住宅瑕疵担保履行法の制度瑕疵-3

住宅瑕疵担保履行法の制度瑕疵-3

前回のブログの続きです。今回は、如何にこの住宅瑕疵担保履行保険と言う制度に瑕疵があるかを、論証していきたいと思います。

履行保険構成比率
先ず、上表を見てください。検査料+保険料(付加保険料+純保険料)=保険料等
となっています。

ここで話を統一させるために、条件整理をさせていただきます。
建物は、木造二階建て延べ床面積は80.3㎡(この国の平均延床面積/戸)で、中小工務店の施工とします。住宅瑕疵担保責任保険法人は株式会社 日本住宅保証検査機構とします。

この場合の、検査料等は下記となります。
申請手数料7,560円+検査手数料・基礎配筋検査11,500円+躯体検査14,400円=31,460円です。ただし、階数が4以上の場合は、これに防水検査11,500円が加算されます。

では次に保険料はどうでしょうか。
上記の条件で検索を掛けますと、保障額が2,000万円の基本プランですと39,900円となります。

つまりこれを計算式にしますと。
申請手数料7,560円+検査手数料25,900円+保険料39,900円=73,360円が掛かる事になります。

因みに、建築確認申請費用は別途かかりますのでこれも、下記に計算式にします。
申請料19,000円+中間検査25,000円(上記の躯体検査のこと)+完了検査25,000円=69,000円です。

総合計=73,360円+69,000円=142,360円となります。

これに、若し住宅性能評価をインターネット申請で加えたとすると
申請手数料44,930円+設計検査37,800円+施工検査63,000円=145,730円
施工検査はこの規模で、3~4回です。
この総合計は=142,360円+145,730円=288,090円となります。

ここで、論点を二つに絞りたいと思います。
一つは、検査料に関して、もう一つは保険料に関してです。

では、検査料に関して検証していきます。
去年の我が国の新築住宅の引渡し件数は約90万戸です。
単純に引渡し件数90万戸×25,900円=2331億円です。

日本で一番新築住宅の着工件数が少ないのが、鳥取県でその数は3,148戸です。
この条件で計算しますと、3,148戸×25,900円=81,533,200円となります。
2割は途中で経費として抜かれたとして、81,533,200円×0.8=65,226,560円となります。これは、50歳定年の役人が10人楽に暮らしていける数字です。
3,148戸/10人=314.8戸/220日=1.43戸/日となり、一日約1.5戸の検査をしていれば、至極安泰な暮らしが可能になるという事です。ましてや、ここが味噌なのですがこの検査は、建築確認申請の検査と兼ねることが可能なのです。ですので、何時でも兼ねられるとは限りませんが、それが可能であれば略1戸/日のペースで充分というカラクリです。且つ、これに住宅性能評価の検査が加われば、もう笑が止まらないくらいの生活が待っていることになるのです。つまり、半日労働で約800万円/年の報酬が保証されたと言う事です。

これは、全てお役人の采配で世の中が動いているという事を示しているのです。いかがですか?これでも、制度瑕疵だとは思いませんか?

次は、保険料です。
d.hatena.ne.jp/boogierock/20090802/1249216899、このブログに下記のようなコメントがありましたので、それを参考にさせていただきます。

財団法人住宅保証機構(指定保険法人)は、120㎡の建物で、現場検査費用23,320円+保険費用45,650円=68,970円と発表した。過去10年間の瑕疵の発生データがある。発生率は0.6%、発生費用金は1件180万円と調査会の報告である。つまり1,000件の内6件に瑕疵が発生し、瑕疵の総金額は1,080万円。1件当たりの負担金は1万800円となる。還元率は23%である。競馬の還元率は70%、パチンコの還元率は80%、やくざの賭け事だって還元率は70%なのに、あまりに高すぎる保険料。
ここまで引用。

冒頭の表をご覧ください。付加保険料+純保険料=保険料となっています。ここで、上記のブログの著者は、還元率が10,800円/45,650円=23%で、ボッタくりではないかと言っているのですが、賭け事等と比較した場合は確かに言われる通りですが、保険として考えた場合には、妥当な線だと思われます。もっと追及しなければならないのは、この中身です。

つまり、上記のブログの還元率23%であれば、多分純保険料は40~45%となります。この制度の面白いところは、ちゃんと監督官庁毎に棲み分けがなされているという事です。要は、金融庁の管轄の再保険として損害保険会社に支払われる保険料は、90万戸/年×0.5(供託が半数故)×39,900円×0.4~0.45=71.82~80.8億円、これから実際に支払われた保険金を先引くと、過去5年間の保険事故が1,844件×1080万円(どこを探しても数字が無いので最大を取りました)=199.1億円となります。
過去5年間が90万戸として、再保険料金額は72億円×5年=360億円それから先の支払い保険金を差し引くと360億円-199.1億円=160~170億円が、何の苦労もなくこれだけの金額が、損害保険会社に入ったということです。どんなに少なく見積もったとしてもです。官僚を抱え込んでいる企業は、強いですね!

ついでに、ネタ晴らしをしてしまいますと、これらの指定保険法人を束ねるものとして財団法人住宅保証機構という組織を作っており、ここに基金として国庫補助金等相当額として、総額4,881,184,874円(平成20年4月1日現在=約49億円)が供出されているのです。どれだけ、自分達の利権の増殖と、天下り先の確保をすれば気が済むんでしょうかね!空恐ろしい気がします。

最後に、付加保険料です。
付加保険料(55~60%)+純保険料(40~45%)=保険料90万戸×39,900円×0.5(供託割合)となり、付加保険料は約98.75~107.73億円です。

各県の代理店の手数料を7~15%、平均を11%だとすると、約100億円の11%で11億円。
この経費を除いた残りが、純粋な指定保険法人の収益だとすると、100億円-11億円=89億円です。これを独占企業5社で平均従業員数200名として1,000名、一人当たりの売上が890万円/人です。いま、現実の企業の中で従業員一人で約900万円稼げる企業がどれ程あるでしょうか?空前絶後とはこの事かなと思う、今日この頃です。これに、先の登録手数料等微々たるものだとは故、プラスαを考えると、情けないやら何やらも~何も考えたくなくなります。

mlit.go.jp/common/001082620.pdf
mlit.go.jp/common/000038841.pdf
jio-kensa.co.jp/insurance/builtnew/common/pdf/my-home01_15_april.pdf
mlit.go.jp/common/000026339.pdf
sjkc.or.jp/gyoumuinfo/jyuutaku_hosyou
seinouhyouka.co.jp/performance/charge.html
上記より一部引用させていただきました。

文責 釈迦牟尼仏(ニクルベ) 建太

次回に続く住宅瑕疵担保履行法の制度瑕疵-4

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です