建築の本当の安全は、地震と火災が起きてみないと分からない!

建築の本当の安全は、地震と火災が起きてみないと分からない!

覚悟はできましたでしょうか。覚悟をせずに、そのことは無かった事として忘れ去る!それもあなたに取っての一つの選択肢だと思います。ですが、建築を良く理解している仲間同士の建築の難しさを表現する会話として出るのが『建築は大地震と火災が起きてみない限りは、本当に安全であるか否かは分からないからな!』というのがあります。

下記は毎日新聞デジタル版からの引用です
マンション火災:大阪で一室全焼 焼け跡に性別不明遺体
毎日新聞 2015年08月28日 10時56分
27日午後8時半ごろ、大阪府池田市栄町のマンション(6階建て、60室)の6階の一室から出火、約20平方メートルを全焼し、約1時間40分後に鎮火した。焼け跡から性別不明の遺体が見つかった。この部屋に住む無職の女性(57)と連絡が取れていないといい、府警池田署で身元を確認している。【米山淳】
と言う記事が載っていました。

このことを私のような建築技術者は、少なくともこの一室については類焼※1を防ぐための防火区画※2がうまく形成された建物だったのだな!と読み取るのです。もちろん、皆さんと同様にこの火災で亡くなれた方や、そのご家族に対する気持ちはご冥福をお祈り申し上げることに変わりはありません!ですが、他の部屋に類焼してしまって、その他の被害者や多大な損害が発生しなくて良かったと思うのも、建築技術者のとしての深い思いなのです。

さらに、地震に関しての考察では1995年に起きた阪神・淡路大震災の死亡原因の実に95%以上が建物の倒壊による圧死です。

死亡原因の95%以上が古い木造建築の倒壊によるものであると考えられます。倒壊した木造建築はどのようなものだったのでしょうか。昭和56年(1981年)に新耐震基準という耐震基準が施行されています。阪神淡路大震災では昭和56年(1981年)以前の建物に関しての倒壊が目立ちました。一方、新耐震基準を守っていた昭和57年以降の建物については倒壊したものが10%を切るなど、効果を発揮しました。
家が倒れるから人が亡くなり、家が倒れるから火災が起きる。そしてその火災で人がまた亡くなるという結果がわかりました。つまり、家が倒れないようにすれば、亡くなる方を減らすことができるのではないかという仮説が成り立ちます。古い家屋にお住まいの方は耐震補強工事をすることによって倒壊のリスクを軽減することができるのです。耐震補強工事は建物にもよりますが、一般的には、おおよそ100万円程度と言われています。自治体によっては半額補助してもらえるところもあります。家族の命を守る出費としては安いものだと私は思うのですが、いかがでしょうか。
ここまでinfocom-sb.jp/blogより引用

また、別のブログでは、
阪神淡路大震災直後にマスコミでは多くの犠牲者を出した元凶の犯人探しが行なわれ、「あのとき村山首相は、地震が起きてからしばらくまったく大災害という認識がなかった」「自衛隊の出動が非常に遅れた」「災害情報システムがなかった」などと繰り返し指摘された。そして、「こうしたことがきちんとできていれば多くの人の命を救えたのに」という世論が広がった。確かにこうしたことは重要なことであり、それによって救われた人がいた可能性があることも否定できない。しかし、地震で人が死なない対策の第一番は、なんといっても建物そのものの耐震性を確保することなのである。つまり木造住宅でも当たり前に構造計算をすることなのである。
ここまでncn-se.co.jp/lavoより引用

いかがでしょう。私達建築の専門家のさり気ない発言であっても、十分に傾聴に値すると思いませんか?

そう、実際に地震も火災も本当に安全であるか否かは断言出来ないのです。瑕疵は何時でもやってくるのです!また、地震に関しては下記のような報告も見受けられます。

都市型大地震が再び迫る 驚愕の地点別震度6以上発生確率
今、日本の災害対策が根本から見直されようとしている。全国各地を直撃する巨大地震の発生リスクが昨年末、大幅に引き上げられたのである。
今回、発表された改訂版の地図では、今後30年以内に震度6弱以上の地震に襲われる確率が、各地で大きく上がった。例えば、2013年版では74.4%だった東京スカイツリー周辺は81.1%に、70.2%だった横浜中華街は81.6%と急上昇し、極めて高い確率で大地震に見舞われると指摘された。
なぜ、このような大幅改訂が行われたのか。政府の中央防災会議で南海トラフ巨大地震の被害想定をまとめた関西大学社会安全学部の河田恵昭教授が解説する。
「大きな理由の一つは、フィリピン海プレートのもぐり込みが、従来考えられていたよりも10キロ浅かったと判明したこと。想定される震源の位置が浅くなったことで、多くの場所で確率が上がったんです」
30年以内に震度6弱以上の大地震が起きる確率が26%以上の地域は、本州の太平洋側に集中している。
各地のランドマークがある地点の確率を見ても、東京ディズニーリゾート(82.3%)や、浜岡原子力発電所(72%)、伊勢神宮(60.8%)、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、48.8%)など、特に沿岸部で極端に高い確率になる傾向があった。
地震学者によれば、地盤のゆるい埋め立て地は高い震度が想定されるうえ、直下型地震より発生源や発生時期を特定しやすいプレート型の地震のほうがより強く確率に反映されるため、こうした結果になったようだ。今回の改訂にかかわった東京大学地震研究所の纐纈(こうけつ)一起教授は警鐘を鳴らす。
「基本的には日本全国どこでも直下型もプレート型も起こりうるという想定で計算しているが、過去の地震などから震源がわかっている地点で数値が高くなっている。ただ、直下型については発生源の活断層を調査しきれておらず、プレート型にしても、東日本大震災のように想定外の大地震が起こり得る。日本はどこでも大地震が起きるリスクがあり、確率が低いからと安心しないでください」
(本誌・福田雄一、小泉耕平、山岡三恵、上田耕司)
※週刊朝日  2015年1月23日号より抜粋

私は皆さんを不安に貶めるつもりはありません。ですが、建築の講座で地震学を履修した身としては、「今後30年以内に震度6弱以上の地震に襲われる確率が、東京スカイツリー周辺は81.1%」と聞いてしまっては、構造上に不安の残る欠陥住宅(震度5強で倒壊若しくは一部損壊)に警笛を鳴らさざるおえないのです。

いま国会で喧しく議論されている戦争法案(安全保障関連法案)は世界の安全保障の問題ですが、あなたとあなたの家族や周りの人の安全はどうでしょうか?
そうです、あなたの家やあなたの住んでいるマンションが、構造上に不安の残る欠陥住宅(震度5強で倒壊若しくは一部損壊)だった場合を考えてみてください。これこそが『小さいけれど一番身近な安全保障』で、これをまず先に堅牢なものにする事が、肝心要なあなたがあなたの家族に出来る最善の策なのではないでしょうか。皆さんは、どうお考えになりますか!

文責 釈迦牟尼仏 建太

次回に続く住宅瑕疵担保履行法とは・・・

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です