何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・
前回のブログでは、「住宅瑕疵担保履行法」のさわりの部分までお話をしました。
ですが、皆さんにとってはそのような解説よりも、もっと根源的問題としての『何故、欠陥住宅(建築)が生産されるか・・・』を個別・具体的に(いまはやりの永田町用語ですねぇ!)となりますよね!
お答えいたします。(永田町用語 うるさい、早くしろってっか!)
答えを言ってしまう前に、数回前のこのブログでの質問を思い出して下さい。そう、トヨタ自動車グループのここ過去5年間のリコール率はいくらか?
誰か、調べられた方はおいででしょうか?
答えは下記を参照下さい。
8,557,351+7,858,091+9,909,440+16,117,274+10,285,546=46,727,982台です。
過去5年間の会社別リコール台数とします。
日野318,208+ダイハツ3,873,168+トヨタ9,283,980=13,475,356台です。
いずれも、トヨタ自動車グループが公に発表している数字です。インターネットでググって頂ければ直ぐに出る数字です。
(ですが、生産台数は西暦で、リコール台数は年号数字で記載されています。)
つまり答えは、13,475,356/46,727,982=0.28837873となります。
リコール率は実に、約28.84%です。
どうです。ビックリされましたか?それとも、こんなもんだろう!という感じですか?
私は正直かなりビックリしました。20数年前から、これハジキ出しているのですが、最初に出た数字を見たときは、本当にかなり『えぇー!!!!』って感じになりました。
で、ですねぇ。ここで再度質問です。
車輌は一品生産か、大量生産品か?
答え:大量生産品
又、これはどのような環境下で生産されているものでしょうか。
答え:生産環境の整ったラインによる工場生産品です。
では、最後に車輛に使われる部品の点数はどのくらいでしょうか?
答え:ビスやネジ部品まで含めて、約3万点だと言われています。
因みに、飛行機の部品点数は約300万点だと言われています。
では、住宅(建築)はどうか?
まず、一品生産か、大量生産品か?という問いには。
答え:一品生産財です。どんなにプレハブ化されているものであっても、地盤やその場所による制約、例えば、敷地面積や方位、長辺の長さと短辺の短さ若しくは多角形等と道路付けとの関係、用途地域※の違い等々がある為、個別・具体的に考えるしかないものです。
次に、どのような環境下で生産されているものでしょうか。
答え:私が答えるまでもありませんよね!若者が嫌がる3K(きつい、汚い、危険)職場です。冬になれば、関東地方だって氷点下での屋外作業、夏になれば照り返しのある場所等では、体感温度は40℃以上になろうかという環境条件です。冬では手足が痺れ、夏には余りの暑さに意識が朦朧とし、下手をすれば熱中症に掛かろうかという環境です。
最後に、住宅や建築工事での部品点数はどうか?
答え:ごく一般的な都市部の木造3階建ての戸建て住宅で、約20万点以上、これが1億円を超えるような、鉄筋コンクリートの戸建て住宅では約60~100万点ほどです。そして、鉄筋コンクリート造やプレキャストコンクリート造(構造PC※)のマンションでは約200万点以上となります。
ここで、また質問です。
建築士と建築家の違いは何か?西欧と日本の建築士制度の大きな違いは何か?