杭データ改ざん事件151204-2

杭データ改ざん事件151204-2

杭打ちデータ偽装問題 第三者チェック体制創設を
全容解明・実態把握を要求 衆参国交委 本村・辰巳議員迫る
横浜市の大型マンション傾斜を発端に杭(くい)打ちデータ偽装が深刻化し、不安が広がるなか、国会は3日、衆参両院の国土交通委員会を開き、基礎くい工事問題等に関して閉会中審査を行いました。日本共産党の本村伸子衆院議員と辰巳孝太郎参院議員が、全容解明・実態把握を求めるとともに、建設業界における工事の監理体制や行政等の検査の強化、第三者によるチェック体制創設の必要性を訴えました。

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(写真)質問する本村伸子議員=3日、衆院国交委

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(写真)質問する辰巳孝太郎議員=3日、参院国交委
今年は耐震強度偽装(姉歯事件)問題から10年。本村氏は当時、マンションから退去を強いられた住民の「建設業界のモラルの低さに驚く」との言葉を重く受け止めるべきだと迫り、全容解明と実態の把握を求めました。石井啓一国交相は「コンクリートパイル建設技術協会の報告で約2800件以上の自主点検の結果、業界の実態を把握するという目的にあった情報を得られた。再発防止につなげていきたい」と実態把握は“十分”できたとの認識を示しました。
本村氏は、業界任せの自主点検について「限界がある」との指摘があるとし、「業界全体への調査を実施すると新規工事がストップする」ため、国交省が「建設業界へ配慮」しているのではないのか、住民、利用者の安全を二の次にしていないかと詰め寄りました。
辰巳氏は、横浜市のマンションのデータ偽装をした旭化成建材だけでなく業界最大手などで相次ぎ不正が起こったことは重大だと指摘すると同時に、「ずさんな工事施工に対しては元請けの責任は免れない」と強調しました。
一定以上の建築物の工事をする場合、建築士である工事監理者は、設計通りの施工が実施されているかを確認する義務があります。辰巳氏は、当該マンションで工事監理者は誰が務めたかを質問。国交省は「(元請けの)三井住友建設の3名の建築士で、設計者も同じ」としました。
辰巳氏は、工事監理業務の適正化と第三者性の実効性確保が必要だと強調し、「チェック機能が働かない構造的問題を放置してきたのではないか」と追及しました。
本村、辰巳の両氏はそれぞれ最後に、元請けも含めた参考人招致をして審議することを求めました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-04/2015120401_01_1.html

泥沼化が進む杭偽装問題
野田雄二-15/12/01 PM11

調べれば調べるほど、疑惑が拡大し泥沼化が進む杭偽装問題。直近の動向を調べてみたが、まだ今後の方向性は見えてきていない。ただでさえ、人手不足の建設業界、このまま価格競争の激化と規制の強化が進めば、さらに担い手は減少していき、業界自体の存続が危ぶまれる。ゼネコンが品質管理も行わず、元請責任も負わず、利益だけを追求する姿勢を改めないと、ゼネコンの存在意義も失われる。
昔は、発注者にもいい仕事をしてもらうためにはちゃんとした対価が必要という常識があり、建設業者にもいい仕事をすることで、それに見合った対価をもらうというモラルがあった。自由競争の論理で、こうしたモラルをガタガタに解体し、利益追求だけを是とした結果が現代であり、ここを変えない限り、目先の規制強化で対処するには限界がある。
○11月5日:基礎杭偽装問題対策委が初会合/制度含め再発防止策議論-中間報告へリンク
国土交通省は4日、再発防止策を検討する「基礎ぐい工事問題に関する対策委員会」(委員長・深尾精一首都大学東京名誉教授)を設置し、初会合を省内で開いた。基礎杭工事施工データ流用が全国に広がっていることを踏まえ、施工不良に至った原因を徹底究明。その上で、杭工事に関連した制度のあり方にも踏み込んだ再発防止策を検討する。
○11月11日:旭化成建材に責任なすりつけ 「杭偽装問題」元請けの醜態リンク
三井住友建設は11月11日の決算発表の際、初めて公の場で謝罪したものの、永本芳生副社長は「管理を日々行う過程で落ち度はなく、裏切られた」と発言。旭化成建材に責任を“丸投げ”するような姿勢を見せた。
○11月13日:旭化成建材、杭偽装は十数%か 旭化成が国交省に報告へリンク
旭化成建材が過去約10年間に行った3040件のうち10%程度(約300件)とみられていたデータ偽装件数の割合が、十数%にのぼることが関係者の話で分かった。現場管理者50人前後が関わっていたことも判明した。
○11月16日:国交省が調査方法拡大を検討 杭打ちデータ偽装リンク
16日に開かれた杭打ちデータの流用問題に関する国の専門家会議での意見を受け、国交省は、どのように旭化成建材以外の杭打ち業者を調査するか早急に検討することを決めました。
○11月17日:杭業界の大手社長の衝撃発言リンク
杭の製造・施工大手のジャパンパイル(株)でも11月13日、18件の杭打ち工事データの偽装が見つかった。日本経済新聞の取材に対して、ジャパンパイルの黒瀬晃社長の回答は衝撃的だ。記録・報告用のデータが取得できないと流用するのか。「そうだ。業界全体で行われているだろうが、工事はしっかりやっているはずだ。」
○11月17日:くい打ちデータ偽装 国交省がジャパンパイルも調査 建設業法抵触の可能性リンク
建設業法は「請負契約に関する不誠実な行為」があった場合、国が指示や営業停止の監督処分をすることができると定めているが、国交省はジャパンパイルのデータ偽装が「不誠実な行為」に当たる可能性があるとみて調査を開始。16日には、18件について詳細を報告させた。
○11月17日:杭データ偽装問題、業界全体の実態調査へ 国交相表明リンク
杭工事のデータ偽装問題で、石井啓一国土交通相は17日の閣議後会見で業界全体の実態調査を始めると発表した。まずは杭の製造・施工を行う41社でつくる「コンクリートパイル建設技術協会」に19日までに現時点で把握する実態の報告を求める。
○11月19日:杭業界自主点検、偽装有無は調べず「個別の会社の問題」リンク
別に報告している旭化成建材と未回答の1社を除く39社で過去5年分、約1万2千件の点検を予定し、うち約2400件で点検を終えた。偽装が発覚したジャパンパイル以外の各社は、元請けや施工主から問い合わせがあった物件しか調べておらず、調査を拡大するかは各社の意向に任せるという。
○11月21日(土):旭化成建材、「摩擦くい」でも偽装 6000件調査検討リンク
旭化成建材によるくい打ちデータ偽装問題で「摩擦くい」でもデータ偽装があったことが20日、分かった。さいたま市が独自調査で発見、公表した。同社は摩擦くい約6千件を施工しており、今後、調査対象を拡大するかどうか検討する。国土交通省は同社から事情を聴き始めている。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=309828

2015-11-30
偽装問題と債務不履行について

杭の偽装問題が、だんだん広がり、その業界の大手も含め6社が問題のあることが、報道されています。北海道が首都圏についで二番目の大きさです。これは、建設業界に限らない企業としての社会における役割の問題にも繋がる問題だと思います。

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これは様々な面からとらえられると思いますが、私は、契約における義務の問題として、どうだろうか、と思います。私の関わった建設会社は、下請けとして400万円以上の債権を10年も返されず、困っています。相手は、理由も言わず、音信も不通です。明らかに「建設業法」にも「下請法」にも違反した債務不履行ですが、長年の慣行によることも原因の一つと思います。
こういう問題は、業界の一部だとは思いますが、杭偽装問題もこの面からも解決し、住民の方々に納得のいく方法で結論を考えてほしいと思います。
http://mbp-hokkaido.com/tsurumakijun/column/2848/

【三井不動産よ お前もか!】ヒューザー、住友不動産……横浜「杭打ち偽装」で再点検する「欠陥マンション」悲劇の後日談
マンションの裏側には「三井」といえども偽装を見逃してしまう闇があるのだろうか。「パークシティLaLa横浜」を信用して買った住人たちも、慄然としているに違いない。そこで思い出すのが、かつて「砂上の楼閣マンション」を買ってしまった人たちの「その後」。
***
杭打ち偽装が発覚した『パークシティLaLa横浜』
総務省が行っている「全国消費実態調査」によると、日本人の世帯あたり平均資産は、約3588万円(平成21年)。結構蓄えがあるように見えるが、実際には、このうち約7割が、住むための不動産で占められている。

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〈家は人生最大の買い物〉
そんな言葉もあるように、大概の人は、貯金をはたいて頭金を作り、定年が近くなった頃にやっと住宅ローンから解放される。杭打ち偽装が発覚した『パークシティLaLa横浜』は、ローン苦があったとしてもここを終(つい)の棲家(すみか)にしたいと思えるようなマンションだった。
同マンションを9年前に新築で買った(約5000万円)40代の主婦が言う。
「買った当時は、ちょうど耐震強度偽装事件(いわゆる「姉歯事件」)が社会問題になった後でしたから、マンションの販売担当者は“このマンションなら安全です。三井が偽装するはずあり得ませんから”と熱心に勧めてきたのです。決めたのはその一言も大きかった。でも、実際、住んでみるとショッピングセンターも近いし眺めも良くて、本当に引っ越してきて良かったと思っていたんです」
都心に比べて部屋も広くて、値段も手ごろ。おまけに販売は三井。そんな“理想”のマンションに、あってはならない段差が見つかったのは昨年11月のこと。これがきっかけで調査が入り、偽装が発覚したわけだが、一部の住民はもっと前から異変を感じていた。
「びっくりしたのは4年前の東日本大震災のときです。このあたりは震度4ぐらいのはずなのにグラングランと揺れ、最上階(12階)に住んでいる知人などは“梁の部分が曲がってしまった”と言っていたほど。私の部屋の前にある門扉もギシギシ音がして閉まりが悪くなってしまいました。近所のマンションでは、そんなことが起きたとは聞いていないのにですよ」(南棟に住む50代の男性)
「1年半ぐらい前、ベランダに大きな亀裂が入っているのを見つけたんです。びっくりして管理組合を通じて問い合わせたら“東日本大震災の影響です”という返事だけ。でも、今となっては杭が支持層に届いていなかったことが原因としか考えられません」(傾いた西棟に住む50代の女性)
不幸中の幸いというべきか、『パークシティLaLa横浜』は、販売元の三井不動産レジデンシャルが、全棟建て替えと、その期間の仮住まいや引っ越し費用の負担などを提示。住民の多くもこれを受け入れる方向で話し合いが進んでいる。
「建て替え費用は280億円以上と見られており、今から取り掛かっても3年はかかります。しかし、こんなことが出来るのは年間1000億円の純利益を稼ぐ三井不動産だからです。住民とのトラブルを長引かせ“三井”のブランドに傷がつくことを恐れたのでしょう」(中堅不動産会社の幹部)
実際、中小のデベロッパーが作ったマンションに重大な欠陥が見つかると、こうはいかない。まだローンが残っているのに人が住めなくなったマンションでは、住民たちがどんな辛酸を味わったのだろうか。
「事件からもう10年になりますが、ここに『ヒューザー』のマンションがあったことはいまだに有名です。こないだも、タクシーの運転手さんに“ここ、耐震偽装のあったマンションですよね!”と聞かれて返答に詰まってしまいました」

■トイレの便器も売った
そう話すのは、05年に発覚した耐震偽装事件の“姉歯物件”のひとつ『グランドステージ住吉』(東京都江東区)の元住人・花岡剛史氏(53)=仮名=だ。
事件の張本人、姉歯秀次・元一級建築士が偽造した構造計算書は、主にデベロッパー『ヒューザー』のマンションで使われたため、同社のマンション『グランドステージ』に次々と強度不足が発覚。社会をパニックに陥れたことは記憶に新しい。
「偽装を知らされたのはマンションが出来たばかりのころで、直前に江東区から連絡が来て事態が分かったのです。その後はもう嵐のようでした。すぐに、退去勧告が出されたのですが、4000万~8000万円の物件を買ってローンを組んでいる人が多く、新しく買うなんて出来ない。ローンなしで買った人も、いきなり資産の大半を失った格好でした。区と話し合って、仮住まいの費用の一部を出してもらったものの、これからどうしたらいいのか皆目見当がつかなかったのです」(同)
肝心のヒューザーはというと資金的な余裕があるはずもなく、あえなく破産。そこで出した結論は、更地になった跡地にもう一度マンションを建てることだった。まず、銀行と掛け合って住宅ローンの支払いを待ってもらう。さらに「建て替え組合」を作り、新たに融資を頼み込んだ。
「しかし、建て替え組合を作ったものの、当面の金にも困る有様でした。そこで、各部屋にあった玄関ドアやトイレの便器などを引っぺがしてきて中古業者に売ったのです。まだ建ったばかりのマンションの什器ですし、同じ品質のものを揃えると、そこそこの値段で引き取ってくれる業者がいたのです。これで、100万~200万円にはなったでしょうか」(同)
構造計算・設計の依頼、工事発注など、すべて組合が自ら行った。その結果、07年から始まった建て替え工事は、09年4月に竣工する。
「グランドステージ住吉の設計図が使えたので、ほぼ同じ間取りにすることが出来ました。費用は、敷地面積に応じて負担してもらっていますが、かかったのは元のマンション価格の5割ぐらい。つまり、4000万円の部屋に住んでいた人なら2000万円。5000万円なら2500万円を新たに支払うことになった。融資枠が一杯の人でも、銀行が他の金融機関を斡旋し、借りられるようにしてくれたのです」(同)
もちろん、67世帯すべてが新しいマンションに移ったわけではない。ローンと仮住まいの家賃に窮して“夜逃げ”した人もいる。また、新しいマンションが出来るとすぐに売り払った人も。皆、人生を遠回りしてしまった格好だが、それでも住民の3分の2は、今も建て替えたマンションに残っているという。
10年前、退去勧告が出たのは年の瀬の12月。寒空を思い出すかのような表情で花岡氏は言うのだ。
「横浜の杭打ち偽装のニュースを知って、もちろん、かつての事件が頭をよぎりました。時代は違っても、やはり偽装は繰り返されるのだな、と。こういう事件は誰かが誤魔化そうとしたら出来てしまうのです。現状のままでは、また同じことが繰り返されてもおかしくない。変わってないなあと思いましたよ」
花岡氏らが住む新マンションの名前は、もちろん『グランドステージ』ではない。

■スーパーでアルバイト
同じ「姉歯物件」でも、『グランドステージ千歳烏山』(東京都世田谷区)は、事情が違った。ここは2棟からなっており、耐震強度が違ったことから、建て直しか改修するかで大揉めしたのだ。
当時、住人だった自営業の桐山信明氏(55)=仮名=が言う。
「住民集会は毎週土曜日の晩に開かれたのですが、ヒューザーの社員が来てはひたすら謝るだけ。“ふざけるな!”という怒号が飛び交うばかりで、まともに話し合う雰囲気になるまでには半年ぐらいかかりました。マンションは31戸あったのですが、建て替え派と改修派に分かれてしまって、なかなか話し合いがつかない。そこで、まず改修したらどうなるのかとシミュレーションしたのです」
すると、分かったのは改修すると各窓に大きなバッテン印の補強材がはめ込まれ、部屋の中にも太い鉄筋を通さなくてはいけないという事実だった。
「いくら改修のほうが安いからと言って、これでは資産価値ゼロになってしまう。全員がシミュレーション結果を見て納得し、建て替えることで一致したのです」(同)
そのための費用は約6億円。新しいマンションは08年に竣工した。
「最初に買ったときは3300万円でしたが、さらに2500万円のローンを組んだので約5800万円の借金に膨れ上がりました。うちは共働きで月収は50万円。その中から毎月30万円ずつ返しています。残りから光熱費と食費をまかなうのは苦しいので、土日は、スーパーでアルバイト。月に4万~5万円位にはなる。ま、私は自営業(町工場経営)なので、定年はありませんから」(同)
ローンを支払うために働いているような生活だが、まだマシなほうなのだと、桐山氏は語る。
「マンションの建て替えのために奔走した住民の中にはリストラに遭った人もいる。裁判や建設会社との話し合いで会社を休みがちになってしまったのが原因です。再就職もかなわず、せっかく再建できたマンションも差し押さえられて銀行にとられてしまった。他にも、奥さんが働きに出たことで男が出来て逃げられてしまった人もいます」
とにかく節約節約の生活だという桐山氏、事件発覚以来、旅行にも行った覚えがない。
ここまで、いわゆる「姉歯物件」のその後を紹介してきた。だが、中小のデベロッパーだけが危ないとは限らない。
民間ではなく「国」が売り出した物件でとんでもない目に遭ったケースもある。UR(都市再生機構)が分譲した東京・八王子市のマンションだ。
「当初、修繕に時間がかかるというので2週間だけ賃貸マンションに仮住まいするつもりでした。ところが、結局元のマンションに戻れたのは、10年も経ってからだったのです」
そう話すのは、URが分譲した『ベルコリーヌ南大沢』の元住人の国本裕美さん(60)=仮名=だ。
〈美しい丘〉という意味の、このマンションは、89~93年に分譲され、全部で46棟(919戸)という巨大なもの。入居するには約50倍の抽選を当てなくてはならず、広さ約100平方メートルの物件は5000万~7000万円。かなりハイグレードな物件だ。
ところが、国本さんの悲劇は入居したその年から始まった。

■「国」が売る物件も
「新築なのに雨漏りがひどくて、押し入れの布団は台風が来るたびに水浸し。あるときなどは、壁板を外してみると滝のように水が内壁を流れているじゃありませんか。もうビックリですよ。また、床の間が日に日に黒く変色してゆくのでURに電話したら“奥さんの見間違いじゃないですか”と相手にしてくれない。怖いので業者を呼んで板を外してみたら、真っ黒な水たまりが出来ていたんです」
これだけでも欠陥マンションなのは明らかだが、決定的だったのは築10年目の定期修繕だった。
「あまりにも雨漏りがひどいので、床板などをはがしてみたらコンクリートがジャンカ(専門用語で穴の意味)だらけ。それで、URに言ったら、修繕するから、用意した賃貸マンションに移って欲しいというのです」(同)
先述のように、それから国本さんは10年間も自分の部屋に戻れなかった。理由は、修繕する場所が多すぎたのだ。ジャンカだらけのコンクリートにはジュースの缶やビニールも埋まっていたという。国本さんは、建て直しか、購入時の価格で買い戻しを求めるが、URはいずれも拒否。結局、10年後に半値で引き取ってもらうしかなかった。
同様の欠陥は『ベルコリーヌ』全体で見つかり20棟が建て直しになるなど、URは600億円以上の税金を投じる羽目になっている。途中で業者への天下りも明るみに出て、民間デベロッパーよりひどい実態が明らかになった。
そして、最後に今回の『パークシティLaLa横浜』とほぼ同じケースを紹介しておく。デベロッパーが旧財閥系なのも同様だ。本誌(「週刊新潮」)でも昨年報じた横浜市西区の『パークスクエア三ツ沢公園』だ。ここでも打ってあるはずの杭が支持層まで届いていなかった。
「このマンションは熊谷組が建て、住友不動産が販売したのですが、建てて間もない03年頃から棟と棟をつなぐ手すりが10センチ以上ずれていることが問題になっていたのです。『パークシティLaLa横浜』と同じように業者側は“東日本大震災でずれただけ”と説明していましたが、以前からずれていたのは明白。住民が再三要求して調べさせたところ、建物を支える数本の杭が支持層に達していなかったのです」(住民の一人)
ここまでは、パークシティとそっくり。それが、今どうなっているのだろうか。
「マンションは5棟に分かれているのですが、特に『B南棟』が傾いているため、そこは住民全員が退去して建て直すことになりました。他の棟も希望すれば購入時の値段で(中心は4000万円台)住友不動産が買い取ってくれますが、B南棟以外は改修で済ませてしまうという。しかし、こんな問題が起きたら不動産担保価値なんてゼロですよ。実際、融資を断られている人もいますから。B南棟の住民には仮住まいの家賃を払ってもお釣りがくるような金額と、駐車場代金などが支払われる。あまりの待遇の差に、最近では住民間で確執が起きている始末なのです」(同)
人生最大の買い物は、人生で一番危険なギャンブル。欠陥マンションに振り回された人たちは、そんな単純な真実を教えてくれるのである。

2015年10月29日号 掲載
http://www.dailyshincho.jp/article/2015/10290840/?all=1

015年11月08日
【雑談】MFRマンションの杭偽装に関する雑感

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私は30年弱、三井不動産のマンションに住んでおりますが、近所に新たに建設中の三井不動産のマンションを購入しました。
昨日、この購入物件について、旭化成建材は関与していないことが三井不動産から連絡がありました。
lala横浜の住民の方の心痛はお察しいたしますが、ひとまず安心しました。
すでに一度、トラブルがあって工期遅延になっていたので、「二度あることは三度あるか?」と少しドキドキしていました。
一時は友人の力を借りていろいろ調べようと考えたりしたのですが、とりあえず動く前に連絡がきてよかったです。
基本的に消費者という立場では三井不動産に満足はしています、とは言いつつ、建設・不動産業界に身を置くものとしてはいろいろと思うところはあります。
旭化成建材の一担当者の偽装という「トカゲの尻尾切り」で終始せず、作り手である元請けの責任、チェック機構である監理の責任、適切なコストと工期に理解を示し、健全なプロジェクトを構築する売主の責任、これらをトータルで考えて事の解決を進めていただきたいと願っています。

余談ですが、lala横浜の分譲時の価格は80平米で3000万円台、坪単価 130~150万円台だったとのこと。鴨居の駅まで徒歩圏内でららぽーとがあるので日常生活には十分ですし、かなり安い価格設定ですね。
ちなまに、みなさんはマンションの値段構成ってどうなってるか考えたことありますか?
マンション価格(10)=土地代(3)+建設費(2)+販売費(1〜2)+売主利益(3〜4)
建設費は時期によってかなり変動しますし、タワマンか板状か、免震かどうかなどでも変わってきますが、それでも建設費が坪100万を超えるのは青山、六本木などの港区エリアとか番町エリアの大手デベロッパーの高級物件クラス。そういう物件の売値は坪500〜800万とかの世界です。

ご参考までに。
http://edosan.blog.jp/tag/%E6%9D%AD%E5%81%BD%E8%A3%85

マンションが傾く! 去年、西区で発生した件が記憶に新しいが、今度は都筑区でも。一体マンションの安全性はどうなっているの?(八景のカズさん、LTさん)
傾斜マンションを販売した三井不動産が建築基準法に基づく報告書を提出したが、最終報告は最大で2016年4月までずれ込んだ。川崎市でも流用が判明
ライター:はまれぽ編集部 (2015/11/13)

「最終」報告できず
横浜市都筑区のマンションに傾斜やデータ改ざんが見つかった問題で、施工した三井住友建設とマンションの販売を行った三井不動産レジデンシャルは2015(平成27)年11月13日(金)、建築基準法に基づいて横浜市に報告書を提出した。

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傾斜問題で揺れるマンション
横浜市は当初「杭が未達の原因」、「施工データにおける電流値の転用の原因」、「セメント量の改ざんの原因」、「杭が未達の状態での建物の安全性について、第三者機関の意見も踏まえた検証結果」、「セメント量のデータ改ざんを考慮した建築物の安全性について第三者機関の意見も踏まえた検証結果」の5点について、13日までに報告するよう求めていた。
しかし、同日提出された報告書はいずれも途中経過で、期限までに間に合わないことを示しており、最も時間がかかる項目については2016年4月をめどとする内容だった。

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期限にも間に合わず、内容も不十分な内容の報告書だった
報告書では「杭が未達の状態での建物の安全性について、第三者機関の意見も踏まえた検証結果」は、未達状態で震度6強から震度7程度の地震についての検証を実施。
「検証結果の取りまとめがおおむね終了し、第三者機関の評価書を取得予定」とし、提出は11月24日を見込んでいるとしている。
 
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大規模地震を想定した検証を実施
ただ、地盤調査と杭の施工状況を行った「杭が未達の原因」と、杭施工業者へのヒアリングなどを実施した「施工データにおける電流値の転用の原因」については「調査中」とし、いずれも2015年12月ごろに回答するとした。
しかし「セメント量のデータ改ざんを考慮した建築物の安全性について第三者機関の意見も踏まえた検証結果」については、マンションの根固めをする部分の計上と強度の調査を指示しているが、調査方法事態が確定していないのが現状。
 
151204-2h
調査方法すら確定していない
報告書では「調査方法について第三者機関から概ね了解を得ており、調査実施に向けてマンション管理組合と調整中」としているが、最終報告の提出は2016年4月ごろまでずれこむ見込みを示した。
http://hamarepo.com/story.php?story_id=4699

「倒壊・崩壊の危険性なし」

横浜市は三井不動産などのこれまでの調べで、杭が「支持層」と呼ばれる強固な地盤に届いていない可能性がある1棟についての安全性も報告するように求めていた。
 
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支持層まで杭が届いていない場合の安全性の報告も求めていた
これについては三井住友建設が第三者機関の意見を踏まえ、杭の状態やセメント量のデータ改ざんを考慮した構造計算を行って検証を実施したところ、大地震に建物が倒壊・崩壊しないことを確認したという。
横浜市建築局建築安全課の石井保(いしい・たもつ)担当課長は「今後、第三者機関の正式な評価を踏まえた報告書の提出を受け、市として建物の安全性を判断する」とした。
 
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最終的には市が安全性を判断する
報告書の提出を受け、横浜市建築局は「今後も三井住友建設・三井不動産レジデンシャルに対しては、早期かつ確実に最終報告が行われるよう指導していく」とコメント。
マンション住民に対しては「両社には住民に対しても適切な情報提供と丁寧な対応についても指導を継続し、市としても関係区局一丸で住民の皆さまの不安を解消できるよう対応していく」とした。
この問題に絡み、根固め液に関するデータ流用があった青葉区の市立あかね台中学校について、不具合はなかったという。

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川崎でも
杭打ち工事のデータ改ざんは、ほかの自治体にも広がっている。川崎市でも市の公共施設3ヶ所で、データ流用による改ざんがあったことを市が明らかにした。
 
川崎でもデータ改ざんが
川崎市まちづくり局施設整備部公共建築担当によると、データの流用があったのは同市川崎区の「桜本住宅」と「臨港消防署」、中原区の「宮内小学校」。
 
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データ流用が発覚した施設と改ざんの内容
川崎市がこれらの施設について施工記録の調査を行い、全ての杭が設計書通りに施行されていて支持層に達していること、適正な量の根固め液が使用されていることを確認。
その上で「建物の傾きやひび割れなどの不具合はないが、データ流用に至った原因究明を進める」とし、「桜本住宅」と「宮内小学校」については、居住者と保護者向けの説明会を開催する予定であることも示した。

取材を終えて
次から次へと出てくる「データ改ざん」という膿。
会社としての信頼回復だけでなく、住民や施設利用者の安全安心を本当に考えているのであれば、1分1秒でも早い原因の究明と迅速な公表をすべきであろう。
この問題については、今後とも継続してレポートする。

―終わり―
2015.11.27 07:23

くい打ちデータ欠損の代替記録の必要性明記 国交省、マニュアル作成要請へ

横浜市都筑区のマンションに端を発するくい打ちデータ偽装問題を受け、国土交通省は26日、くい打ち工事の際、固い地盤である支持層に到達したかを示す電流計データが残らなかった場合のマニュアル作成を建設業界に求める方針を固めた。有識者会議が年内にまとめる中間報告で、代替となる確認記録の必要性を明記する。偽装の広がりによる安性への懸念を払拭する狙いがある。
政府の意向を受け、日本建設業連合会で策定が進められているくい打ち工事の統一指針にも盛り込まれる方向。関係者によると、指針では地盤調査で支持層が平坦な場合、データが取れなかった場所の周辺にあるデータを確認記録に代えるほか、電流計に表示された波形を写真撮影して、記録紙が印字されない場合の記録として扱うなどの案が検討されている。
http://www.sankei.com/economy/news/151127/ecn1511270008-n1.html
一連の問題では、横浜の工事に関わった旭化成建材が過去約10年間に関わった物件のうち、調査を終えた3017件の約1割強に当たる360件で偽装があったと発表。業界大手のジャパンパイルも19日、元請け業者などから照会のあった約1千件を調査したところ、7件のデータ流用があったことを明らかにした。
ただ、流用が確認された物件のうち現段階で不具合が確認されたのは、横浜の1件のみで、偽装があった現場の多くは、くい打ち作業自体には瑕疵がなかった可能性がある。現場状況によっては、電流計データに頼らない確認手段が求められていた。

マンション傾斜の衝撃(4) 民間任せにはできない
2015/11/20付
日本経済新聞 朝刊

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国土交通事務次官、徳山日出男(58)は10月19日、国交省幹部を前に危機感をあらわにした。「会社任せにはできない。最悪のシナリオを想定すべきだ」。横浜市のマンションが傾いた問題が5日前に表面化し、「うちのマンションは大丈夫か」と販売会社などに問い合わせが殺到していた。

国交省は立ち入り検査などに動いた
同省が横浜市から「マンションが傾いている」と連絡を受けたのは約1カ月前の9月17日。「民間同士の問題で、自治体が対応すれば済む」と静観してきたが、国民に広がる不安を見て、一転、介入にかじを切った。
旭化成建材が過去に手掛けた物件の調査を巡り、期限を設けて報告と情報開示を同社に指示。「情報を出さないといつまでも疑心暗鬼が消えない。不安、不信が増幅するのを防ぐ必要があった」と建設業課長、北村知久(51)は話す。
北海道の道営住宅などでもデータ改ざんが発覚し、問題が個別の物件、特定の担当者にとどまらないことが明らかになると、すぐさま旭化成建材本社を立ち入り検査した。今月4日には早々と再発防止策を検討する有識者委員会を立ち上げた。
迅速な対応で早期の事態収拾を目指す国交省の狙いと裏腹に、問題の裾野は広がり続ける。
13日夕、杭(くい)打ち業界大手のジャパンパイルの役員が霞が関の建設市場整備課長を訪ね、「実は……」と切り出した。データ改ざんは旭化成建材以外にも飛び火。関係する幹部や職員は深夜まで対応に追われ、「半ば予想していたが……」と担当者の1人はため息をついた。
発端となった横浜市のマンションが傾いた正確な原因はいまだ解明されておらず、「記録軽視」の風潮が業界内にまん延していた疑いも強まっている。国交省は実態把握を急ぎ、年内に有識者委の中間報告を受けて再発防止策の方向性を示す考えだ。国交相、石井啓一(57)は「国民の不安払拭に向けて全力で取り組む」と強調する。
ただ、同省の幹部は苦い記憶を思い起こしている。「あの時の二の舞いは避けなければ」。2005年に発覚した耐震偽装問題を受け、同省は建築基準法を改正して建築確認の審査を厳格化した。その結果、住宅着工戸数が低迷して「官製不況」と批判を浴びた。「再発防止策は国民の不安を解消するだけでなく、民間の現場で実現可能なものにする必要がある」
シナリオの結末はまだ見えていない。
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO94215560Q5A121C1EA1000/

文責 釈迦牟尼仏(ミクルベ) 建太

次回に続く(杭データ改ざん事件151205

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