杭データ改ざん事件151211

杭データ改ざん事件151211

杭の偽装問題を考える。
2015年11月10日
マンションの傾きから端を発した、支持杭のデーター偽装問題は、まだまだ終局はむかえないと思える。現在は、旭化成一社の問題となっているが、調査が進めば、別の会社からも、改ざんされたデーターが見つかる可能性がある。支持杭の場合、通常試験杭を立会いで行い、確認し、そのあとの杭施工は、工事監理常駐監理体制でない限り、定期的に出されるデーターを確認する程度しか行われてこなかった。工事現場の管理を信頼し、確認印を押すのが常態化している。以前起こった構造計算書偽装問題も同様、構造設計者を信頼したところから、始まった。建築工事は、工事監理の立場では、様々な確認作業があるが、全数を確認するのではなく、抜き打ち検査的色彩が強い。意図を持ってデーターを改ざんされれば、通常見抜くことは難しい。問題を起こした原因は、工事予算、工期の両面が考えられる。大方の場合、近年の杭は、無駄がなく高性能なものになってきたため、受注生産が大方であり、想定した長さで施工し支持層の届かなかった場合、杭を再発注することになる。そのため、工期延長、工事費アップは避けられない。しかし、昨今の建設事情は、高騰しすぎた工事費の抑制、工期の短縮が大きな課題となっている。現段階では、いかに建設会社及び杭施工者と緊密な関係を築くかによることに尽きるかと考えます。 茂木 聡
http://ldaico.com/

「続く偽装問題と杭」
VWのディーゼルエンジンの排気ガスの偽装に続いて、TYゴムの3度目の偽装発覚で驚いていたら、今度はAK社の杭の問題が発覚した。とても他山の石とは思えない。実は私は1997年東証一部上場のDコンクリート工業が倒産した後に立て直しのために総合商社M社から出向した。その後D社に転籍し、取締役営業本部長として営業面を指揮し無事会社更生法から普通の会社に戻すことが出来た。そのD社がAK建材と同業の杭の製造メーカーであり、工事会社でもあったのだ。だからこの杭の偽装問題は正に経験してきたことに重なるのだった。D社は戦前に日本で最初に鉄筋とコンクリートを合わせて回転式遠心分離方法で杭を作ったメーカーだった。

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「杭の種類と工法」
杭の種類は大まかに2つに分けられる。ちょっと専門的になるが説明しよう。一つ目は「既製杭」と呼ばれるもので、今回の事件の杭も既製杭である。これは工場で製造された直径1m前後のもので完成後現場で地下に埋設される。その中には「コンクリート杭」、「鋼管杭」、「鉄とコンクリートの複合杭(SC杭)」とあるが、何れも工場で製造・管理された商品である。コンクリート杭は鉄線を網状にしたものを筒状にして円形のケース(型枠)に入れ、コンクリートを詰め、これを回転させて中空状態にして乾燥させたものだ。一方、鋼管杭は鉄の板を円形の筒状に丸めたもの、SC杭は鋼管杭の内側にコンクリートの壁を設けて強度を増したものだ。
「施工方法」だが、戦前も戦後も既製杭は「打撃工法」、所謂杭頭をハンマーで打って埋め込むという工事方法だった。これだとどこに支持基盤があってもその岩盤まで到達すれば、それ以上打ち込めないので必ず支持基盤(層)に到達が確認出来た。だが騒音と振動の問題で今はこの方式での杭打ちは殆ど行われていない。昔は滑車に錘を付け、それを周囲の人たちが綱を曳き、錘を杭の先端(杭頭)に落とし打ち込む。「とうさんのためなら、えんやこら」の歌で歌われた工法だ。その代わりに「セメントミルク工法」という今回の事件の問題となった工法が使われるようになった。機械で穴を掘り、そこにセメントミルクを注入しコンクリート杭を挿入するという工法だ。全ての管理は機械が行う。だから今度は管理者の管理能力が問題となる。昔のような打撃工法ならばこういった問題は起きない。所謂アナログ方式(打撃)のほうが確実なのだ。これは日本の建設業界の問題点、即ち重層的下請け構造が問題なのだ。まずここでいうと、親会社のAK社が杭の製造を行い、それを子会社のAK建材がゼネコンから杭工事を受注し施工するのだが、AK建材は杭の設計と現場の施工管理を行うのであって、実際の施工は重機(今回の場合は三点式杭打ち機)を保有している下請け工事業者が機械のオペレーターや手元を送り込む。この人たちは正に3Kの象徴のような仕事をしているのだ。ある意味最下層のグループに属している人たちなのだ。だから高いモラルを期待するのは無理だろう。本当は元請のゼネコンが管理すべきことを下請けにやらせているのだから、こういった問題が起こっても当たり前だと思っている。或いはAK建材が徹底した社員教育を行い、現場管理を厳しく行っても起こる時は起こる。それすら業界の通念としてやっていないし、AK建材にしても下請け業者に依存する度合いは強いだろう。業界トップクラスのAK建材にしてもしかり、他社は押して知るべきだろう。私がいたD社はその後同業と合併してJP社となっている。業界トップ乃至第2位の会社だから多分大丈夫だとは思うのだが、それでも不安である。(写真:完成真近かの豊洲新市場の建設現場)

二つ目は「現場造成杭(通称、場所打ち杭)」だ。既製杭では中層程度の高さの建築物までしか支持力が持たない。それより重たいもの、即ち高層建築物では既製杭は支えきれないので、現場で大きな穴(直径数m)を岩盤まで掘り下げ、そこに鉄筋で組んだ円形のものを入れ、それにコンクリートを注入して固めるという方式だ。だから高層や超高層のビルやマンションにはこの現場造成杭が使われる。先日テレビで別のM不動産が豊洲に建てたマンションの住民に不安を聞いていたが、これは全く間違った話しで、杭の種類が今回の事件とは違うということを認識してもらいたい。
今回のAK建材の偽装事件は、AK建材の施工管理者(実は自社社員での施工管理というのは非常に少ない。社員不足で実際には下請けの社員を一時的に逆出向させて自社社員として現場に登録するほうが圧倒的に多い)が行った偽装だが、「何故?」という疑問にぶち当たる。多分現場は寒かったり暑かったり体調が悪かったりするので、仕事を早目に切り上げたくて行ったのではないか、所謂「さぼり」ということだと思う。モラルの低さの現われだろう。そして言いたいのは「日本の建設現場では性善説は通用しない」ということだ。性悪説に立って管理しなければならないのに実際の現場は性善説で運用されているということだ。杭の施工管理もITが進んだ現在、データは現場事務所内でも現場施工管理者以外の人が再度チェック出来る体制にしておくべきだったということだ。受注競争のツケが安値受注、更に下請けへの安値発注となることは施主としても覚悟しておくべきだろう。
ちょっと長くなったが、同じ業界に席を置いた者として本件は残念な出来事だったと思っている。
投稿日:2015年10月24日作成者sekoguchiカテゴリー随筆
http://sekoguchi.info/6087

くい打ち偽装 旭化成建材が市施設を施工
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(学校給食センター)
横浜市のマンション基礎工事を施工した旭化成建材㈱が、支持杭を硬い地盤まで届けなかったため、マンションが傾斜し、大きな問題になっています。
さらに、同社が施工した公共施設でデータの改ざんが、北海道・横浜市・都内で相次いでいます。データ偽装が数十件におよぶ、という報道もあります。
マンション偽装した旭化成建材㈱が、加須市の公共施設も施工しています。
市議会は今日(30日)、この問題について代表者会議をひらきました。これには角田守良副市長、木村幸雄建設部長などが出席しました。
加須市で、旭化成建材㈱が基礎工事を施工した公共施設は「市立学校給食センター」(加須市町屋新田)です。工期は2010年12月から2011年11月まで。発注金額は4億3,890万円。旭化成建材㈱は、工事請負業者の二次下請けとして施工しています。
市は今月22日、旭化成建材㈱が工事した公共施設について調査。そのなかで、学校給食センター新築の基礎工事について、同社が既製コンクリート支持杭を施工した事実を確認しました。杭は全部で50本を施工。その内訳は、長さは全て48㍍。直径は80㌢が8本、60㌢が14本、50㌢が28本。
市は施工報告書を点検し、「改ざんなどの形跡はなかった」と説明。また施設の外部と内部を目視によって調査。「異常はみつからなかった」ということです。
さらに市は11月はじめ、元請け業者と施設を点検します。そして、元請け業者は11月13日まで、国土交通省に工事の状況について報告を求められています。
旭化成建材㈱は、加須市の公共施設を他に3か所施工しています。
この3か所の施工は、杭が硬い地盤に届く支持杭ではなく、地表から硬い地盤までの中間層に杭を打つ鋼管杭(こうかんくい・「摩擦杭」ともいう)である、と市は説明しています。

旭化成建材が施工した公共施設は以下のとおり。
◇大利根総合支所庁舎改修工事 2012年施工
・鋼管杭を長さ8㍍、直径70㌢の杭を4本施工

◇利根川こども館 2011年~2012年に施工
・鋼管杭を長さ13㍍、直径21㌢を23本、19㌢を27本、27㌢を1本―合計51本施工

◇市民運動公園野球場のスコアボード 2009年に施工
・鋼管杭を長さ11㍍、直径17㌢を14本施工

今回の工事偽装は、旭化成建材が組織的に行なっていた疑惑が大きくなっています。そこで私は、大利根総合支所庁舎改修工事など3件について、偽装の有無について、市が改めて調査するよう提案。市が調査を実施します。
2015/10/30
http://www.yuiyuidori.net/t-kosaka/html/menu2/2015/20151030200719.html

杭の偽装問題
投稿日 : 2015/10/21 最終更新日時 : 2015/10/23 カテゴリー : 新築検査, 日々こもごも

横浜で、杭が支持層まで到達していないと云う問題が大きく取り上げられていますが、私は、その責任を、杭工事に関わった一担当者のデータの改ざん問題にすり替えているように思います。
支持層まで到達しているかいないかは、杭入れを行い穴を掘る機械(オーガー)を操作するオペレーターは、当然分かります。何故ならば、支持層まで到達すると、オーガー(ドリルの親玉)に一定の回転を加えても、これ以上入っていかいない事が分かるからです。また採取される地層の確認もしますので、誤って、支持層まで到達したと、勘違いすると云った事は考え難いことです。
予定の深さまで掘り勧めても、支持層まで到達しない事が分った時点で、オペレーターは、予定の深さでは、支持層まで到達しませんが、どうしましょうか?と相談したはずです。
では、何故このような事をしてしまうのか?これは、私の推測ながら、多分確信をついていると思います。
PC杭の場合は、予め想定した杭の長さで杭が製造され、現場に搬入されます。その現場に搬入された杭が、短いとなると、当然工事が大幅に遅れると共に、工事費が大きく圧迫されます。そのため、支持層まで到達していない事を分かっていながら、工事を完了し、つじつま合わせのために、データを改ざんしたのだろうと推測します。
目先の損得に追われる事が、後々に大問題に発展すると云う典型的な事例ではないかと思います。
物造りに関わる者には、キッチリとした仕事をして、利益を上げると云う事が求められます。逆に云うと、場合によっては、キッチリとした仕事をする事により、予算をオーバーして、薄利になったり、追加予算をもらえない場合は、最悪赤字になると云うような事が考えられます。
さて、その時、どうするか?

事情を正確に元請けに報告し、追加予算と工期延長の相談をするか?と悩んだ結果
”そんな事をしても、どうせ応じてもらえないだろうから、何も無かった事として、臭い物に蓋をしてしまえ!”と判断してしまう事が、人の弱さなのだと思います。しかし、問題を解決しないまま、臭い物に蓋をすると、その目先の損など比べ物にならないくらいの大損がやって来ることを肝に命じなければいけませんね・・・・。
http://aoyama.la/%E6%9D%AD%E3%81%AE%E5%81%BD%E8%A3%85%E5%95%8F%E9%A1%8C

「見えないところの偽装は悪質」、杭打ち問題で知事が批判 県内施設リスト入手
2015年10月30日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

横浜市のマンションが傾いている問題で杭打ち工事を行った旭化成建材について、荒井正吾知事は29日の定例記者会見で、同社が杭打ち工事で携わった県内の22件について、施設名が書かれた資料を国土交通省から「非公表を前提」に入手したことを明らかにした。県として公表はしないが、各市町村から問い合わせがあれば「内容を通知することはできる」としている。
荒井知事によると、資料を入手したのは27日。22件の中に、県有施設は含まれていなかったという。荒井知事は「見えないところの偽装は悪質。メーカー側の責任はすごく重い」と述べ、旭化成建材を批判した。
今後については「メーカーが基本的に対処すべきこと。直接の指導は国の担当課になる」とし、推移を見守る方針という。
同社から公表されている22件の内訳は集合住宅8件▽事務所1件▽商業施設2件▽工場・倉庫2件▽医療・福祉施設5件▽学校1件▽公共施設2件▽その他1件。
http://sankei-nara-iga.jp/news/archives/2364

杭打ち偽装
投稿日 : 2015年10月25日 最終更新日時 : 2015年10月25日 カテゴリー : 人間万事塞翁が馬

傾いた横浜市の大型マンションで杭打ちデータを偽装した旭化成建材の現場責任者は、東海3県で全国の8割の34の物件に関わったなんて言うニュースにはホント、ビックリしました。
いつの間にやら、個人の責任みたいになってるのが不思議でありんす。
小保方さんの、キリバリ事件やオリンピックのロゴマーク騒動など、最近の人は恥ってもんを知らないみたいで、つい4~5年前には直ちに影響ない!なんて言ってたら、白血病が労災認定だってサ。
一体全体世の中ドーーーナッチャンダロ。やはり地道な努力とか、臥薪嘗胆とか、品質管理は見えないところに気を使う なんて考えはもう古いのかもしれない。
お金儲けばかり考えて、会社は株主の為にあると言い張って、権利ばかり主張する人間が増えたんでしょうね。
杭の測定データの改ざん方法も、実に幼稚なのだ。ヤクザぢゃあるまいし、切った貼ったでごまかせるはずも無いのは大人ならわかるはず。 それをやるのは、子供だましでも誰も気が付かない実績があったのだと思う。 紙が詰まった、雨で汚れた、とか安物のプリンタを素人が対策してるのかと思うほどのアホクササ。情けない、日本人なら恥を知れ! 確実な仕事が日本人の誇りだったはずだ。
TVの前で、社長たるもの涙を流すぐらいなら、腹を切れ!
そう言う覚悟もないから、下請けがやった事だと、のうのうと言える。
上から下まで、どーーーしようも無い。
品質管理の基礎を勉強しなおした方がよかーーないかと思う。
目先の利益だけ考える企業に明日は無い! きぱし!
日本のモノづくりは世界一なんてのは、夢だったのかもしれない
http://www.rplus.co.jp/pc/2015/10/25/%E6%9D%AD%E6%89%93%E3%81%A1%E5%81%BD%E8%A3%85/

旭化成建材データ改ざん 深まる疑念 首都圏自治体が調査検討
2015年10月30日 朝刊

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横浜市のマンション傾斜問題を発端とした旭化成建材(東京)のくい打ちデータ改ざんは、二〇〇四年以降に同社が請け負った工事約三千件の他の物件にも広がる恐れが出てきた。このうち首都圏の物件は四割近くを占める。各自治体の担当者からは「どこまで広がっていくのか」「全ての物件を疑う」と不安や不信の声が上がる。 (松村裕子、村上一樹、成田陽子)
「もはや担当者個人の問題ではない。旭化成建材が関わった物件はすべて疑ってかからないといけない」。東京都の都市整備局の担当者は漏らした。都内の三百五十六件のうち都有施設は三十一件だが、都は同社が手掛けた物件が他にも存在する可能性もあるとみて、過去十年間に完成した全都有施設約五百件を調べる。都財務局の担当者は「こうなったら旭化成建材が関わった都有施設を全部、慎重に調べるしかない」と語った。
旭化成建材がくい打ち工事をした物件が見つかった場合、施工記録にデータの流用や改ざんの形跡がないかなどを確認するが、「データが巧妙に差し替えられていたら、保管資料だけでは見抜けない」という。
千葉県の森田健作知事は二十九日の記者会見で「県発注施設の施工記録を精査し、データの改ざんなどがないか確認を急ぐ」と、県独自の調査を進める考えを示した。旭化成建材のリストに載る県内施設は百六十八件。そのうち県発注施設は三件。出先機関の土木事務所などから工事関係資料を回収し、確認を急ぐ。
市内に施設が二十一件あった千葉市の担当者は「問題が広がる可能性があり、困惑している。市施設についての独自調査を粛々と進めたい」と話した。
茨城県建築指導課の担当者は「不正はどこまで増えていくのか。この問題がいつ収まるのか分からなくなった」と不安を隠さない。
県は横浜市都筑区のマンション工事でデータを改ざんした担当者が関わった、東海村の加速器実験施設「J-PARC」のニュートリノ実験施設などを二十八日に調査したばかり。異常は見当たらず、ひと安心したところだった。
県内で二〇〇四年以降、旭化成建材がくい打ち工事をした物件は百八十一件。「一件ずつ調査し直す余裕はない」と話し、会社側が、調査結果を国土交通省に報告するのを待って、対応を考えるという。

横浜市長「徹底的に原因究明」
横浜市の林文子市長は二十九日の記者会見で「多くの建設業者はしっかりやっているのに、非常に残念だ」と語った。一連の問題は、同市都筑区のマンション傾斜問題が発端となっただけに、「徹底的に原因究明する」と述べた。
市建築局も続いて会見し、坂和伸賢(さかわしんけん)局長は「これまで属人的な問題と思っていたが、別の担当者によるデータ流用が発覚した事態に驚いている」と話した。
新たにデータ流用が発覚した公共施設は、民間が検査するマンションなどと違い、市が直接、着工前から完了までの検査を担当。データは完了時に元請け、工事監理者、市に提出されていたが、三者とも不正を見抜けなかった。
市は、くい一本一本の詳しいデータの提出や点検は建築基準法で義務付けられていないと釈明。ただ、建築局の担当者は「いま見れば明らかに不自然なデータ。当時チェックしていれば、気づけたかもしれない」と肩を落とした。 (志村彰太)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201510/CK2015103002000134.html

杭データ流用 国交省が安全確認方法を決定
2015年12月9日 02:53

杭打ち工事のデータ流用問題で、国交省の対策委は8日、セメントミルクの量にデータ流用があった物件について、安全性の確認方法を決定。設計通りの量のセメントが使われたと確認できるか、入荷したセメント量が必要量を上回っていれば安全と判断するという。
杭(くい)打ち工事のデータ流用問題で、国土交通省の対策委員会は8日、新たに打ち込んだ杭を固めるためのセメントミルクの量にデータ流用があった物件について、安全性の確認方法を決定した。
建物に傾きがないことをチェックした上で、写真や台帳などの記録から設計通りの量のセメントが使われたと確認できるか、もしくは、杭工事全体のために入荷したセメントの総量が設計上必要とされる総量を上回っていることが確認できれば、安全と判断するという。
また、先月までに旭化成建材を含む7社で杭打ちのデータ流用が発覚したが、建物の傾きは横浜市のマンション以外では確認されていない。このため、深尾委員長は会見で、「データ流用施工不良と結びつくものではない」とする一方、「業界ではデータをきちんと管理せず、提出することが形式化していた。データ確認を軽視する風潮だった」と厳しく指摘した。
http://www.news24.jp/articles/2015/12/09/07316891.html

セメント量データ改ざんでも確認方法を自治体に示す(2015/12/09 01:36)

杭打ちデータ改ざん問題で、国土交通省が設置した有識者委員会は、セメント量のデータ改ざんについても確認する方法を自治体側に示しました。
旭化成建材が行った杭打ち工事で改ざんが発覚した360件のうち、この問題の発端となった横浜市のマンションで現場責任者が関わった建物など82件で調査が進められてきました。このうち、電流計のデータ流用については、すでに57件で安全性が確認されています。一方、セメント量のデータ改ざんについても、有識者会議は、セメントの入荷量が設計上必要な量を上回っている場合などは、必要な量が注入されていて安全と判断できるとする見解を示しました。この方法によって、26件の安全性が確認できたということです。残りの建物についても、年内に自治体が安全性の確認を行う方針です。
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000064035.html

「旭化成」 杭打ちデータ流用問題の収束がカギ
2015.11.18
連載:図解で分かる「決算書」の仕組み

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(1)貸借対照表
本日は、旭化成をピックアップする。子会社の旭化成建材がマンションの杭打ちデータ流用問題で世間を騒がせているが、直近の実態はどうなっているのだろうか。2015年9月中間期(15年4~9月)の決算書から読み解いてみよう。
まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。資産に対する純資産の比率が50%近くあり、財務健全性については問題ない。今回の問題はまだ財務面に反映されていないが、1兆円を超える純資産があるので、当面は盤石だろう。
次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。営業利益率8・8%、当期純利益率4・9%であり、収益性については良好である。また、前年同期と比べても営業利益の金額は増加している。
事業のセグメント別=〔3〕=に業績の内訳を見てみると、同社の本業はやはりケミカル・繊維事業であることが分かる。売上高でも営業利益でも、グループ全体の半分近くを占めている。今回の問題で、住宅・建材事業は大きな痛手を負うだろうが、全体としてみれば、事業が多角化されている同社としては致命傷にはならないだろう。
ただ、現時点で問題の影響を見積もることが困難であるとして、損失額はまだ明らかにされていない。まずは一刻も早い事態の収束を図りたいところであろう。 (川口宏之)
■かわぐち・ひろゆき 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20151118/ecn1511181140004-n1.htm

杭問題 「検査室」で一元対応…道方針
2015年12月09日

旭化成建材(東京)による杭(くい)打ちデータの流用問題で、高橋はるみ知事は8日、道発注工事の検査などを行う「検査室」を来年1月に設置する方針を道議会予算特別委員会で明らかにした。対応を一元化することで、国の議論する再発防止策などに迅速に対応する狙いがある。
道によると、室長には課長級職員を就任させる。建築士などの専門知識を持つ職員が中心になって検査作業に従事、道民や市町村からの相談窓口の役割も担う。
道は、データ流用の調査と市町村などからの相談対応を建設部内のそれぞれ別の部局で行っている。だが、年度末に向けて工事の検査や発注業務が増加するほか、国土交通省の有識者委員会が近く再発防止策を示す見込みであることから、体制を整えて作業の効率化を図ることにした。
高橋知事は、「工事検査や再発防止策に対応する新たな組織設置で建築物への信頼回復に努めたい」と答弁した。
道発注工事では計7施設でデータ流用が判明。道は安全性を確認するため、学識経験者らで構成する「建築物に係る安全検証委員会」を設置し、データ流用が判明した施設の調査を始めている。
http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20151209-OYTNT50034.html

釧路道営住宅で地盤調査…旭化成建材
2015年12月08日

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データ流用が発覚した杭の近くで地盤調査を行う作業員(釧路市の道営住宅「愛国団地」で)
旭化成建材(東京)による杭(くい)打ちデータの流用問題で、同社は7日、10月に流用が判明した釧路市の道営住宅「愛国団地」で地盤調査を始めた。道によると、同社によるデータ流用が見つかった道内の施設では、初めての地盤調査となる。
調査では、データ流用が確認された杭から3・5メートル離れた地点で地下13メートルまで掘り、1メートルごとに土を採取するなどして、長さ7メートルの杭が支持層に届いているかどうかを確かめる。
同じくデータ流用が判明した釧路市の道営住宅「ことぶき団地」でも10日、同社による地盤調査が始まる。道が設置した「建築物に係る安全検証委員会」が、今回の結果や施工記録などの書面調査を基に建物の安全性を検証する。
http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20151208-OYTNT50020.html

データ流用の事実 知っていれば仲介時説明 国交省、流通団体に通知
•2015年12月8日

国土交通省は不動産流通団体などに対し、基礎杭の施工データの流用があったと判明した物件を仲介する際、その事実を知っていた場合は買主に説明するよう求めている。10月下旬に各団体向けに通知を出した。
宅地建物取引業法第47条では宅建業者に対し、取引の相手方の判断に重要な影響を及ぼす事項を故意に告げない行為を禁じている。国交省は、施工データの流用があった物件については安全性を確認する必要が生じるため、この事項に該当すると判断。売主からその旨を知らされていれば買主に説明する必要がある、としている。運用の仕方については特段定めていない。重要事項説明の備考欄に記入するほか、口頭での説明でも可だ。
http://www.asahi.com/and_M/living/jutaku-s/CJSN2015120801.html

橋の溶接不良問題の根は深い
2015/12/10付

土木や建設業者のモラルは一体どうなっているのか。全国の国道や高速道路などの橋で、橋げたの落下を防ぐ装置の溶接不良が相次いで見つかっている。手抜き作業をした業者は最初に発覚した久富産業(福井市)だけでなく、現時点で計12社に上る。
この装置は阪神大震災と同じ規模の地震でも橋げたが落ちることがないように、柱と橋げたをケーブルでつなぐ製品だ。国と高速道路会社が管理する分だけでも約5400の橋に設置されている。
国土交通省によると、これまでの調査で556の橋で溶接が不十分なことがわかった。大半は業者が納期に間に合わせようと意図的に作業工程を省いた結果だ。人手不足を言い訳に、資格のない実習生に作業させていた事例もある。
溶接が不良だからといって橋の通行には支障はない。しかし、装置の耐久性には関わるので見過ごすわけにはいかない。
民間の検査機関も不正に加担していた疑いがあるだけに事態は深刻だ。この装置は実際に大地震が発生した際に初めて機能するため、通常の目視による検査では溶接が適正かどうかはわかりづらい。このため、事前に超音波装置で検査している。
ところが、久富産業の製品を検査していた北陸溶接検査事務所(福井市)のように、検査をしていないのに検査済みと装う事例があった。元請け業者が立ち会う時には、溶接の不良が見つからないように検査機関自らがごまかしていたという。言語道断だ。
国交省は不正行為があった業者や検査機関を厳しく処分すべきだ。全国にこれだけまん延している以上、当事者の意識改革で済む話ではない。元請け業者や発注者によるチェック体制を強めないと、再発は防げないだろう。
1社の不正行為が発覚し、幅広く調べると、他社でも続々と見つかる。杭(くい)打ち工事でのデータ流用問題と同じ構図だ。品質管理に対する土木や建設業界全体の姿勢が問われている。
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO94973090Q5A211C1EA1000/

幅広く建設業の将来像議論/国交省、検討へ体制構築/重層下請構造も焦点

杭工事の施工データ流用問題は、重層下請けなど建設業が従来から抱える構造的な課題を、世間一般にもクローズアップさせる結果となった。基礎杭問題について再発防止策を検討する対策委員会(委員長・深尾精一首都大学東京名誉教授)の中でも、重層下請構造は解消に向けて取り組むべき課題との認識で一致している。ただ、いまの施工体制は長い年月をかけて形成され、一朝一夕に変えられないのは明白だ。深尾委員長も「すぐに対応できるものと、長期的な課題は分けて扱うべき。長期的に建設業としてどうあるべきかということは、腰を据えて考える必要がある」と指摘。そのためにも、年内にまとめる中間報告の中に「検討体制を作るべき」との提言を盛り込む方向で調整していることを明かす。国土交通省は重層下請構造の改善も一部とし、より幅広い観点から建設業の将来ビジョンを議論する場にしたい考えだ。 =関連2面
実は重層下請けの解消や将来ビジョンの策定については、杭不正問題が浮上する以前から、国交省も高い関心を持ち、具体的な検討に入ろうとしていた。
谷脇暁土地・建設産業局長は、9月に行った建設専門各紙の共同インタビューで、「いままでのやり方や仕組みでいいのか。いろいろな人の話を聞いて、将来を議論する良いタイミングではないか」などと述べ、ビジョンづくりに意欲を示していた。建設投資の下げ止まりや「担い手3法」の改正などで、建設業を取り巻く環境が好転する中、いまこそ目先ではない課題に取り組むべきという意識の表れだった。
重層下請構造についても、国交省は2015年度当初予算で実態調査費を確保。5月に開かれた建設産業活性化会議でも、行き過ぎた重層化の回避が位置付けられた。既に公共・民間を問わず、全国規模で施工体制の実態を1万件ほど調べ、工種や規模、地域ごとの平均的な下請次数などを把握する基礎調査に着手している。編成作業が大詰めを迎えている16年度予算でも継続的な調査費を要求中で、重層化要因などを分析する方針だ。
建設業の重層下請構造は、工事内容の高度化に伴う専門化・分業化の流れや、受注工事量の増減と繁閑発生への対応の必要性から、各建設企業の経済的合理性に基づく判断により、繰り返し下請契約を締結した結果として形成されてきたという。
深尾委員長も「専門技術の要する部分を元請け以外が責任を持ってやる下請構造は、建設技術全体が進歩する上ではある意味必然。問題視されている重層構造とは分けて考えるべき」との個人的見解を示す。
一方で建設業の特性上、一定の下請構造は不可避であるものの、過度な重層化は、間接経費の増加による生産性の低下や労務費へのしわ寄せ、施工責任の不明確化と品質の低下、安全指示の不徹底など、さまざまな問題を生じさせるとの指摘もある。
対策委員会副委員長の小澤一雅東大大学院教授は「重層下請けになると、どうしても責任分担が曖昧になりがちになる」という。杭のデータ流用と重層構造の因果関係は定かではないが、国交省も一般論として責任を不明確にするとの認識を持つ。
対策委員会の中間報告を受けて設置予定の新たな検討組織は、学識経験者や業界関係者らで構成する見込み。クローズアップされている重層下請構造にとどまらず、元下関係や技術者のあり方なども含め、幅広い観点から建設業の将来を描いていく考えだ。杭問題に関しては今後、具体的な再発防止策の立案を急ぐ。現時点で法改正までは想定していない模様で、重要工程に元請管理者の立ち会いを求める措置などを検討している。
対策委員会ではこのほか、発注者設計者に現場条件を明示させ、地盤調査の結果、想定と違っていた場合はきちんと追加費用を負担するなど、費用負担のあり方を明確にすべきとの意見も出ているという。これは適切な設計変更などを発注者責務に規定した改正品確法にも通じる。ただ、中間報告の内容は民間にも向くだけに、慎重に検討を進めている。
[ 2015-12-10 1面 面名:1面]
http://www.kensetsunews.com/?p=57860

2015年11月20日 14:37
隠蔽押し付け 謝罪会見に映った企業体質~三井住友建設
発覚後1カ月 ようやく謝罪

建設業界の重層構造や納期やコストのプレッシャーについての報道が始まり、杭工事業者の意見がメディアで報道されるようになり、元請の責任問題もクローズアップされるようになった。そして、11月11日、三井住友建設が問題発覚以降、初めて会見した。そのなかで、工事全体の管理責任を認めて謝罪したが、施工ミスの責任は、下請の旭化成建材にあるとの主張を繰り返した。三井住友建設の永本芳生副社長は「杭工事の不具合とデータ流用を見抜けなかったことが最大の責任」と述べた。しかし業界関係者からは、「ゼネコンが杭工事(その他も含め)の現状を知らないわけがない」という声がほとんど。杭の長さが足りない場合、様々な追加コストが発生してくる。さらには納期も迫る。不具合が生じても、下請はゼネコンの現場監督には言えない。そして、下請が言ってこないこともゼネコンは知っているのだ。

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また「旭化成建材を信頼していたが、裏切られた」と述べたほか、元請の管理責任を問われると、「管理体制に落ち度はなかった。試験的に打つ杭に立ち会い、残りは施工報告書で確認すればよいとする国交省の標準仕様書に沿った対応だった」としたが、現場で杭打ち工事をどれだけチェックしていたかについては明らかにしていない。
会見を見た人には、どれだけのことが伝わったのだろうか。同社経営陣は説明責任を十分に果たさず、自社の責任問題が報道され始めた。「そろそろ謝罪しておこう」という意味合いにしか取ることができない。本来ならば、10月20日の旭化成建材の会見に同席し、工事の工程を説明しながら、どの部分で不具合が起きたのか。そして、今後はどのように再発防止を行うかまで、説明すべきところである。そういう意味では、この会見で全国に伝わってしまったものは、下請への責任の押し付け、自社の責任逃れだけであろう。この会見を見て、怒りに震えた下請業者は少なくないだろう。

隠蔽押し付け体質は変わらず
同社を知る、業界関係者は次のように語る。「スーパーゼネコンにしろ、地場ゼネコンにしろ、現場担当者(所長)によって大きく現場の雰囲気も変わります。何十年も生き残っている会社ですから、それぞれに技術力は当然あります。スーパーも準大手ゼネコンも、現場にはそんなに技術力や対応に大きな差は感じない。そういう意味では、現場レベルでは企業体質というものは、なかなか見えてこないでしょう。しかし、三井住友の場合は、旧財閥系から継承してしまっている「上からの圧力」、つまり「下への押し付け」が強い体質。これは他とは違って、感じます。主要な取引先が三井・住友グループなので、それほど衝突の起きることもない。大きな問題が起きれば、外に出る前に内々にもみ消すこともできるでしょう。今回の会見を見て、隠蔽・責任の押し付けが表れていると感じました。」
また専門工事業者からはこんな声も。「売上高では日本で10本の指に入るだろうが、同規模クラスのゼネコンと比較すると、技術力は低い。逆にレベルが低いので、専門業者のペースで仕事ができる。スーパーゼネコンでは、管理の厳しいところはいくらでもある。そういう意味では仕事がしにくい面もあるが、三井住友建設は任せっきりで、こちらとしては仕事はしやすい。丸投げで、『あとは頼んでおくね』『近隣から苦情がきたから、静かにやって。』ぐらいのもの。あの会見を見て、『レベルの低い会社』だと、どのゼネコンも思ったでしょう。」

三井住友建設の今後
全社でこれまでの施工調査に追われており、実質的な営業は行えていないと想像できる。今の状況で、営業しても契約しようとする施主はいないのではないか。施工中の物件では、一時停止、再調査もありえる。完工しないと売上は立たず。そうなれば、資金も火の車。旧財閥系といえど、金融機関も黙って付き合うわけにはいかないだろう。さらに、モチベーションが下がった社員の流出も考えられる。業界は人材不足。支店長クラスには、別のスーパー・準大手ゼネコンから引き抜きの話も来ていると聞く。さらにその先には賠償責任もある。現時点で、光明は一筋も見当たらない。
【東城 洋平】

http://www.data-max.co.jp/20151120_dm1345_02/

マンション傾斜の衝撃(3)工期厳守の呪縛
2015/11/19付
日本経済新聞 朝刊

「数十本の杭(くい)のうち、数本でデータが取れなくてもその他の杭データがある。それを使ってお客様には納得していただいている」。13日、杭打ち大手、ジャパンパイルの社長で業界団体会長も務める黒瀬晃(68)は、データを流用していたことを国土交通省に報告後、その実態について東京都内の本社で赤裸々に語り始めた。

改ざんの連鎖を断ち切れるか(杭打ち工事の現場)

151211h 
「固い支持層の様子は他のデータから類推できる。再度データを取るため杭を打ち直せば地盤が緩み、かえって危険。私たちはリアルな世界ではきちんとしている」。データ流用をしても工事さえ確実であれば問題ないとも受け取れる発言をしたうえで、当たり前のように続けた。「他の業者もやっているでしょう。問題は広がりますよ」
こんな考え方は、杭打ち業界だけではない。「データをなくした場合、元請けに『何とか格好つけろ』と言われれば、他のデータを貼り付ける」。名古屋市の建設会社の元社長(72)は、元請けのゼネコンがデータの改ざんを黙認していることを示唆する。
ここまで問題が拡大した一因が、不動産会社から元請け、下請けへ伝播(でんぱ)する工期厳守の圧力といわれる。杭の打ち直しに「1カ月かかることもある」といい工期への影響は小さくないからだ。だが、傾斜マンションはデータ軽視が重大な欠陥(瑕疵)につながる可能性を浮き彫りにした。
改善への動きも出てきた。「適正な工期での契約を徹底してほしい」。ゼネコン約30社の労働組合を束ねる日本建設産業職員労働組合協議会。議長の田中宏幸(46)は全国を回り、各社の経営層に訴えかけ始めた。
ゼネコンの現場は、土曜出勤も当たり前の厳しい職場だ。時間的な余裕がない中で働いているため、杭の打ち直しなど想定外の事態への対応は難しい。「土曜日を休める産業にしたいんです」という田中は、工期管理を柔軟にすることが、データ改ざんの撲滅に必要と考える。
欧米では工期は延びるものという前提が作り手と買い手にある。工期を確定しマンションを完成前に売る「青田売り」は世界でも珍しい。日本の建設作業員の生産性は世界最高水準といわれるが、多くの問題を封印して工期を厳守し、コスト上昇を抑えた結果なのかもしれない。
下へ下へと圧力をかけて責任を負わせるやり方は限界にきている。押しつぶされてきた現場の担い手たちの良心を取り戻さなければならない。
(敬称略)
http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ13I4I_W5A111C1EA1000/

基礎杭問題/年内めどに管理指針/日建連 既存ルールを徹底

日本建設業連合会の中村満義会長、山内隆司副会長・建築本部長、宮本洋一副会長・土木本部長は、20日の理事会後に会見した。基礎杭工事問題を受けて、作成することを決めた杭施工の管理指針について中村会長は「年内をめどに作成すべく、検討している」とした。山内建築本部長は、「いままでのルールが不備だったということではない。きちんとルールを守っていれば防げた。ルールをきちんと守るという姿勢で、指針をつくる」との方針を示した。
基礎杭工事問題について中村会長は「建物の安全性への不安を引き起こしたのは遺憾であり、施工管理の責任を負う元請会社の団体として、大変、重く受け止めている」との認識を改めて示した上で、国土交通省の調査方針に基づきデータ流用が判明した物件の調査と安全性の検証を進めるとともに、再発防止に向けて管理指針の検討を進めていることを説明。管理指針について「まずは再発防止の観点を最重要視し、国民の不安感を払拭するのに適切なものとなるよう検討している」とした。
管理指針作成を進めている建築本部施工部会PC杭対応ワーキンググループを所管する山内建築本部長は、既存のルールを徹底する方向で検討しているとしたほか、坂山修平専務理事(建築担当)は、杭が基礎地盤に到達したことの証明方法について、「杭打ち機械の機種ごとに証明の残すポイントなどを管理指針に盛り込むよう検討している」と話した。
建物の安全性の証明方法については、山内建築本部長が「エンドユーザーが納得することが重要だ」と強調した。
杭基礎工事問題による受注活動への影響について、中村会長は「建設業界の基本的信頼が失われたとは思っていない。顧客としては、きちんとした施工を求める気持ちはあるだろうが、生産活動や投資を止めるとは考えられない」と影響は限定的との考えを示した。
中国経済の減速感を受けた今後の建設市場の見通しについては、宮本副会長が「それほど悲観はしていない。杭問題で(住宅の)販売をずらすことも出ているので多少の影響はあるかも知れないが、(民間の)工事の発注予定はあり、全体としての影響は小さい。同時に、安倍政権が成長戦略を本気で取り組む考えなので、実行に移されれば、景気を刺激すると考えている」とした。
[ 2015-11-24 1面]
http://www.kensetsunews.com/?p=56320

文責 釈迦牟尼仏(ミクルベ) 建太

次回に続く(杭データ改ざん事件151211-2

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