杭データ改ざん事件151211-2

杭データ改ざん事件151211-2

杭データ流用/国会でも審議/業界の自主的ルール構築を [2015年12月4日2面]

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杭問題の質疑が行われた3日の衆院国交委
杭工事のデータ流用問題などをめぐる国会の閉会中審査が3日、衆参両院の国土交通委員会で行われた。委員会では、調査で明らかになっているデータ流用の実態を踏まえた再発防止策の検討状況を国土交通省に質問。杭工事には多様な工法が存在することを考慮し、建設業界による自主的なルールの構築を求める意見も相次いだ。
同日午前の衆院国交委の冒頭、石井啓一国交相は「原因究明と再発防止策を講じて国民の不安払拭に取り組んでいく」と表明。データ流用が複数物件で発覚した業界の構造的問題に加え、杭の支持層への未達と建物の安全性との関係などを分析し、有識者委員会による再発防止策の中間取りまとめを年内に行う方針を示した。
質問した秋元司氏(自民)は「地中の基礎杭工事を証明する方法として電流計が使われるのに、それが流用された。業界の体質、意識を改めてもらいたい」とした上で、「データの記録紙が雨に濡れたなどはあり得ない話。今こそピンチをチャンスと捉え、情報通信技術(ICT)でデータを送信するなど、技術の進歩を取り込んだ対応方策も必要になる」と指摘。樋口尚也氏(公明)は「再発防止の観点から施工データのトレーサビリティーが大切だ。そのためのルールが整備されていないことも問題ではないか」とした。
こうした質問に対し国交省は、「データの取得・管理などの明確なルールがない。用紙が濡れたなどという初歩的なミスも発生している。データが取得できな場合の対応方針も未整備となっている。国交省として流用が発生した要因を分析し、それを踏まえた有識者委員会の議論を経て再発防止策をまとめていきたい」(谷脇暁土地・建設産業局長)と答弁。加えて、日本建設業連合会(日建連)が杭施工の管理指針を作成していることも紹介し、再発防止に向けた業界の自主的な取り組みに対する期待も示した。
http://www.decn.co.jp/?p=55920

最終更新日 2015年11月18日
区有施設における杭工事のデータ不正流用箇所の施工確認と工事再開について

中野区では、旭化成建材(株)より11月4日に南中野区民活動センター等新築工事での施工報告書のデータの流用があったとの報告を受け、工事を一時中断しました。その後、ボーリングによる支持層への杭の到達確認、根固め注入材の納入伝票の再確認、及び出来形調査等を実施し、所要の性能を満たしているとの判断をしました。こうしたことから11月18日より工事を再開しました。
また、調査中の母子生活支援施設につきましても、元請業者及び旭化成建材(株)からデータの流用がないと報告を受けております。なお、現場点検を実施し異常が認められないことを確認しました。
http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/155000/d021647.html

更新日 平成27年12月2日
区有施設における杭施工データの一部流用について

葛飾区では、建築物における杭工事に関する報道等を受けて、過去10年間に施工した区有施設の杭工事について調査を進めています。その調査を進めている中で、次の施設の既製コンクリート杭の電流計データに流用があることが判明しました。
なお、すでに区の職員が緊急点検を実施し、傾きや亀裂などの異常がないこと、またデータの流用のあった杭についても施工写真等により支障のないことを確認しております。
杭施工データの一部流用があった区有施設
(1)施設名ーー葛飾区双葉保育園
(2)所在地ーー葛飾区東堀切1-15-16
(3)施設概要ー鉄筋コンクリート2階建て
http://www.city.katsushika.lg.jp/48/26258/026523.html

旭化成建材による基礎杭の施工データ流用に関する緊急調査結果について
本町が所有する次の施設の新築工事において、旭化成建材株式会社の資材・工法を用た杭工事を他社が施工していることが判明しました。
この杭工事において、旭化成建材株式会社が工法の管理を行っていることから、町として緊急の独自調査を実施しましたので、その結果を公表します。
 
該当施設
施設名ーくまの・みらい保育園
建築年度ー平成18年度
構造等ー鉄筋コンクリート造 2階建(杭63本)
施工者ー株式会社鴻治組・松本建設特定建設工事共同企業体
調査
1ー竣工図書や工事記録等の点検
2ー現地調査の実施
3ー工事施工者及び工事監理受託者から提出された調査報告書による確認
結果
現地調査により建物の構造に起因する不具合がないことを確認しました。
また、施工データに流用の形跡はなく、適正に施工されていることを確認しました。

このことから、くまの・みらい保育園については、構造上に問題はなく、安全性が確保されているものと判断しました。
(旭化成建材株式会社からも、内部調査の結果として施工データの流用等がないことを確認した旨が公表されました。)
このページに関するお問い合わせ
熊野町総務部 総務課
TEL/082-820-5601   FAX/082-854-8009
E-mail/somu@town.kumano.hiroshima.jp
http://www.town.kumano.hiroshima.jp/www/contents/1448363504289/index.html

旭化成建材(株)による杭施工データ流用等の本市の状況について
公開日:2015年11月30日

平成27年11月30日
部課名ー都市整備部建築指導課
課長名ー寺岡 徹
係長名ー金子 秀則
連絡先ー083-231-2065
1.件名
旭化成建材(株)による杭施工データ流用等の本市の状況について
2.目的・内容等
11月24日に旭化成建材(株)より公表された杭施工データ流用についての調査結果の内、市内施設(1件:商業施設)に杭施工データの流用があることが判明しました。
なお、元請施工業者等の報告及び職員による現地の目視確認においては、傾斜・ひび割れ等の不具合はありません。
http://www.city.shimonoseki.lg.jp/www/contents/1448856517418/index.html

三谷セキサンが杭打ちデータ流用!?三谷進治社長の年齢•学歴(大学)も気になる!?
2015/11/26

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■三谷セキサンが杭打ちデータ流用で話題に!!
三谷セキサンという会社が杭打ちデータ流用していたということでかなり話題になっていますね。
三谷セキサンは26日、くい打ち工事約350件を調査した結果、データ流用が1件判明したと発表した。測定記録の紛失が原因とみている。くいは固い地盤の「支持層」に達しており、安全性に問題はないという。石井啓一国土交通相は旭化成建材(東京)のくい工事不正を踏まえ、業界団体のコンクリートパイル建設技術協会にデータ流用などの実態を27日に報告するよう求めている。 
Yahooニュースより
ということで、三谷セキサンについて調べてみました。

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■三谷セキサンについて
杭打ちデータを流用していた三谷セキサンとはどんな会社なのでしょうか?

とりあえず「三谷セキサン」で検索してみました。
以下が公式ホームページです。
三谷セキサン
三谷セキサンはくい打ち業界最大手で、福井県福井市に本社を構えています。
資本金は21億4600万円。
三谷商事グループという、福井では有名な企業のグループ会社ということです。
以下が沿革です。
• 1946年2月ー創業。
• 1956年9月ー北陸石産工業株式会社設立。
• 1962年11月ーセキサン工業株式会社に商号変更。
• 1963年6月ー大阪証券取引所2部上場。
• 1983年3月ー現社名に変更。
• 2013年4月ー大阪証券取引所1部に指定替え。
• ーーー7月ー大阪証券取引所と東京証券取引所との現物株市場統合に伴い、東京証券取引所1部に指定替え。
Wikipediaより

なお、三谷進治社長は1970年12月7日生まれの44歳。
学歴としては早稲田大学を卒業されています。
そして31歳のときに三谷セキサンの社長に就任されました。
なお、データ流用の話に戻りますが、流用があったのは福井県越前市立北新庄小学校の体育館の改築工事で、建物に傾きなどの問題は起きていないとされています。
越前市によると、体育館は鉄筋コンクリート製で面積は約千平方メートルで、工事は平成25年7月から26年7月に実施、くい53本のうち、8本のデータで流用が確認されています。
最近、こういったニュースをよく聞きますが、やはり一般人からしたら不安でしかないですね。
再発防止といったところで、しばらくしたら多分再発するんじゃないでしょうか。
企業の体質というのは、変えるのがなかなか難しいですからね。
http://extradmt.net/5491.html

杭打ちデータ流用、再発防止にメド 国交省対策委・深尾委員長が会見
多重下請け構造は継続課題

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会見に臨む深尾委員長(左から2人目)
国土交通省は12月8日、横浜傾斜マンション問題に端を発した「基礎ぐい工事問題に関する対策委員会」(第4回)を開催。会合のあとで深尾精一委員長(首都大学東京名誉教授)らが会見を行い、データ流用の再発防止策については要因分析、業界の取り組みなどから年内に防止案をまとめるめどが立ったことを明らかにした。建設業界の多重下請け構造が背景にあるのではという問題については、根源的な問題であり、今回の事件と直接的な因果関係が不明であるとし、腰を据えて継続的に検討していく必要があるとした。以下、深尾委員長の発言要旨。
旭化成建材によるデータ流用があった物件の中から先行調査した82件のうち調査確認中の10件を除き、傾斜、ひび割れなどの不具合はなく、72件は安全性が確認できた。データ流用が判明した物件のほとんどが施工不良には結び付いていないので、データ流用と(横浜のマンションの)施工不良との関係性は低いと判断した。
再発防止については、喫緊の課題であり、建設業界全体の構造的な課題を含めて広く意見交換した。かなり熱の入った論議ができた。個人的な考えだが、多重下請け構造問題は、長期的にどうあるべきかを考えるべきで、今回の問題とは分けて考えるべきだ。

論議は
(1)「安心・安全」
(2)業界の風潮・風土、個人の意識
(3)責任体制
(4)設計と施工
(5)ハード(機器、装置など)の5つの論点を委員間で共有した。

ただ「安心・安全」については、国民の信頼を取り戻す必要があり、「安全・安心・信頼」というような捉え方で防止策を考えるべきとの意見があった。
具体的な再発防止については、日建連が指針の検討を精力的に進めておられるようで、それらの取り組みを踏まえて再発防止策を検討する。杭打ち工事は、地盤調査、設計、施工のそれぞれの段階で責任・役割の分担を明確にし、施工に支障が起きたときやデータ取れなかったときなどの対応策などを明確化すべきという意見がかなり出た。

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深尾氏
[2015/12/8 提供:RBAタイムズWeb版]
http://sumai.nikkei.co.jp/edit/rba/etc/detail/MMSUa8000009122015/

旭化成建材(株)が杭工事を施工した市有施設に係るデータ流用の調査結果について
掲載日:2015年11月26日更新
旭化成建材(株)による杭打ち工事データの流用問題で、同社が杭工事を施工した朝霞市膝折市民センターについて、旭化成建材(株)、元請建設会社及び市で杭打ちデータの調査を進めておりましたが、データ流用等はないことが確認できました。なお、膝折市民センターについて、市で目視等による緊急点検を実施した結果、不同沈下やひび割れ等の異常がないことを確認しております。
このページに関するお問い合わせは 財産管理課 まで
〒351-8501ー埼玉県朝霞市本町1-1-1
電話:048-463-2586 (営繕係) 
お問い合わせはこちらから
http://www.city.asaka.lg.jp/soshiki/8/asahikaseikennzai.html

#502更新⑤ 江東区の2校含む全国97の物件名を公表 杭打ちデータ流用問題で国土交通省
2015-11-26 03:00:00
テーマ:事件 基礎杭データ流用
更新⑤ 国土交通省が建築物の名称の一部について、所有者の了解が得られたとして公表しましたので更新します。(平成27年11月26日)
建物の名称などが公表されたのは合計97件で、江東区の2校が含まれます。
内訳は
①集合住宅26
②商業施設2
③工場、倉庫3
④医療、福祉施設8
⑤学校28
江東区小学校(くい本数21中、注入量記録流用2本)
江東区中学校( くい本数46中、電流値記録流用3本)
⑥公共施設20
⑦土木5
⑧その他5
となっています。
旭化成建材がくい施工を行った工事に関する調査により施工データの流用等が明らかになった建築物について (国土交通省、11月25日)
#502更新④東京都内の調査経過公表 357件の旭化成建材関与物件の2割超でデータ流用
更新④東京都関与物件の調査状況について東京都が公表(平成27年11月24日)しましたので更新しておきます。357物件中21%ほどの73物件で流用などがあったとされました。

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(出典:東京都)
上の表の「流用等あり73」の内訳も公表されています。

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(出典:東京都)
一段落となるのでしょうか。
都内における旭化成建材(株)が施工したくい工事データの流用等について (東京都11月24日)
#502更新③江東区が区有7施設の安全性調査経過を公表 旭化成建材のデータ流用で平成27年11月20日、江東区が更新②とほぼ、同内容の発表をしましたので、雑ですが更新しておきます。
物件名が入っています。
旭化成建材株式会社の既製支持杭を施工した区有施設の安全性について (江東区)=11月20日
#502更新②江東区の区有7施設安全性で区長が説明 旭化成建材のデータ流用、再調査も=一部字句手直し
旭化成建材施工の杭打ち工事があった江東区の所有する施設の状況について、平成27年11月17日に江東区長が定例記者会見で説明したそうです。江東区所有7施設のうち、2施設でデータ流用(電流計1、根固め液量1)があり、1施設の再調査は継続中というものでした。残りについては「安全性に問題なし」ということになるようです。
区議会議員がホームページ上で資料を掲載されていましたので、メモしておきます。(平成27年11月17日)
掲載資料を見ると、安全性調査は平成16年度から26年度に旭化成建材の既製支持杭を使用した江東区有7施設で実施されました。
平成21年度ー3物件
平成24年度ー1物件
平成25年度ー3物件

▼区による調査について
調査対象ー7施設
調査内容ー建築物の現況、支持層分布、施工状況
調査結果
現況で不具合カ所なし
各施設の支持層はほぼ一定の深度
すべての杭は支持層に到達し、施工不良なし
物件A: 第二亀戸中学校の工事で
杭の掘削データに流用(46本中3本)、他はなし

▼旭化成建材による調査

調査対象ー4施設
調査内容ー掘削時の電流値の記録、根固め液の注入量の記録の流用など
調査結果
物件A:
元請けから杭46本中3本の掘削時の電流値記録流用を認める報告あり。再調査で、必要な本数の杭が現場に納入されていることを確認、杭先端が支持層まで確実に到達し、建物の傾斜などはないことを確認。

物件B:
元請けから杭21本中2本の根固め液の注入量記録の流用を認める報告あり。再調査結果を11月20日までに報告するよう指示。

▼区の今後の対応
再調査実施の2施設を除く5施設は安全性が確認された。
再調査実施の2施設は安全性確認ができ次第、保護者に報告する予定。
詳しくは下記議員の活動日記掲載の原資料をごらんください。
旭化成建材の既成支持杭を施行した江東区の施設の安全性 (区議会議員)
#502更新①都内関与物件の調査は354件中266件 旭化成建材の杭工事データ流用
更新①旭化成建材施工の杭工事でデータ流用が判明した東京都内関与物件の調査状況が更新されています。(東京都、11月16日現在)
▼東京都内分の調査助教(件数)

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(出典:東京都)
都内関与物件ーーーー354
調査済みーーーーーー266
うちデータ流用なしー215
ーーーーー流用ありーー51
ーー電流値のみ流用ーー12
ーーーー根固めのみーー28
ーーーーーーー双方ーー11
調査中ーーーーーーーー88
流用ありとされた51物件のうち都が特定行政庁として所有する建物ー10

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(出典:東京都、11月16日)
引き続き注目していきます。
#502横浜市の傾斜マンション問題 江東区の4校で旭化成建材が杭施工、中央区は関連施設なし
じわじわと広がりを見せている「マンション傾斜問題」。エントリが長くなりすぎましたので分割します。
残念ながらブログの範囲に絡む話が出てきたようです。ただ、旭化成建材が杭を施工したからといって、即、危険を意味するわけではありません。個々の建物の危険性は調査を待たないと判断できません。慎重に事態の推移を見守りたいと思います。
それを踏まえて、東京都が平成27年10月29日、旭化成建材が杭打ち工事をした356件の内訳を公表しましたので、メモしておきます。建物の用途別の数が明らかになりましたが、個別の物件名は明らかにされていません。

▼東京都の発表(10月29日)
今回、旭化成建材の杭工事施工が判明したのは江東区分は江東区が所有する学校4件で、中央区所有の施設に該当はありませんでした。

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(出典:東京都、江東区部分のみ切り出し)
このほか、東京都内で旭化成建材が施工した集合住宅の内訳について、都所有施設12/区・市所有施設1/国、独立行政法人所有施設9/民間施設135という数が示されました。

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(出典:東京都)
▼旭化成発表
調査状況についての公表がありました(10月29日)。

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(出典:旭化成建材)
新たにデータ流用があったことが判明した物件は
①横浜市の別の物件で、傾斜マンションとは別の担当者が担当した案件
②昨日から報道されている釧路市と横浜市の物件
①と②が重複するのかは、公表資料からはよくわかりませんが、別の物件のような印象を受けます。

▼横浜市
資料へのリンクを示しておきます。内容は横浜市の公共施設で、傾斜マンションと同様の既製コンクリートを使用した1物件について、傾斜や不具合はなかったというものです。
公共施設における旭化成建材(株)による杭工事の状況について(中間報告) (10月27日)
繰り返しますが、旭化成建材が杭を施工したからといって、即、危険を意味するわけではありません。個々の建物の危険性は調査を待たないと判断できません。その点を踏まえて、今後の発表を待ちたいと思います。
この問題が旭化成建材以外の他の業者に広がるのか、今はその点に一番注目しています。

旭化成建材(株)から提出されたリストについて(東京都、10月29日)
マンション傾斜問題が市場と購入者に与える影響とは!? (HOME'S総合研究所 中山登志朗 副所長)
(参考URL)=江東区発表資料、11月16日分
旭化成建材の既成支持杭を施行した江東区の施設の安全性 (鈴木あやこの活動日記)
(関連エントリ)
#493更新④ 横浜市の傾斜マンションの基礎杭問題 北海道でも発覚、資料公表
初稿 平成27年10月30日午後3時
更新① 11月16日午後7時
更新② 18日午後4時
更新③ 21日午前0時
更新④ 25日午後6時
http://ameblo.jp/dorattara/theme-10093729066.html

平成27年12月 2日(水) 岐阜県発表資料
担当課ー担当係ー担当者ー電話番号
建築指導課ー建築構造審査監ー山本ー内線3782
直通058-272-8685

杭工事の施工データの流用が判明した県内の建築物の安全性の確認について

旭化成建材(株)による杭工事の施工データの流用のあった県内の2物件のうち、「瑞穂市立本田小学校」について、瑞穂市から安全性についての報告書の提出がありました。
県(特定行政庁※)において、杭の施工状況について以下のとおり検証し、データ流用のあった杭(全42本中5本)全てが支持地盤に達していると判断し、建物が安全であることを確認しましたのでお知らせします。なお、この検証については、国からも妥当である旨、連絡を受けています。
また、岐阜大学応用生物学部付属動物病院については、現在、岐阜市により安全性の有無の確認を行っているところです。
建築基準法に基づく指導監督権を有する行政庁(県、岐阜市等)
<検証内容>
①支持地盤の位置の確認
・設計時のボーリング調査、隣接する既設校舎の杭の施工記録により、一定の深さに平坦な支持地盤があることを確認
②杭の長さの確認
・杭の納品書、出荷証明書及び施工写真により、杭は全て設計どおりの長さのものが使用されていることを確認
③杭の支持地盤への到達の確認
・隣接する杭の施工記録及び使用された杭の長さにより、データ流用があった全ての杭が支持地盤に到達していることを確認
  
<参考>
○既にデータ流用等が明らかとなっている物件
特定
行政庁ー建設
ー―――――――—–年度ーー–施設名ーーーーーーーーーーーーーーーーー用途ーー所在地ーーーーーーーーーーーーー所有者等
1ーーー県ーーーH16ーーー本田小学校特別棟ーーー ーーーーーーーー学校ーー瑞穂市ー瑞穂市
2ーーー岐阜市ーH21ーーー岐阜大学応用生物科学部付属動物病院ーーー学校ーー岐阜市ー(大)岐阜大学
http://www.pref.gifu.lg.jp/event-calendar/c_11655/anzenkakunin.html

西新井小学校における旭化成建材(株)の杭工事データ流用に伴う保護者説明会議事録及び保護者配付資料について
ここから本文です。
更新日:2015年11月18日
西新井小学校における旭化成建材(株)の杭工事データ流用に伴う保護者説明会議事録及び保護者配付資料について
西新井小学校における旭化成建材(株)施工の杭工事において、データ流用の事実があり、平成27年11月7日土曜日午前10時より保護者説明会を開催しました。
当日の議事録及び保護者に配付させていただいた資料について掲載いたします。

1.経過について
先の報道により、旭化成建材(株)が過去10年間に既製コンクリート杭工事を行った施設として西新井小学校が含まれていたため、10月21日水曜日に緊急調査を行い、
(1)杭の施工報告書及び施工写真により杭が支持層まで達していること、コンクリートの適正な量、現場管理者工事監理者の立会いを確認
(2)施設に不同沈下等の不具合がないことを確認
以上により施設の安全性について確認いたしましたが、この時点ではデータの流用は発見できませんでした。
11月5日木曜日に旭化成建材(株)から元請業者へデータ流用の報告があり、翌6日金曜日に元請業者より区に報告があったため、掘削時の電流値の記録と根固め液の流入量の記録を重点的に再調査したところ、データ流用の事実がありました。

2.概要等について
施工した杭77本のうち掘削時の電流値2組4本がほぼ同じデータ、根固め液の流量値3組6本が全て同じデータ、2組4本がほぼ同じデータであることが認められました。

3.施設の安全性について
杭工事の施工写真やコンクリートの納品書、現地における水平であることの確認などにより、現段階では施設の安全性については問題ありません。

4.今後の対応等について
今後、国や都の動向を注視し遺漏のないように適切に対応してまいります。
5.説明会議事録
6.保護者配布資料

2015年10月30日 (金) 
ここに注目! 「不信広がる くいデータ流用
中村 幸司 解説委員
横浜市内のマンションで明らかになったくいのデータが流用されていた問題では、データの流用が横浜市や北海道で、あわせて4つの物件から見つかっています。

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Q:この問題どこまで広がるのでしょうか?
A:これまで見つかったのは「氷山の一角」である可能性が高いと思います。
発端となった横浜市のマンションで見つかった70本のくいのデータ改ざんでは、すべて同じ施工管理者が関わっていました。一方、相次いで見つかったデータ流用は、別の人が施工管理を担当していました。
特定の個人の問題ではなく、会社側にも問題があったといわざるを得ません。それだけに、データの流用が、今後さらに見つかる恐れはあると思います。
Q:データ流用の物件は、どれくらいの数になるとみられるのでしょうか?
A:旭化成建材が施工した建物で数十件流用があるのではないかという疑いも出ています。旭化成建材以外でも、こうしたことがあるのではないかと指摘されていて、具体的な数は、現状ではわかりません。
Q:新たに流用が見つかった建物の強度などに問題はないのでしょうか?
A:最初の横浜市のマンションでは、建物が傾いていることなどが確認されていますが、新たにデータ流用があるとされた建物では、不具合は見つかっていないということです。
ただ、いま不具合が見つかっていないと言っても、10年後、20年後、あるいは大きな地震が起きた時も大丈夫か、詳しく調べてみなければわかりません。そうした調査・確認を急ぐ必要があります。

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Q:不信や不安は一層大きくなってきました。今後、この問題にどう対応していくことになるのでしょうか?
A:旭化成建材がくいを施工した3040の物件について、親会社の旭化成は、2015年11月13日に調査結果を公表するとしています。
不安が広がっているだけに、1日でも早く全体状況を明らかにするとともに、なぜ、このようなデータ流用がいくつも行われていたのか、原因や動機などの解明も進めることが求められます。
また、国土交通省は外部の有識者による委員会で、再発防止策とともに広がる不安をどう解消するかについても検討することにしています。こうした対策について、スピード感を持って進めることが必要になってきています。
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/230686.html

•2015年12月10日 10:00
不思議な横浜マンション問題の深堀

横浜のマンションの杭問題をきっかけにマンション市場にはさまざまな懸念が生まれているようです。雑誌には完成前の販売であるマンションの「青田買い」は怖いとか、中古物件の方が安心といったトーンまで生まれているようです。不動産を生業としている者から言わせていただくと本来あるべき議論がすり替わってしまい、様々な憶測の話が世の中を不安に陥らせていると申し上げておきます。
まず、初めに私の認識を申し上げておきますと横浜の当該マンションはタイルの目地が2.4センチずれていることが発覚したことから大騒ぎになりました。これが杭が足りなかったという非常にスピーディーな「原因究明」につながり、住民は安心して暮らせないとか、倒壊するのではないかといった不安が生まれました。
正直、その不安を煽った最大の責任者は三井不動産レジデンシャルであります。なぜなら、会社として建て替えをオファーしたことでこの建物はダメ物件のレッテルを貼ってしまったのです。つまり、不動産業を営む者から見れば三井不レジは最悪のシナリオの戦略をとってしまい、世間の不安を煽ったわけです。
では、本当に傾いたのでしょうか?日経アーキテクチャーによると傾いていないし、横浜市も三井不レジもそうは言っていないのです。この2.4センチのズレは建物の長手方向54メートルに対しての2.4センチであり、その傾斜は0.4/1000であります。日本の「住宅の品質確保の促進等に関する法律」で定められた傾きがあると認識される物件は傾き傾斜が3/1000以上(つまりこのマンションの目地の場合16.2センチのずれ)であり、この場合には構造上の瑕疵が考えられ、開発業者にその責任が生じる「可能性」があります。可能性というのはそれが建物の瑕疵によるかどうかは更に調べなくてはいけないのであります。
私もカナダで高層の集合住宅を700戸近く作り、そのクレームも十数年に渡り面倒見てきました。その間、顧客や管理組合からのクレームは多岐にわたり様々な理由をつけて修理を要求されるのですが、非常にグレーな問題が出た場合、二つの方法で判断します。一つは先ほどの日本の法律基準と同様の技術基準書があります。まずはそれに照らし合わせ、該当するか判断し、それでもだめな場合には保証会社で技術的な機関判断をしてもらいます。ごくたまにはそれでも収まらず訴訟になることもあります。私はそれも経験しています。
横浜の物件の場合、本来の意味の傾斜はしていません。ところが杭偽装が見つかったことで傾斜していないのに傾斜したこと(あるいは傾斜すること)になってしまい、旭化成建材が悪玉に上がったのです。ここで話の主眼が傾斜問題から杭問題にすり替わってしまいました。では、杭については誰が悪いのか、でありますが私もゼネコンで20年勤め、ほかに技術の人の話も聞いた限りでは請け負った三井住友建設の不備が大きい感じがします。杭打ちに立ち会わず、杭の設計が短く、それを旭化成建材がやり直すことに抵抗感を持たせたのは三井住友建設です。
しかし、この杭が建物の2.4センチのタイルのズレに繋がったとは断定できません。プロの間でもそれぐらい首をひねる案件のようです。私がデベの社長なら建て直すなどということはあの段階では口が裂けても言いません。まずは完全なる調査とそのベストの対応方法を提示することです。それには建物の安全性が保てるというお墨付きを与え、それでもだめなら建て直す方法もあるというもっと住民が正しい判断が下せる材料を提供して対処すべきでした。あり得るシナリオとしては三井不レジは建て直しても損をしないアイディアがあるのでしょう。
さて、この事件でマンションの青田売買に黄色信号というニュアンスの報道も見受けられます。また、青田売買は工事期間を確定させやすくし、仮に杭が短く作り直すと数週間のロスが出て大変なことになる、というストーリーですが、これは開発業者が顧客に自分で縛りを作ってしまっただけの話です。
マンションの青田売りでは世界有数の歴史があり著名なカナダ バンクーバーでは販売に関する重要事項説明書で予想完成時期に対して6か月の工事遅延(または早期完成)へのフレキシビリティが謳われています。つまりその間ならば青田の購入者は契約上の文句を言えません。嫌ならば購入権を第三者に売却する道も開かれており、実際にはそれで儲ける人もいます。仮に6か月以上工事遅延の場合には正当な理由があれば、顧客に購入契約のキャンセル権が生じますが、私が知る限りどれだけ遅延してもキャンセルが続出した話は聞きません。
6か月は日本のスタンダードに合わないとしても、時間を守る日本人のしっかりした性格が実は見えないところにしわ寄せを生じさせた、とも言えそうです。
こう考えていくとこの横浜のマンション問題は何処にその本質的致命傷があったのか奥深い話になってしまいます。マスコミが異様に騒ぎ立て、技術仕様書的には傾いていないのに傾斜マンションと言ったとすれば証券の世界で言う「風説の流布」で一種の犯罪です。
そういえば昔、沈下する関西国際空港というのがありました。地盤沈下が進み、海の下で支えているジャッキの調整機能がもはや限界になったという事件でした。私の勤めていたゼネコンも埋め立てていたこともあり、気になっていたのですが、騒ぎは収まりました。今風ならば空港を作り替えろと言われていたのでしょうか?
日本人は知恵があります。工夫したり改良したりする能力は世界一なんです。この事件は考えれば考えるほど、時間がたてばたつほど不思議な話だと思っています。
では今日はこのぐらいで。
http://blogos.com/article/149094/

マンション売却で泣かないために
知っておくべき「3つの数字」

沖有人 [スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント]
【第10回】 2015年12月10日

中古マンション価格が値上がりしているが、市場の需給バランスはよくない。「高く売れそうだから」と安易に売却を検討すると、想定外の安値でしか成約しない場合もある
中古マンション価格は3年前と比較して首都圏で2割超上がり、都心では4割を超えている。これだけ高くなったら、売りたくなる人が増えるのも理解できる。しかし、同じことを考える人が多いので、現在の市場環境は、価格は高いが需給バランスは緩い状況になってきている。
売却が容易ではない市場環境のなか、成功と失敗の差が劇的に生まれる可能性が高い。今回は売却の成否の鍵を握る3つの数字を把握してもらうことで、「どのように売るか」を明確に思い描いてもらいたい。

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「杭の装問題」で物件需要が低下?
マンション売却で心得るべき3つの数字

まず、この3年間の値上がりを我々が予見していたことを立証しておこう。筆者は拙著『マンションを今すぐ買いなさい』(2013年12月、ダイヤモンド社刊)の中で値上がり予測をしており、ほぼ的中させている。
そこでは、「2年後に15%アップ」と明記している。この予測は、以前の金融緩和の再現という論理展開であった。後から振り返ると、理由も結果も想定通りだったわけだ。また最近では、連載第6回「マンション価格がいよいよ頭打ち!今ここで決めたい自宅の売買」にて、在庫の急増を理由に、そろそろ価格が頭打ちしそうなことをビッグデータ分析から予測した。その価格の天井は、今年度末である可能性が高い。
それに加えて、足もとでは「杭の偽装問題」で傾斜するマンションに対する疑念が、市場全体の需要を冷え込ませている。この対応に追われる開発事業者側の供給計画の先送りが始まると、市況の変調はかつての「姉歯事件」の様相を呈し、さらに制度変更を伴うに至って、大混乱するかもしれない。関係者の直近の声を聞くと、「まだいける」と思っていた事業者の見解が、「先行きは怪しい」というものへと変わってきている。マンション市場は一度冷え込むと閑古鳥が鳴くことも珍しくないので、注意が必要だ。
本稿では、これからマンションを売ろうと考えている人が知っておきたい「基本的な3つの数字」(販売期間、売出と成約価格の乖離、想定成約価格)を紹介しながら、売主が損をしないための賢い物件の売り方を指南しよう。
まず、「基本的な3つの数字」を説明しよう。売出と成約の関係を理解すると、売却時のストレスを低くすることができる。
第一に、「販売期間」に関する数字だ。売り出してから成約するまでの期間は3ヵ月以内が75%を超える。1ヵ月目に約25%、2ヵ月目までの累計で58%なので、売り出した月に4件に1件、2ヵ月目に半分以上、3ヵ月以内に4件に3件は契約に至っている。つまり、3ヵ月で契約できないならば、売れないリスクがかなり高いことを意味している。
http://diamond.jp/articles/-/82993
第二に、売出と成約の経過月数ごとの「売出価格と成約価格の乖離幅」についての数字である。最初の月が満額に近い成約価格だったものが、その後は急速に下がっていき、半年後には90%を割り込む。売出価格から10%以上値引かないと成約しない数字である。これは1年を経過すると、87%まで低下する。価格を改訂した場合にはリセットされるので、改訂されたら顧客が満額に近くつきやすいことを表している。
この2つの数字から、売却時の基本戦略が決まってくる。一般的に3ヵ月以内に成約させようとするものなので、高過ぎる価格設定は禁物であり、成約想定の査定価格に対して5~8%程度高めで売出価格を設定するのがよい。そこで発売当初の買い意欲のある顧客を大事にして、満額に近い価格で決めに行くのだ。不動産の売却に不慣れな人は「もっといい買い手が現れるのではないか」という夢をどうしても抱きがちだが、後から考えると「あのとき、あの人に売っておけばよかった」ということになりがちなのが実態である。

仲介会社を査定で選ぶ愚
「想定成約価格」を調べよう

そして第三に、マンションの「想定成約価格」に関する数字を調べよう。これがわかっているだけで、不動産屋の罠にはまらずに済むことができる。
たとえば、仲介会社の「一括見積もり査定」をするサイトが存在するのは、いかに無知な売り主が多いかを表す不思議な現象であることがわかってもらえると思う。おそらく売り主は高い査定結果が出たところを優先的に選ぶのだろうが、一括見積もりが5社ほどになると、各社とも高い査定を出してくるものの、その価格で売れる可能性は非常に低い。そうなると、嘘の上塗りをしている不動産屋にいいように騙されることになる。そこで重要になるのが、「想定成約価格」を知ることだ。
マンションの「想定成約価格」を知りたいなら、無料で調べる方法がある。連載第3回「住み替え長者が実践する自宅査定のツボと儲かる物件の探し方」で示した通り、中古時価はスタイルアクトが運営する物件比較サイト「住まいサーフィン」の「沖式自宅査定」でいつでも確認できる。これはマンションを選び、部屋番号を入れると、その部屋の今の想定成約価格が査定されるものだ。
そのメリットは3つある。(1)リアルタイムですぐわかる、(2)ピンポイントに正確に査定される、(3)営業される心配がない、というものだ。査定に関する込み入った情報は、仲介業者に気軽に聞くことができないので、特に3番目のメリットは重宝されている。当サイトの利用回数はすでに6万回を超えており、図らずも仲介業者による利用も増えたようなので、1人1日3回までの制限を加えているほどだ。

大手の仲介会社に頼むと
成約価格が安くなる?

以上の「3つの数字」を頭に入れたところで、ここからは売主が損をしないための賢い物件の売り方を指南しよう。もちろん、全ての仲介会社に当てはまることではないが、「マンションを売却する際に有名な不動産屋に依頼すると、売れる価格は安くなる」という傾向がある。嘘みたいな本当の話なので、その背景を含めて理解しておかなければならない。
たとえば、ある大手仲介会社は、中古マンション査定で高い価格を提示し、専任契約を取り、他社には取引させないように囲い込んでいる。売却したい人は高く売りたいので、大手の名前を信用してしまう。しかし、その後は自社のサイトだけに査定価格で広告を出しておき、放置する。当然、価格が高いので問い合わせすら来ない期間が長く続く。意図的に行なわれるこうした手法は、業界用語で「干す」という。適性な相場価格付近なら3ヵ月以内で成約することくらい、彼らも重々承知している。
いつまでも売れないので、しびれを切らした売主に仲介会社が値下げを提案し、相場程度に落として、干している間に探していた自分が見つけてきた買い手をあてがう。こうして成約に至った場合、「両手」と言って売り手・買い手双方から手数料3+3=6%を取ることができる。仲介会社の多くは、結局これがしたいのだ。
彼らの論理構造は自分の売り上げを最大にすることで、歩合給をより多く欲しいのだ。だから、4500万円で他人が見つけてきた買主に売って、3%分の135万円をもらうより、4000万円でも自分が見つけた買い手に買わせて3+3=6%に相当する240万円が欲しい。こうした業者は売り手のために働いているわけではなく、自分の営業成績と歩合給のために働いていることになる。成約した際の仲介手数料しか対価がもらえないから、こんなややこしいことになる。これは人の性格の問題ではなく、報酬体系の問題である。
こうしたことが起こるのは、不動産取引価格が不透明で、業者と顧客の情報格差が大きいことに起因する。これを是正して、フェア(公正)な競争市場をつくるには、価格の透明性を高めることが欠かせない。フェアな市場では、フェアな競争が行われる。その結果、顧客から評価される不動産屋に手数料が多く支払われる構造が望ましい市場の姿だと、筆者は考える。
ここで、悪質な仲介業者対策として、実践的な方法をお伝えしておこう。どの仲介会社に頼むにせよ、2社以上に相談を持ちかけよう。そして査定を依頼する際は、「同じマンションのレインズの成約データも全件見せてください」と伝える。不動産業者は、各社が売却情報を登録する「レインズ」というサイトを使っていて、そこに関係者しか見られない成約データが溜まっている。実は、物件の査定をする根拠はほぼこれしかない。よって、この情報を出さない、もしくはこの情報からかけ離れた査定価格を出すのは怪しいとすぐわかる。それを複数の会社に頼めば、その会社の誠意を試すことができ、騙される可能性も低くなる。

巧みな「両手仲介」の罠を
見極めるための3つの事例

参考までに、両手仲介に根ざした仲介会社の業務実態を表すケースを、3つほど紹介しておこう。
【その1】訪問査定価格は安くされる
悪徳な仲介会社は利益を最大化したいわけなので、「早く」「両手」で、成約することが一番効率の良い仕事になる。ネットでの複数社の机上査定見積もりでは、価格を高く出すものの、実際に訪問査定する際には最低価格を探る。安ければ安いほど都合のいいお客さんなので、「いくらなら手放すのだろう」という打診をするのが訪問査定の主眼になる。そのために、ローンの残債を聞くことになる。一般的な仲介会社における「できる営業マン」の定義は、業績を上げるために、少しでも安い査定価格で売却を受託することができる人間なのだ。
【その2】他の不動産会社に紹介せず、あの手この手で囲い込む
お客さんから「あなただけにお願いします」という意味の「専任媒介契約」を受けると、早速売却に関する図面作成を開始する。不動産会社はこの媒介契約を受託すると、5~7日以内に前述のレインズへ登録をしなくてはいけない。登録をすると、他の不動産会社に情報が行き渡ってしまう。「両手」にこだわる仲介会社がやることは、レインズ登録前に自社での完売を狙うことだ。
ここから先はさらに悪質になって行く。レインズに登録しているにもかかわらず、問い合わせがあっても物件を紹介しないケースだ。レインズに登録すると、「物件確認」といって他の不動産会社から電話がかかって来る。不動産仲介会社の中には「他社は商売敵」という認識が非常に強いところがあり、同業者とわかるやいなや電話の応対は非常に冷たくなる。「両手」を狙う不動産会社は、他社へ紹介したくないため、物件確認時に「契約予定です」「お話が入っています」などと、すでに商談中である旨を伝え、他社の顧客へ紹介させないようにする。これを一般的に「囲い込み」と言う。
【その3】他社の広告活動はできるだけ制限する
両手を狙う仲介会社は、他の仲介会社の広告媒体(ネットやチラシなど)への広告を制限している。たとえばA社に売却を頼んだら、B社には掲載されない。週末新聞にたくさん入る折り込みチラシにおいても、他社のチラシに掲載されることも原則ない。主要なポータルサイト全てに掲載されるということも、A社が登録しない限りはない。
現在、物件を買いたい人の多くはインターネットなどで物件を検索する。他の媒体を制限することは、潜在的な顧客へのアクセスを制限してしまう。この理由も、仲介会社が両手仲介を狙っているということに端を発する。暗黙の了解としての「他社広告不可」という商習慣が業界内に行き渡っており、その慣習の元で業務をやっている。こうした「お互いが両手を狙っていることについて不可侵で行きましょう」という業界慣習は、業界のためにできているようなものと言える。
中古マンションの取引件数は、毎年2~3月がピークになる。不動産業界的には「繁忙期」である。1年で見ると、日本の学校や会社の多くは4月~3月といった年度単位での異動が多い。このため、引っ越し時期が3月に集中している。新築分譲マンションも、この時期の竣工物件が多い。販売の期限が決まっている人が多いため、この時期は価格が安くなりやすい。その価格差は通常期の2%安となる。ちなみに、近畿圏ではそれが3%に拡がる。
こんな繁忙期には、適正価格で早く売り切ることを考えた方がいい。繁忙期は買い手も多いが売り物件も多い。一度いい顧客を逃すと長期化するリスクがある。切羽詰まって換金を急ぐ人は、結果的に安く売ることになってしまう。その証拠に、買取転売という手法がある。切羽詰まった人から「安く買って転売する」業者が存在するのだ。こうした業者に売ると、相場より15%以上安くなってしまうことが多い。彼らのコストは8%程度なので、その差分が利益になる仕組みだ。
媒介契約は1ヵ月にしよう
筆者が推奨する「究極の売り方」

筆者が最近提唱している売り方は、媒介契約を1ヵ月にする方法である。売り仲介では、売主に委託されてやることは広告を打つことだけと言っていいくらいだ。大手であれば、まずは社内で買い顧客がいるかを探し、高値設定しているなら広告を広く打ち、顧客を募るしかない。これは1ヵ月で結果が出る。大手仲介が両手を取りたいことに変わりはないないので、そうであれば、1ヵ月ごとに依頼先と価格を変えることが、売り手からすればやるべきことをやった感がある。
読者諸氏にとって、3月中に引っ越したいなら、そろそろ動き出さねばならない。この際に、本稿で述べた「基本的な3つの数字」(想定成約価格、販売期間、売出と成約価格の乖離)を押さえておけば、的確な対応が取れるだろう。

文責 釈迦牟尼仏(ミクルベ) 建太

次回に続く(杭データ改ざん事件151211-3

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