三井不動産横浜マンション傾き

三井不動産横浜マンション傾き

mituipre

問題となった物件は、「パークシティLaLa横浜」で三井不動産株式会社と株式会社明豊エンタープライズが、横浜市都筑区において開発した。当プロジェクトは、開発面積約13haの日本電気株式会社横浜事業場跡地を活用した、約300店舗からなる大型商業施設「ららぽーと横浜」との複合開発。

三井不動産などが販売した横浜市内の大型マンションで、建設時に必要な地盤調査の一部をせずに別のデータを転用するなどして基礎工事を行った可能性があることが10月14日、分かった。マンションが傾く事態となっており、国土交通省は販売元の三井不動産レジデンシャルと施工主の三井住友建設に原因究明を指示した。建築基準法違反の疑いがあるとみて、横浜市とともに調査を始める。
 
国交省によると、問題となっているマンションは、三井不動産グループが2006年に販売を始めた横浜市都筑区の4棟で最高12階建て「パークシティLaLa横浜」。JR横浜線鴨居駅徒歩11分、大型商業施設「ららぽーと横浜」に隣接し、計700戸以上を擁する。

横浜市によると、「手すりがずれている」との住民の指摘を受け、三井不動産レジデンシャルと三井住友建設が今年8月に調査したところ、4棟あるうちの1棟が傾き、隣の棟とずれが生じていたという。建物の全長56メートルに対し、両端で最大2.4センチの差が生じている。約50本のくいのうち計8本の杭(くい)が強固な地盤まで届いていないことなどが判明した。建物の傾きとの関連性を調べている。
  
両社が施工記録を確認した結果、問題のくいを含め10本の部分の地盤調査が行われておらず、別のデータの転用や加筆があったことが分かった。他の棟でも28本について同様のデータが使われていることも確認された。
 
国交省は今月6日、両社に原因究明を指示。建築基準法違反の疑いがあるとみて、横浜市とともに調査を始める方針だ。10/14日ここまでmainichi.jpより引用

施行不良で傾いている問題で、傾きが判明するきっかけとなった渡り廊下の結合部分のずれについて、販売した三井不動産レジデンシャルが当初「東日本大震災の影響の可能性が排除できない」と住民に説明していたことが16日、分かった。ずれの発覚から住民説明会の開催まで11カ月もかかっており、専門家からは「無責任な対応だ」と批判する声があがっている。

住民側が三井不動産レジデンシャルにずれを指摘したのは昨年11月。4棟で構成されるマンションのうち1棟で、渡り廊下でつながる別の棟の手すりに比べ約2センチ低くなっていた。これに対し、三井不動産レジデンシャルは「東日本大震災時に棟の揺れ方に違いがあって生じたひずみと推察される」と説明したという。

「お決まりのセリフです」。三井不動産レジデンシャルの説明に対し、こう指摘するのは、マンション管理組合を支援するNPO法人「集合住宅管理組合センター」のマンション管理士、阿部悠一さん。「タイルが剥がれたときなどに『自分たちに瑕疵はない』と主張するために必ずそういう」と業界の体質に疑問を呈した。

三井不動産レジデンシャルと施工主の三井住友建設は住民側の指摘を受け、測量などの調査を行ったが、原因が分からなかったため今年夏ごろにようやくボーリング調査を実施することになった。一方、本格的な調査が始まらないことに不信感を募らせた住民側は今年8月上旬に横浜市に相談。同市の担当者が実地調査し、約2センチのずれを確認した。

三井不動産レジデンシャルがボーリング調査の結果として「強固な地盤に一部のくいが届いていない施工不良」と横浜市に報告したのは9月15日。初めての住民説明会が開かれたのは10月9日で、指摘からほぼ1年が経過していた。

行政に背中を押されたかのような業者側の対応が目立ち、住民からは「時間がかかりすぎた」「早くマンションから出たい」といった声があがっている。

15日になって販売会社である三井不動産レジデンシャルの社長が住民説明会に初めて出席。謝罪した上で4棟全棟の建て替えを前提に住民と協議する方針などを示した。

また、三井住友建設から基礎工事のくい打ち施工を下請けした日立ハイテクノロジーズは同日、二次下請けの旭化成建材とともに「真(しん)摯(し)に対応していく」とのコメントを発表。旭化成建材は同日、過去の3千棟のデータを調査する方針を示した上で、16日の住民説明会に初めて旭化成建材の社長が出席した。

下請け構造

コンプライアンスに詳しい郷原信郎弁護士は「(住民への対応を)言い出すのが遅すぎ、無責任だ。『あらゆることに責任を持つ』ともっと早く言うべきだった。一生に一度の買い物をする住民の立場に立って考えるのがコンプライアンスの基本だ」と指摘した。

同社の藤林清隆社長が同日開いた住民説明会で明らかにした。住戸を購入価格以上で買い取る方針も示したもようだ。今後、住民との協議を進める。

建て替えを提案している4棟は敷地面積が3万平方メートル超で、700世帯余りが居住する。建て替えには住民の同意が必要なため、同社は今後、住民との対話を通じて理解を求めていく。

住戸の買い取りについては、購入価格を最低買い取り価格として提案したとみられる。

4棟すべてを建て替えると、費用は「少なくとも200億円以上」(不動産コンサルタント)。期間は3年以上かかる見通しだ。

横浜市などによると、問題のマンションでは傾斜が確認された棟で8本の杭(くい)の施工不良が判明。データの改ざんも3棟で38本あることが分かっている。

建築基準法の施行令は、一定規模以上の建築物を支える杭の先端が支持層に達していなければならないと規定する。

住民によると、安全性や風評被害による資産価値の下落についての不安が広がっており、傾いた棟以外の住民からも建て替えを要求する声は多いという。同社は建て替えに伴い、仮住まいの費用も負担する考えだ。ここまで日経新聞より引用

その後の経過
旭化成建材、セメント量も改ざん 横浜のマンション 3棟の杭45本
2015/10/17付 日本経済新聞 朝刊
三井不動産グループの販売した横浜市都筑区の大型マンションが傾いている問題で旭化成は16日、子会社が手がけた杭(くい)打ち工事を巡り、新たに杭の先端を覆うセメントの量のデータで不正があったと発表した。3棟の45本について別の杭のデータを転用したり改ざんしたりしていたという。同日夜に開いたマンションの住民向け説明会でも伝えた。

mituikeii
旭化成建材社長
「1人が意図的改ざんか」 旭化成建材社長一問一答
2015/10/17付 日本経済新聞 朝刊
旭化成建材の前田富弘社長は住民説明会の後、記者会見に応じた。一問一答は以下の通り。
――データの改ざんは意図的だったのか。
「断定はできないが改ざんはミスではなく悪意を持って施工不良を隠そうとしたとみている」
――データ改ざんが起きた原因は。
「調査を進めなければ分からない。8本の杭(くい)が強固な地盤に未達だと(担当者は)分かっていたとみられる」
――住民への賠償はどうするのか。
「旭化成建材は2次下請けなので元請けの三井住友建設、販売した三井不動産レジデンシャルと協議していく。この建物の補修調査については弊社が全額負担する」
――データの改ざんに関わった担当者は。
「杭の施工は二人一組で担当する。機械オペレーターと施工管理者だ。改ざんに関わったのはおそらく1人で弊社の施工管理者だ。キャリア15年のベテランといえる」
――データを改ざんした担当者が関わった物件はどれくらいあるとみているか。
「施工記録が残っているのが約3千棟。担当者が関わった物件は他にもあるが、どのくらいあるのかまだ分からない」

住宅業界 広がる懸念 傾いたマンション 住友不動産や野村不動産 物件調査一斉に
2015/10/17付 日本経済新聞 朝刊
三井不動産グループが販売した横浜市のマンションが傾いた問題で住宅業界に懸念が広がっている。旭化成は16日、子会社の旭化成建材が杭(くい)先端のセメント量のデータも改ざんしていたと発表した。同社は他で手掛けた約3千棟の概要を月内にも公表する。大手ゼネコン(総合建設会社)などは自社物件の調査を相次ぎ始めた。事態収束にはなお時間がかかりそうだ。

マンションの施工不良で謝罪する旭化成建材の前田社長(16日、横浜市都筑区)

3000棟公表、月内に
16日夜、旭化成建材の前田富弘社長は住民に直接謝罪。同社は月内にも約3千棟の所在地などを調べて公表するが信用回復は一段と遠のいた。

ゼネコンやデベロッパーは疑念の広がりを抑えるため調査を始めた。住友不動産では過去10年で販売したマンション3件で旭化成建材が関わった案件があった。不正工事の有無は未確認だ。販売中の95物件に同社は関わっていないとしている。

野村不動産は旭化成建材の工事がないか三井住友建設に調査を依頼した。鹿島や大成建設、竹中工務店も調査を始めた。東急不動産、三菱地所、東京建物、大京、長谷工コーポレーションも洗い出しを進めている。

費用200億円以上
杭打ち工事のミスは例がないわけではない。昨年、熊谷組が建設し住友不動産が販売した横浜市の200戸超のマンションで杭が固い地盤に届いていなかった。住民によると傾いた1棟は取り壊す前提で、すでに全住民が一時転居した。残る4棟は補修する方向だ。

住友不動産は5棟の全住民を対象に購入金額で買い取る提案をした。最大300万円の慰謝料も支払う。熊谷組は2014~15年度に計約80億円の引当金を計上した。

今回のマンションは約700戸。全戸を購入金額で買い取ったとすると200億円以上かかるもよう。慰謝料などを含めると増えるのは確実だ。

三井不動産レジデンシャルは全4棟の建て替えを提案した。しかし三井住友建設や旭化成建材など関係各社の合意があるわけではない。

来週中にも建て替えの必要性などを判断する第三者機関の調査結果が出る見通し。これを踏まえ住人や三井不動産レジデンシャルなどが協議して対応を決める。建て替えには住民の5分の4以上の賛成が必要だ。住民が多いため合意までに時間がかかる可能性もある。
ここまで略日経新聞より引用

これが、今回の旭化成建材による杭検査データ改ざん事件のあらましと経過です。
私がこの事件を見ていて感じたことや思うことの、三点程お以下でお話ししたいと思います。

まずこの事業計画の内訳を探ってみたいと思います。
総戸数705戸×平均販売価格帯3,500万円/戸=246億7,500万円→総事業費
246億7,500万円÷1.65(広告費+設計監理費+表示登記費用+登録免許税等々+利益)※1=149億5,450万円

土地仕入れ価格2003年当時20.6万円/㎡×3万㎡=61.8億円となりますが、これだけの規模の開発を出来る事業者は、そうざらには出てきません。ましてや、13haを一括購入する事を条件に1割程度のネゴシュエ―ションに応じたと考えます。そうすると仕入れ価格は55億円となります。分譲マンション部分のみ。
149億5,450万円-55億円=94億5,450万円これが、705戸の建設費用です。
これを㎡単価にすると94億5,450万円÷{(705戸×75㎡/戸)÷0.8(レンタブル比)}=14.305万円/㎡→47.29万円/坪となります。(外構工事含む)
2003年当時の建設需要を考えますと、スーパーゼネコンは敬遠するかもしれませんが、この数字には反復利用が可能なマンションであること、外廊下や外階段等々の含まれていること等、それらを考慮すると三井住友建設程度の中堅ゼネコンにとっては、それ程無茶な数字ではないと思われます。

これを平均販売面積の住戸で示しますと、
75㎡/0.8×14.305万円/㎡+55億円/705戸(区分所有法で言う数字とは異なります。)=1,341.093万円+780.141万円≒2,21.2348万円大よそ2,215万円/戸となります。

つまり、3,500万円の物件の原価は2,215万円(原価率63.28%)だという事です。且つ、販売業者の三井不動産プレデンシャルの利益は総額約29.35億円程度になるという事です。

私が昔国土法による届け出義務があった当時、建物の鑑定評価をしておりましたが、その時は※1は1.54倍(利益率15%を前提)であったと記憶しています。それが今現在はその届け出義務がないため、利益20%を確保するにはこの程度が必要であることから、私の独断で出した数字ですが、当たらずとも遠からずの数字だと考えます。

上記の事を前提にお話をさせていただきますと、ニュース等を見ていますと傾いていない棟の住人の方で、建替えに反対する方がおいでになられるようですが、私の感覚では理解できません!理由は、この問題を若し違った状況で知り自力で解決を計ろうとすれば、訴訟期間だけで軽く10年、その間に掛かる金銭的負担が約1,000万円以上は覚悟しなければなりません。

私であれば、このような状況を奇禍として「災い転じて福となす」如くに、販売価格+諸経費(登記費用等々)+慰謝料+引越し代金等々を支払ってもらえるのであれば、その選択も在り得るでしょうし、ローンの一括支払いの問題は発生するかもしれませんが(担保物件が取壊しにより滅失するため、金融機関としては一括の返済を要求する可能性がある)、建替え案に積極的賛意を表明すると思います。

何れにしても、あなたの全精力を注いで、暴利を貪られた分を取り返すいいチャンスと取られるべきです。必要なら、私がアドバイスさせていただきます。

二点目は、旭化成建材の建築基準法違反、杭検査データ改ざんはこれはもうどう見ても、恒常的行われていた事だと推測するしかありません。この件以外にも、極近々では住友不動産が販売した横浜市西区宮ケ谷「パークスクエア三ツ沢公園」でも、同様の杭の支持層への未到達を販売会社の住友不動産と施工会社の熊谷組が認めています。且つ、youtubeで「杭工事」で検索して頂くと、杭工事に纏わる欠陥瑕疵工事が盛りだくさんです。

私自身もその全てを説明できるほどではありませんが、いや~とにかく醜いことこの上ない状況です。

もうこうなると、日本人の美点である「性善説」を取っていたのでは、何をつかまされるか分からない時代になったのだと覚悟するしかありません。

全ての杭の施工に関して、責任を持って監理する検査機関を義務化させることが、絶対条件です。何も、難しことではありません。チョットした工夫で今すぐにでも可能です。必要なら、私が証明して見せます。杭芯位置・電圧データ・セメント量等々をリアルタイムで確認して見せます。コストも高々数万円/本程度です。問題のこのマンションの杭本数が例えば100本だとして、7~800万円程度です。200億円+αの建替え工事とどちらが、コストパファーマンスが良いかは、一目瞭然ではないでしょうか。

電流データ
これが、杭の積分電流データです。

最後に、本件の責任問題です。
巷間言われていることを総合すると、何か旭化成建材及びその親会社の旭化成に、今回の建築基準法違反(瑕疵)事件の罪を全て負わせようとする雰囲気がありますが、それはお門違いだと私は思います。

少なくとも、この事件に関係する者全てにその責任があり、それ相応の罰を受けるべきです。
旭化成建材は建築基準法第20条及び建築基準法施行令第36条の3、1号3号に違反し、また、これは建築基準法第98条1項2号ないしは、第98条2項に違反することとなるので、懲役3年罰金300万円以下(法人は1億円以下:法103条)です。

日立ハイテクノロジーズ及び三井住友建設も施工管理者としての責任として建築基準法第20条及び建築基準法施行令第36条の3、1号3号に違反し、また、これは建築基準法第98条1項2号ないしは、第98条2項に違反することとなるので、懲役3年罰金300万円以下(法人は1億円以下:法103条)となります。尚、ただ建替えだけでこの問題を終わらせたく無いとお思いの方がおいでになるようであれば、先の建築基準法第98条2項に違反で刑事告訴が可能です。このような事も、少しはいまはやりの抑止力になるやもしれません。必要とあらば、私がアドバイスさせていただきます。

又、三井不動産プレデンシャルの責任は、この状況を知り得なかったという事かもしれませんが、ではこれは何なのでしょうか?KQI Check Point

このようなチェックを社会的に謳っていながらこのような事態を招いたのは、何故なのでしょうか?このチェックが有効に機能していれば、今回の事態は未然に防げたはずです。つまり、最初から単なるポーズでしかなという事でしょうか。やはり、何らかの自浄努力をしたことを社会に対して示す必要があるのではないでしょうか。何といっても、約30億円からの利益を得ているのは御社なのですから。

また、今回は建築士法上も、設計及び工事監理者として処罰の対象になります。建設業法では、行政庁の処分として、建設業法第28条(指示及び営業の停止)、第29条(許可の取消し)若しくは、第29条の4(営業の禁止)処分となります。また、当然に民事上の責任:不法行為に対する第三者への損害賠償が発生します。

そして最後の最後に不可解なのが、このような事態を招いた折に、大手デベロッパー等の場合での行政の対応です。本来であれば、営業停止処分や場合によっては、免許剥奪・許可の取消処分があっても良いと思われますが、この様な処分になったことは一度もありません。

やはりこの国は、植草一秀氏が言うように官僚+米国+政治家+業界+電力会社だけが、生き残れる国家になってしまったのでしょうか?

文責 釈迦牟尼仏(ニクルベ) 建太

次回に続く杭データ偽装事件151014

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です