杭データ改ざん事件151209-2

杭データ改ざん事件151209-2

杭打ち工事、元請けが立ち会いへ 改ざん防止へ国交省検討
2015/12/9 0:07
日本経済新聞 電子版

杭(くい)打ち工事のデータ改ざん問題を受け、国土交通省は8日までに、元請け業者に杭打ち現場への立ち会いを求める方針を固めた。杭が固い地盤(支持層)に到達したかを元請け自身が確認することで、改ざんなどの不正を防ぐのが狙いだ。
現状では元請けが立ち会うルールはなく、横浜市の傾斜マンションでは、旭化成建材(東京・千代田)による杭打ちの現場に元請けの三井住友建設は一部立ち会っただけだった。
具体的な立ち会いの方法などは今後検討する。すべての工事を対象とせず、支持層の深さを特定しにくい急峻(きゅうしゅん)な地盤の現場などに限定する見通し。
国交省は同日開いた再発防止のための有識者委員会で、元請けと下請けの責任体制の徹底やデータの適切な管理、過剰な多重下請け構造の是正などの論点を示した。
国交省によると、旭化成建材によるデータ改ざんで、先行して安全性を調査している82件のうち地盤調査を行う物件を除く72件の安全性が確認できる見通し。委員長の首都大学東京の深尾精一名誉教授は「データ流用と施工不良の関係性は低いと考えられる」と述べた。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG08H9D_Y5A201C1CR8000/

国交省、旭化成建材の杭データ改ざんで57件の安全性を確認
国土交通省は旭化成建材が施工した杭(くい)で、電流計データの流用改ざんがあった物件のうち、3日時点で57件の安全性を確認できたと公表した。該当物件のある地方自治体が施工記録や追加ボーリング調査により、杭が固い地盤である支持層に到達していることを確認した。
地方自治体は電流計データの流用改ざんのあった物件のうち、横浜市のマンションの現場代理人が関与した物件など、82件で先行して安全性の確認作業を行っている。57件の内訳は▽施工記録による確認=46件▽地盤調査記録の保有=3件▽発注者が立ち会い、適切な施工を確認=3件▽追加ボーリング調査=5件。
残り25件は、追加ボーリング調査が必要な物件や、安全確認の手法を検討しているセメント量の流量計データの流用改ざんがあった物件などがある。
[2015年12月 7日]
http://j-net21.smrj.go.jp/watch/news_tyus/entry/20151207-07.html

「杭データ改ざん問題」は戸建賃貸で生じるか!?
今回の【稼ぐ戸建賃貸】レポートは、最近日本を震撼させている「杭データ改ざん問題」が戸建賃貸で生じるか?について、見解をお話しします。
ニュースや新聞紙面にも頻繁に取り上げられている「杭データ改ざん問題」。
当初は「旭化成建材」のある担当者だけのような報道でしたが、その後、その担当者だけでなく、
他の担当者も同様のデータ流用があったと報道がありました。
更に直近では、「旭化成建材」よりも業界大手である「ジャパンパイル」でもデータ改ざんが発覚し、この騒動における流用件数は報道される度に増えている状況です。
その数は、直近のニュースで新たに判明した会社を入れると計7社となり、事態は混迷を極めています。
そもそも今回問題となっているのは「既成コンクリート杭工事」と呼ばれるもので、掘削機で地面を掘り、既製品のコンクリート杭を打つというものです。
建物を支えるには、杭は「支持層」と呼ばれる強固な地盤まで到達させなければなりません。
そして杭が支持層に到達したかを示すのが、電流計のデータです。
古い杭打ち機の電流計はその場で紙のデータが出力されるのですが、屋外の作業のため、雨に濡れたり、風で飛ばされて紛失したりすることがあるそうです。
また、そもそもスイッチを入れ忘れたり、紙を補充するのを忘れることもあるといいます。
今回のデータ流用は、上記のような理由でデータが取れなかったため、別の杭の電流計データを使って、あたかもデータが取れたかのように見せかけたということですが、本当にそれが理由なのでしょうか?
以前、私がゼネコンの現場監督をしていたとき、杭工事を担当しておりました。
その際、必ずデータで支持層の確認をしていたのですが、掘削機を操縦するオペレーターからは、支持層に到達すると振動や音でデータを見なくても分かると言われました。
そしてそのオペレーターに、支持層への到達前後の振動と音を比較させてもらったのですが、その違いは、あれから20年以上経った今でも思い出せるほどです。
そのときは深度35m以下に支持層がある状況でしたが、そばで見ているだけでも違いが分かりました。
ですので、今回問題となっている現場においても、少なくとも掘削機を操縦していたオペレーターは、支持層に届いていないのは間違いなく分かったはずです。
それにも関わらずデータ流用していた理由が、雨に濡れたからや取り忘れたからというのでは、現場を知る人間からすればおかしいと感じます。
原因の根本は、当初の計画通りに工期や予算を納める為としか思えません。
それは建築業界の多重下請構造も一つの要因かもしれませんが、一番は建築に携わる人の【モラル】の問題だと思います。
話の前段が長くなってしまいましたが、当社が主に企画している「戸建賃貸」の場合はどうでしょうか?
実は地盤調査の結果、地盤補強工事が必要になるケースは多いです。
表層改良や柱状改良、状況によっては鋼管杭の場合もあります。
計画する建物は2階建てや3階建ての場合が多いのですが、支持層まで深すぎる場合は摩擦杭で対応するケースもあります。
いずれにしても調査企画段階で、地盤が悪いかもしれないということを周辺データ等で事前に確認し、工期や予算を概算で計上して、リスクを見込んだ事業を提案しております。
金融機関の審査依頼段階で、地盤補強費も想定で計上することは、この事業におけるリスクヘッジとなっている為、ほとんどの金融機関では認めてくれています。
いざ解体が終わって、地盤調査をする段階で補強工事が必要とわかっても、リスクを見込んでいるので工期も予算も想定内になんとか納まるケースが多いです。
それが「データ流用」が起きない理由かもしれません。
また建設業界の多重構造についても、当社がお願いしている工務店から施工している地盤補強会社までは孫請け以下にならないので、それも大きいのではないでしょうか。
今回の事件の終着点がどこになるかは現在の状況から判断できませんが、これを契機に、建築業界自体が正しい方向となり、消費者となる入居者が安心して居住できる環境となることを、建築に携わる者として強く望みます。
今回の「稼ぐ戸建賃貸」レポートが、皆様のお役に立てば幸いです。
2015年11月30日
岡  宏
http://www.kodatechintai.jp/007/post_189.html

基礎杭のデータ改ざんに関して思う
事件報道

神奈川県のマンションで基礎杭が支持層に届いていないのに届いたとするデータを工事会社の担当者が改ざんして報告していたことが大きく報道されました。旭化成建材が工事をしたマンションと言うことでした。基礎工事として杭を打つ施工会社は旭化成建材だけではありませんが、この報道をきっかけとなってマンションの安全性を尋ねてくる管理組合とか購入者が増えているようです。ところで、このブログを書いている11月23日現在ではこの報道は少なくなってきています。
来年になればこの事件も皆さんの記憶の中で薄くなっているかもしれません。

私なりに聞いたり調べたりしたことと感想
旭化成建材は既製杭のメーカーで成長してきたようです。従来の場所打ち杭ではなく、杭の本数も減らすことができ騒音振動も少ないと言うものらしいです。私も素人ですが、場所打ちよりも本数が少なく済むと言うことは工期の短縮につながりますね。そして本数を減らすと言うことは一本一本の杭の打つ場所を正確に特定する必要があり杭伏図の正確性が重要でしょう。そしてポイントの深さの把握です。
今回のマンションにおいても既製杭が使用されていたようですが、そこで地盤調査とか杭伏図の作成そして打つ箇所の深さを誰が担当してのか?全てが旭化成建材なのでしょうか。知りたいですね。
マスコミ報道に多くあるのですが、今回でも杭が支持層に届いていないということのみが先行してしまいます。私も調べてみると、杭打ちの工法もたくさんあることが分かるのですが、今回のケースはどんな工法かについての情報が欲しかったですね。支持層に届かなくとも良い工法もあるのですから。
今回の工法が分かればどこに原因があったのかも解明できるのです。勝手に言わせてもらいますと、地盤調査の段階で杭打ち工法を想定してやったのか、杭伏図は誰が作成したのか。既製杭の製造にデータが正確に伝わっていたのか等など。単純に現場代理人の改ざんで済まされるようなことではないと思うのです。私の考えは間違ってますかね。

問題意識の持ち方
基本的には工期が優先されると言う現実があります。
今回は杭打ちでした。杭が不十分だとしてやり直しともなれば1カ月から数カ月の工期延長となり事業主の損害は大きなものです。工期に間に合わせることを第一と考えたのでしょう。こんなことを考えるのは誰でしょうか。現場代理人だけが考えるのでしょうか。
タイルの剥離のことをブログで書いていますが、タイルの問題も工期が関係しているケースが多くあります。養生期間との関係になりますが後の工事ほどスピードアップとなる傾向があります。
今回の件で最近元施工の三井住友建設が会見をしていました。ところで、住宅の瑕疵担保責任法は住宅の構造部分躯体部分に瑕疵があれば売主は10年間担保責任を負うことになっています。基礎部分も当然含まれると考えます。
一方、マンション購入者の方々の不安も分かりますが、この頃聞きますのは、うちのマンションの基礎工事はどこがしたのかを教えてほしいと言う声です。先に書きましたが杭打ち工法もいろいろあることから施工業者を確認するだけでは何の役にも立ちません。もう少し落ち着いてはどうかと言いたいところです。
以上
http://kukilaw-mansion.com/blog/developer/416/

秋田魁新報 (2015/11/07 付)
社説:くい問題深刻化 業界挙げ点検すべきだ

旭化成建材のくい打ち工事データ改ざん問題で、同社が過去約10年間に全国で実施した工事3040件のうち、約1割の300件前後で改ざんの疑いがあることが分かった。横浜市のマンション1棟が傾いていることがきっかけで発覚した問題は、日を追って深刻化している。
300件の内訳は公表されていない。ただ、本県では秋田市の独自調査で、土崎消防署のくい1本に他のくい工事のデータが流用されていた疑いが浮上している。県内の自治体は改ざん問題の発覚後、独自に調査を続けてきたが、流用の疑いが判明したのは初めてだ。
秋田市は土崎消防署のくいについて「支持層(固い地盤)まで達しているので、安全性に問題はない」としている。だが、旭化成側は本県で27件施工したと発表しており、全ての工事で安全が確認されるまで安心はできない。
データ改ざんに関与した工事担当者が、問題の発端となった横浜のマンションのくい工事担当者1人にとどまらず、10人以上に上る疑いも出てきた。旭化成側は複数の人物が改ざんに関わっていたことを認めており、不正が社内で横行していた可能性が高くなった。
今のところ、横浜のマンション以外に傾きなどの不具合は確認されていないという。だが、くい工事の不良がいつどんな形で現れるか分からない。旭化成側は調査を急ぎ、必要に応じて対策を講じるべきだ。
事態を重くみた国土交通省は東京にある旭化成建材本社への立ち入り検査を実施。続いて有識者委員会の初会合を開き、再発防止策の検討を始めた。改ざんの原因や背景を検証し、年内に中間報告をまとめる。
横浜のマンションは、建築基準法に基づき行政が実施する着工前の建築確認▽工事の中間検査▽完了検査—という3段階のチェックを経たが、くい工事のデータ改ざんは見抜けなかった。有識者委で経過を点検し、検査の在り方について強化も視野に検討する。
建設業法は元請け業者に下請けへの指導を求めている。横浜のマンション建設で、元請けの三井住友建設が下請けの旭化成建材のくい工事を十分管理できていたのかどうかも、有識者委が検証する見込みだ。
今回の問題の背景には、工事の元請けを頂点に「下請け—孫請け—ひ孫請け」と多くの会社が連なり、下に行けば行くほど立場が弱体化、上から工期厳守やコスト削減を強いられる建設業の構造があるという。
同様な改ざんが旭化成建材以外にはないのか。有識者委は実態調査の必要性を議論する見通しだが、くい工事会社は小規模業者を中心に450以上あり、国交省は「収拾がつかなくなる」と消極的だ。だが、建物の安全・安心に直結する重大問題だ。業界も一致協力して点検するべきだろう。

東奥日報 2015年11月5日(木)
社説:不正の根はかなり深い/くい打ち改ざん

建物を支える基礎工事のくい打ちをめぐるデータ改ざんが次々と明らかになり、地震国の日本で住まいの安心・安全が根底から揺らいでいる。
今月初め旭化成は、横浜市のマンションでくい打ちのデータ改ざんを認めた旭化成建材の担当者が、過去10年ほどの間に各地で関わった計43物件のうち、半数近い19件で改ざんを確認したと発表した。
ところが旭化成建材がこの間にくい打ちを請け負った計3040件の現場でデータを改ざんしていたのは、問題の担当者だけではなかったようだ。ほかにも10人以上が同じ不正に手を染め、全体の約1割に当たる300件前後で改ざんがあった疑いが強まっている。
問題は本県にも波及し、八戸市教委が2日、同市内の公民館でデータの流用があったと発表した。
国土交通省は施工管理やチェック体制に問題があったとみて同日、旭化成建材本社に立ち入り検査を実施した。4日には有識者委員会の初会合を開き、再発防止策の検討を始めた。
改ざんの原因や背景を検証し、現行制度の見直しも含め年内に中間報告をまとめる。また、調査を業界全体に広げるかも検討するという。
行政が建物の安全を確保する建築確認の仕組みでは改ざんを見抜けず、元請けの目が末端まで届きにくい重層的な下請け構造も見え隠れしており、不正の根はかなり深いとみられる。あらゆる観点から問題点を洗い出し、きめ細かく対策を講じる必要があるだろう。
いまのところ横浜市のマンション以外で、傾きなどの不具合は出ていないという。しかし、改ざんの裏に施工不良が隠れている可能性もあり、早急に不正の全体像を示して調査を尽くすべきだ。
着工前-中間検査-完了検査と3段階から成る行政の審査体制に引っ掛からなかった今回の不正。建物の構造計算書を偽造され、地震で倒壊の恐れがあるマンションなどが販売された「耐震強度偽装事件」が2005年に摘発され、これを教訓に施工前のチェックが強化された。
ただ、くい打ちについては施工後にデータの提供を受けて審査する。現場を信頼し「性善説」に立った手続きになっているが、もはや、それでは間に合いそうにない。再発防止策の検討も急がなければならない。

河北新報 2015年11月05日木曜日
社説:くい打ち改ざん/不正の構造が問われている

旭化成建材によるくい打ちデータの改ざん問題が、底なしの様相を呈している。
発端となった横浜市のマンション以外にも、この10年間に全国で施工した工事の1割、約300件で不正が確認され、10人以上の担当者が関与したことが分かった。
「多くの現場管理人がそういうことをしてしまう環境にあった」と経営陣が管理責任を認めるに至り、一部担当者による例外的な事例などではなく、構造的な問題であることがはっきりした。
他社の不正の可能性も含めて、業界全体に疑惑を広げる事態にまで発展している。
国土交通省は2日、旭化成建材に立ち入り検査に入ったのに続き、きのうは有識者委員会を立ち上げ、再発防止に向けた議論を始めた。
当然の対応だが、まずは業界全体の不正の把握に全力を挙げ、学校など公共施設が含まれる不正物件の安全確認を早急に進めるべきだろう。
その上で、表面的な調査や制度の見直しでは済まないという認識に立ち、データ改ざんを招いた業界の構造まで踏み込んで、抜本策を探る議論を深めてもらいたい。
横浜の事案で明らかになったのは、多重下請けの構図の中で、施工の管理が現場任せになっている実態だ。
2次下請けの旭化成建材の現場管理人が提出した不正データは、1次下請けと元請けのチェックを通り抜けた。
当初は書類上の不正を見抜くのは難しいと説明されていたが、全国の自治体が保管資料を精査して次々と不正を把握したことからすると、さほど困難な作業とは思えない。初めからチェックの感覚がなかったと言えないか。
1次下請けや元請けが、現場に十分な技術要員を配置していながら不正を見逃していたとすれば、施工関係者全体の責任が問われる。
要員を配置しないまま完全に下請け、孫請け任せにしていたとすれば、建設業法が禁ずる「丸投げ」になる。
工期の厳守やコスト削減が叫ばれる業界にあっては、末端の請負業者や担当者ほど強いプレッシャーとしわ寄せを受けているとされる。
つじつま合わせをせざるを得ない状況や、不正を黙認する「常識」があるならば、その実態こそ明らかにし、正していかなければならない。なれ合いを排除するには、第三者機関による検査なども検討する必要があるだろう。

同様の構造はあらゆる土木建設工事に言えることで、データ改ざんなどの不正がくい打ち工事だけにとどまるのか、という観点も浮上する。
今回の問題を機に建設業界には、自ら積極的に国民の不安と疑念に応え、不正防止に取り組む姿勢を求めたい。
くい打ち不正と前後して東洋ゴム工業の防振ゴム不正が発覚したほか、先月末には仙台空港などを拠点とする航空会社アイベックスエアラインズが、整備ミスを隠すためデータの改ざんを繰り返していたとして、国交省から事業改善命令を受けた。
安全に関わる仕事で不正が相次ぐ事態にあぜんとする。利益や効率優先社会の弊害だとしたら恐ろしいことだ。

山陰中央新報 (’15/11/05)
論説 : データ改ざん問題/安全・安心を守る制度に

建物を支える基礎工事のくい打ちをめぐりデータ改ざんが次々と明らかになり、住まいの安心・安全が揺らいでいる。今月初め旭化成は、横浜市のマンションでくい打ちのデータ改ざんを認めた旭化成建材の担当者が過去10年ほどの間に各地で関わった計43物件のうち半数近い19件で改ざんを確認したと発表した。
ところが旭化成建材がこの間にくい打ちを請け負った計3040件の現場でデータを改ざんしていたのは、問題の担当者だけではなかったようだ。ほかにも10人以上が同じ不正に手を染め、全体の約1割に当たる300件前後で改ざんがあった疑いが強まっている。さらに旭化成建材以外の会社は大丈夫かといった不安も広がりつつある。
国土交通省は施工管理やチェック体制に問題があったとみて週明け、旭化成建材本社に立ち入り検査を実施。4日には有識者委員会の初会合を開き、再発防止策の検討を始めた。改ざんの原因や背景を検証し、現行制度の見直しも含め年内に中間報告をまとめる。また調査を業界全体に広げるかも検討するという。
行政が建物の安全を確保する建築確認の仕組みでは改ざんを見抜けなかった。元請けの目が末端まで届きにくい重層的な下請け構造も見え隠れしており、不正の根はかなり深いとみられる。あらゆる観点から問題点を洗い出し、対策を講じる必要がある。
横浜市のマンション全4棟のうち1棟で施工不良とデータ改ざんが見つかった当初、旭化成側は、くい打ち工事の担当者(旭化成建材に出向)が他の工事のデータを流用したことを明らかにし「故意が疑われるようなデータの転用は、この1人だけだ」と強調。この担当者が各地で関わった物件に関心が集まった。
しかし、旭化成建材が手掛けた工事で、ほかに10人以上の関係者が同じようなやり方で改ざんをしていた疑いが浮上し、事態は一気に深刻の度を増した。旭化成側は複数の人物が改ざんに関与したことを認めたが、詳細は「調査中」と明らかにしていない。
いまのところ横浜市のマンション以外で、傾きなどの不具合は出ていないというが、早急に不正の全体像を示して調査を尽くすべきだ。
その一方で、再発防止策を急がなければならない。今回の不正は着工前-中間検査-完了検査と3段階から成る行政の審査体制に引っ掛からなかった。建物の構造計算書を偽造され、地震で倒壊の恐れがあるマンションなどが販売された「耐震強度偽装事件」が2005年に摘発され、これを教訓に施工前のチェックが強化された。
ただ、くい打ちについては施工後にデータの提供を受けて審査する。現場を信頼し「性善説」に立った手続きになっているが、もはや、それだけでは十分とは言えそうにない。
さらに大規模な工事になると、元請けを頂点に下請け、孫請け、ひ孫請けと数百社が連なることもあるとされ、この重層的な下請け構造も一連の改ざんの背景として指摘されている。下に行けば行くほど立場は弱くなり、上から工期厳守やコスト削減を強いられるという。こうした構造も改めなければ、安全・安心を確かなものにすることはできないだろう。

熊本日日新聞 2015年11月04日
社説:データ改ざん 業界全体の透明性向上を

旭化成建材(東京)のくい打ち工事にデータ改ざんが見つかった問題は、底無し沼のような様相を呈し始めた。同社が過去10年間に実施した工事3040件のうち、約1割の300件前後で改ざんがあり、10人以上が関与した疑いがあるという。
同社と親会社の旭化成は2日の会見で、発端となった横浜市のマンションの担当者が関わった43件のうち、19件で改ざんを確認したと発表。複数の人物が別の物件で改ざんしたことも認めた。
改ざんは組織ぐるみでは、との指摘に、旭化成の平居正仁副社長は「多くの人がそういうことをしてしまう環境にあったことは認められる」と述べ、不正が横行していた疑いが強まった。
一方で平居氏は、横浜のマンション以外に「(建物の)不具合の報告は入っていない」としたが、たとえ報告はなくても、不正が明らかになったのは集合住宅や学校施設といった多くの人が長時間過ごす建物だ。本当に大丈夫なのかとの住民らの不安に真摯[しんし]に向き合った説明とは言えない。
国土交通省は2日、建設業法に基づき、調査途中段階としては異例の旭化成建材本社への立ち入り検査に踏み切った。同省は施工管理や法令順守に問題があったとみて、原因究明を急ぐ方針だ。4日には、再発防止策などを検討する有識者委員会の初会合も開く。
有識者委は当面、旭化成建材の管理体制や社内チェックの在り方などを調査するが、問題の広がりによっては業界全体にまで調査が及ぶ可能性もある。今回の問題が「氷山の一角」ではないのか、早急に明らかにしてもらいたい。
旭化成グループは1960年前後に建材事業に着手。72年に本格的に住宅事業に参入した。化学メーカーとしての研究開発力や技術力を活用し、温度や湿度の調節性に優れ省エネ効果が高い外壁材などを開発。新築に加えリフォーム需要も取り込み業容を拡大した。
旭化成建材の事業の中核は断熱材など独自に開発した建材の製造・販売で、くい打ちなどが含まれる基礎工事事業の売り上げは大きくない。くい打ち業界でのシェアも「1%未満ではないか」(住宅メーカー)とされる。低いシェアの同社でこれだけ多数の改ざんが発覚した。もし他社に波及するなら、その影響は甚大であろう。
一日も早い不安の払拭[ふっしょく]と疑念解消のためには、積極的な情報開示による透明性の向上が不可欠だ。建物の基礎工事に関するデータに、住民や利用者が触れる機会は少ない。業界全体で不正の有無を精査し、安全性をあらためて確認した上で、工事のやり方などを丁寧に説明する必要がある。
業界の自主的な努力に加えて、国交省が果たすべき役割も重要だろう。複雑な下請け構造や工期厳守の圧力が偽装を誘発した可能性もあり、そうした業界が抱える問題点を徹底的に洗い出すべきだ。その上で、建物への信頼を回復するためにも指導や法令整備などを急いでもらいたい。

南日本新聞 ( 2015/11/4 付 )
社説: [くい打ち不正] 業界全体で改善努力を

旭化成建材によるくい打ち工事のデータ改ざん問題が拡大している。極めて深刻な事態だ。
過去約10年間に同社が全国で実施した工事3040件のうち、1割の300件前後に改ざんの疑いがあるという。
同社と旭化成は、発端となった横浜市のマンションの担当者以外にも複数の人物が別の物件で不正に関与したとみられると、会見で明らかにした。
不正が常態化していた疑いが強く、住民の不安は膨らむ一方だ。旭化成側は物件の安全確認に早急に取り組まなければならない。
国土交通省は2日、建設業法に基づき旭化成建材本社を立ち入り検査した。
調査途中で検査に踏み切るのは異例という。不正拡大に迅速な対応が必要と判断したようだ。
国交省は会社の施工管理や法令順守に問題があるとみている。原因究明と再発防止の観点からも、徹底的な調査を求めたい。
会見では、横浜市のマンションの担当者が関わった43件中19件でデータ改ざんがあったと認めた。
看過できないのは、この担当者以外に10人以上が不正に関わった疑いがあることだ。関与した人数はさらに増える見込みというから問題の根は深い。組織ぐるみと疑われても仕方あるまい。
会社側は当初、改ざんは横浜の担当者1人だけと説明していた。だが、自治体の独自調査などで別の担当者によるデータ流用が次々に分かった。不正自体を軽く見ていたとしか思えない。
現場管理がずさんだったのは明らかだ。安全性を軽視して法令を守らなかった担当者はもちろん、不正を見逃していた会社の責任は重い。
北海道の道営住宅工事では、別の工事のくい打ちデータをコピーし、切り貼りしていた。調査した3040件には学校や公共施設も含まれるが詳細は示していない。
会社側は横浜のマンション以外に不具合の報告はないとしているが、住民は納得しないだろう。安全点検に全力で当たってほしい。
横浜のマンション工事では施工主の三井住友建設によるくいの設計ミスが指摘された。ずさんな工事は旭化成建材にとどまらないとの声もある。
業界全体で不正の有無を点検し、安全性をあらためて確認する必要がある。その結果を住民ら関係者に誠実に説明してもらいたい。
不正の背景には元請けからの工期厳守や、コスト管理の圧力があるという指摘もある。信頼回復には業界の改善努力が不可欠だ。

神戸新聞 2015/11/03
社説:くい打ち改ざん/不正の常態化が疑われる

横浜市都筑区のマンションで発覚した旭化成建材(東京)によるくい打ち工事のデータ改ざん問題で、過去約10年間に請け負った工事3040件のうち、約1割に当たる300件前後で改ざんされた疑いのあることが明らかになった。
自治体の調査などでこれまでに北海道が発注した釧路市の道営住宅、横浜市の市立中学、東京都の学校施設などでデータ改ざんが相次いで判明した。改ざんはどこまで広がるのか。不安は膨らむばかりだ。
調査は完了していないが、法令や安全性を軽視した姿勢は明白だ。不正にかかわった現場責任者、それを見過ごしていた会社側の管理体制はずさんと言うしかない。経営責任も免れないだろう。
きのう開かれた会社側の会見では、横浜市のマンションの工事担当者が携わった40件余りのうち、愛知県内などで半数近い改ざんがあったことも明らかにされた。
旭化成建材は当初、担当者1人だけに問題があるかのような説明をしていた。しかし、不正に関与したのは、この担当者を含め現場責任者ら10人以上とみられる。
不正が常態化していたのではないか。そう疑わざるを得ない。
国土交通省はデータ改ざんが次々と発覚したことを重視し、きのう、建設業法に基づいて、旭化成建材の立ち入り検査に入った。
調査の途中段階で、検査に踏み切るのは異例という。それだけ会社としての施行管理やチェック体制、法令順守に看過できぬ重大な問題があったと言える。
調査状況の発表を直前になって急きょ中止するなど、問題発覚後の対応への不信感も立ち入り検査を早めたとみられる。
新たに発覚した集合住宅や校舎などでは今のところ、建物が傾くなどの異常は確認されていないという。ただ、横浜のマンションで住民が傾斜に気づくのは完成から7年後だ。今後、何らかの不具合が出る恐れがないとは言えない。早急に安全性をチェックし、利用者の不安解消に努めねばならない。
一連の不正の背景には、元請けからの工期厳守やコスト管理など強い要請もあると指摘される。建設業界全体に構造的な問題はないのか。業界としても重く受け止め、改善点などを検討すべきだ。

日刊スポーツ [2015年11月8日8時11分]
くい打ちデータ改ざん「旭化成建材だけではない」

傾いていることが判明した横浜市のマンションでくい打ちを手掛けた旭化成建材(東京)とは別の建設会社の関係者が、7日までの共同通信の取材に「自分もくい打ちのデータを流用したことがある」と証言した。工期厳守を求める元請けのプレッシャーを感じ、やむを得なかったとし、一連のデータ改ざん問題は「旭化成建材だけの話ではない」と強調した。
取材に応じたのは、マンションの基礎工事に長年携わり、現場責任者の実務経験もある50代の男性。くい打ちは、地盤が予想より軟らかいケースがしばしばあり、ドリルで掘削した際、強固な地盤に達したことを示す理想的なデータが取れないことなどがあるという。そうした場合、安全面に支障がないと判断した上で「データを他から流用し、施工報告書に付けて元請けに提出した経験がある」と明かした。
データ改ざんが業界全体の問題となれば、建物に対する市民の不安はさらに増すことになる。国土交通省はまず旭化成建材による改ざんの原因を究明し、他社にも調査を広げるかは有識者委員会で検討する方針。

毎日新聞 2015年11月08日 東京朝刊
くい打ち不正:建設業界「拡大すれば打撃深刻」
建設業界、右往左往 資料収集開始の自治体も 旭化成建材以外、調査未定/加盟団体で指針作り

旭化成建材によるくい打ち施工データ改ざん問題で、同社がくいを打った計3040件について、国土交通省の指示で元請けの建設会社もくいを巡るデータに不正がなかったか、自社に残る記録の調査に追われている。一方、旭化成建材以外のくい打ちでもデータ改ざんの証言があり、公共施設の資料収集を始めた自治体もある。ただ、元請け側は他社分については静観の構え。問題の更なる広がりを恐れているのが実情だ。【岸達也、山田奈緒、山口知】
旭化成建材によると、3040件の元請けは中小を含めた全国1185社。
毎日新聞の取材に対し、鹿島▽清水建設▽大成建設▽大林組▽竹中工務店−−のゼネコン大手5社は施工した物件で旭化成建材の物件があることを認め、同社から提出された施工報告書などデータを確認している。
だが、データ不正は旭化成建材にとどまらないとの証言がある。別の企業でくい打ちの現場責任者をした経験がある男性は毎日新聞の取材に「記録が取れず自分も改ざんした」と話した。4日に初会合があった国交省の有識者会議委員長、深尾精一・首都大学東京名誉教授も「(他業者も)データ流用の危険性がある」と述べている。
こうした状況に、群馬県や栃木県などは県関連施設について、旭化成建材以外の企業によるくい打ち工事のデータ収集を始めた。群馬県の担当者は「国交省が他業者の物件調査も指示すれば、すぐに対応できる」と話す。
だが、ゼネコン大手5社は、旭化成建材以外の企業によるくい打ちのデータ検証については「現段階では未定」と口をそろえる。ある広報担当者は「国交省が調査を旭化成建材以外に広げるかどうかに注目している」と明かし「仮に他業者の不正が見つかって全面調査となれば、日本の建設業界全体が確実に深い傷を負う」と戦々恐々といった面持ちだ。
焦点になる国交省の判断はまだ示されていない。先月30日には「国民の不安が広がっている」として、くい打ちの安全や品質確保の徹底を業界8団体に求めた。まずは要請で引き締めを図った形だ。
約140社でつくる「日本建設業連合会」(日建連)は、くい打ち工事の管理や施工記録のチェックについて指針作りを始めた。これまで各社が共有する指針はなかったといい「再発防止策を進めたい」と話す。くい工事の施工を請け負う会社など約50社が加盟する「日本基礎建設協会」は既存の「倫理綱領」の周知徹底を図る方針。朝礼などで法令順守を根付かせるよう、加盟社で申し合わせる。
◇西新井小でデータ流用
東京都足立区は7日、旭化成建材が担当した区立西新井小学校の工事でデータ流用があったと発表した。区によると、施工写真や現地の状況を確認したところ、安全性に問題はない。鉄筋コンクリート造り4階建て校舎のくい77本のうち7本で、掘削時の電流値や先端を固めるセメントの流入量の記録が流用されていたという。【林田七恵】

産経ニュース 2015.11.7 07:52
【マンション傾斜】旭化成建材以外も調査、自治体で広がる 4府県2政令市「県民の安心のため必要」

旭化成建材によるくい打ち施工のデータ偽装問題に絡み、地方自治体の間で同社以外の業者が手がけた既存公共施設についても不正の有無について調査する動きが出始めていることが6日、産経新聞の調査で分かった。全国の47都道府県と20政令指定都市のうち、4府県、2市が地域住民の不安解消のため必要と判断。ほかの自治体の多くも「国の動向を見極める」などとしており、国の方針次第では同様の動きがさらに広がる可能性もある。
その一方で、現時点で消極的な姿勢をみせる自治体からは、「事務量が膨大になる」との声も上がる。すでに旭化成建材に関する調査だけで手一杯だと訴える自治体もあり、実際に調査対象が拡大された場合には混乱も予想される。
調査が必要と判断した自治体は、すでに作業に着手したり、手法の検討などを行ったりしている。
滋賀県は2日、平成17年度以降に建設された県営住宅や県立高校など三十数件について調査を開始。伝票や設計図面をチェックし、不審な点などが見つかった場合には業者にヒアリングする方針だ。担当者は「県民の不安が高まる中で安全性を確認し、安心してもらうために調査は必要」と強調。愛媛県も同様の理由から調査実施の方針を決めており、「過去のどの程度まで遡(さかのぼ)るかなどを検討している」と説明する。
全国で450以上あるくい打ち業者全体の調査については、国土交通省の有識者委員会が今後、必要性を議論する見通しだ。
調査拡大の有無について「現在検討中」「調査の予定はない」「その他」と回答した自治体の多くは、有識者委の議論の推移と結論を見守る姿勢をみせている。群馬県は「有識者委から依頼される可能性が高いとみて資料の整理を行っている」と説明。埼玉県も「調査できる態勢は整えておく」と話している。
だが、調査の拡大には負担も伴いそうだ。横浜市は「市内には2500の公共施設があり、通常の業務を行いながら、全て調べるのは難しい」と強調し、沖縄県も「調査方法の見当がつかない」と話す。
仙台市は市内にあった旭化成建材施工の市有施設でデータ偽装はなかったとした上で「現時点でさらに調査を広げる理由がない」と指摘。奈良県は「(調査を拡大することで)無用の混乱を生む可能性もあり、状況を見守りたい」と静観の構えをみせている。

東京新聞 2015年11月6日 朝刊
くい打ちデータ 旭化成建材以外も調査 6府県が着手・検討

既存公共施設へのくい打ちデータの調査対象を、横浜市で傾いたマンションのくい打ちをした旭化成建材(東京)以外の業者が手掛けた工事に拡大する動きが、地方自治体に広がっていることが、共同通信の調査で分かった。全国の都道府県のうち、群馬と滋賀が調査を開始、四府県が検討や準備を始めた。
残る都道府県の半数以上が「国土交通省が設置した有識者委員会の結論を待つ」「国の動向を見る」などとしており、今後の国交省の判断次第では、同様の動きが加速する可能性がある。
旭化成建材は、過去約十年に施工した三千四十件の名称や所在地などの詳細を、要求のあった都道府県に通知。これを受けた自治体の調査で、計二十件以上のデータ流用が見つかっている。
同社以外にも対象を広げた二県のうち、滋賀県は、建築課が過去十年間に発注した県有施設を対象に調査を始めた。不具合は見つかっていないが、担当者は「公共施設である以上、安全でないと」と強調。三十数件を少なくとも二週間かけて調べるという。
群馬県も過去十年ほどを目安に、県発注の建物を調べている。市町村とも情報共有し、同社以外が工事をした公共施設の調査を進める考えだが、施工記録を探すだけでも大変な作業だという。
建築課の担当者は「業界全体に不信の目が向けられている。制度改正をしても、技術者がモラルを持たないと、いたちごっこになる」と話した。
全国で四百五十以上あるくい打ち業者全体の調査について、国交省の有識者委員会が今後、必要性を議論する見通しだ。

◆練馬・中野でもデータ流用
旭化成建材によるくい打ち工事のデータ改ざん問題で、東京都練馬区と中野区は五日、所有する各一施設でデータの流用があったと発表した。
練馬区では、昨年十一月に改築工事を終えた豊玉第二中学校校舎(豊玉北)の基礎工事で、六十五本のくいのうち二本で電流値やセメント注入量のデータ流用があった。建物の傾きやひび割れなど異常は見つかっていない。区は十日夜に保護者向け説明会を開く。
中野区では、現在建設中の南中野区民活動センター(南台三)で三十五本のくいのうち九本でデータ流用が見つかった。区は工事を一時中止し、ボーリングによる支持層への到達状況などを調査する。
旭化成建材が都に提出した施工物件リストに両区の所有施設は各二施設あり、両区は残る二施設についても調査を進める。
ページのトップへ戻る

朝日新聞 2015年11月7日05時11分
データ偽装、下請け元役員認める 「軽い気持ちだった」

旭化成建材が杭工事の施工データを偽装していた問題で、同社の下請け企業の元役員の男性(40)が朝日新聞の取材に応じ、北海道で偽装が公表された物件のうち5件でデータを偽装したと認めた。「軽い気持ちでデータを流用した」と話す一方、安全性に問題はないと強調した。
男性は釧路市の杭打ち会社の元役員で、旭化成建材の下請けとして3件でデータを偽装。さらに2011年10月ごろまで約2年間、旭化成建材に出向し、現場管理者として2件で偽装に関わったという。この会社は12年に自己破産した。
5件は釧路市の道営住宅2件と市営住宅、紋別市の道営住宅、稚内市の漁港屋根施設。旭化成建材に出した施工報告書に他の杭のデータを張り付けたという。
杭が固い地盤(支持層)に達したかを示す電流計データをまとめる立場で、記録紙が詰まったり、水滴で線がかすれたりした際に「安易な気持ちで切り貼りした」と話した。当初はのりやテープを使ったが、そのうちにスキャナーで記録紙を読み込み、パソコンでデータを偽装したという。
偽装は「旭化成建材の指示はなく自分の判断」と話す一方、「旭化成建材の社員も現場にいて、電流計のトラブルは見ていたはずだ」とも指摘した。工事については「試掘は入念にし、杭が支持層に入ったことは打ち込む音や電流計の動きで確認した。安全性に問題はない」と述べた。
横浜市で傾いた大型マンションの現場責任者も旭化成の社内調査に「全部のデータがそろわず、ほかの杭のデータを流用した」と話しているという。同社の過去10年間の杭工事3040件では約300件に偽装の疑いがあり、50人近くの現場責任者がかかわっているとみられる。(円山史)
http://ajimura.blog39.fc2.com/blog-entry-3940.html

文責 釈迦牟尼仏(ミクルベ) 建太

次回に続く(杭データ改ざん事件151209-3

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です