杭データ改ざん事件160104

杭データ改ざん事件160104

三井不動産、語られぬ真実 傾斜マンションの闇
2015/12/21 6:30
日本経済新聞 電子版
横浜市の傾斜マンション問題は誰が引き起こしたのか──。大手企業が関わった大型マンションで、杭(くい)8本が不具合を起こして2センチ沈下。産業界はおろか、国民生活も揺るがす事件の真因を探る。12年前、業界最大手の三井不動産が決議した取引に、傾斜マンション問題の本質と、総合デベロッパーという業態の限界が凝縮されていた。
■不信の構図

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12月6日、新横浜プリンスホテルの大宴会場「シンフォニア」は、500人に上る人々で埋め尽くされていた。横浜市で発覚した傾斜マンション問題が報じられて1カ月半、そこに住む住民が一堂に会する初めての集会だった。
それまでの住民説明会はすべて事業主の三井不動産レジデンシャルが仕切っていた。同じホテルで開かれた1カ月前の説明会には黒いスーツ姿の社員数十人が人垣を作って報道陣を制止し、館内は大混乱に陥った。だが、この日の説明会は、住民の代表であるマンション管理組合が主催して会社側を締め出した。3時間にわたった説明会では、傾いたウェスト棟の住民から、亀裂などが悪化している実態が明らかにされた。
「壁にひびが入り、サッシに隙間ができて外から風が吹き込みます。4000万円近いカネをかけて(買って)、8年足らずでこういう状況です。全国にある三井不動産の物件は、8年から10年でこれほど劣化しているんでしょうか?」「台所のステンレスは歪曲し、浴室のドアも隙間があります。壁からピシッという金属が破裂するような音がする。以前は半年に1回ぐらいだったが、今では10分おきに聞こえる」
説明会の目的は、「全棟を建て替えるのか、売却して転出するのか、4つある選択肢のメリットとデメリットを一緒に勉強して、理解を深めること」と管理組合の理事は話す。
すでに会社側は補償として、数百億円かかる「全棟建て替え」を提示している。だが、それが実現するには全705戸の5分の4の賛成が必要。そこで、杭が支持層に未達になっているウェスト棟だけを建て替える案や、補修で乗り切る案、また三井に売却して転出するといった4つの「解決策」が示されている。
住民の間には三井への不信が広がっている。
住民の一人は、「三井側は『住民の8割が全棟建て替えに賛成するはずがない』と思っているから、慰謝料300万円や引っ越し代40万円といった好条件を出しているのではないか」といぶかる。不可能なのを見越して好条件を提示しているのではないかという疑心だ。
「このまま音沙汰なく逃げられないか心配だ」「全体的に感じるのは、三井側の姿勢が上から目線(高飛車)であること。『である』『いただく』などすべて命令調。なぜ、このような言い方ができるのか理解に苦しむ」――。11月に実施した住民アンケートでも不信の声は渦巻いていた。

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浴室のドアと枠の間に隙間ができるほどのゆがみが。ウェスト棟の通路はひび割れも生じた(右)
会社側は、「震度6強~7の地震でも倒壊しない」とする第三者機関の調査報告を横浜市に提出し、市長が確認したことを強調する。しかし、横浜市建築安全課は、「安全を宣言したわけではない」と否定する。震度5強でウェスト棟の柱や建材が損傷しないか、会社側に検証を求めており、「その結果によっては、建築基準法に違反していると判断することもある」。つまり、安全の検証は続いている。
傾斜が深刻なことを示すデータがある。日本経済新聞が入手した「建物レベル調査」によると、問題のウェスト棟は南北に56メートルあるが、北端を規準にすると、南端までに24ミリ(2階部分)のレベル差がある。「2センチ沈下した」というのはこの調査が根拠だ。だが、建物全体のレベル差を見ると、より深刻な事態が読み取れる。
各階で約6メートルごとに調査しているが、水平を保っている場所は1割しかない。建物全体がガタガタに軋んでいるのだ。杭が未達の南側に向かっては、さらに急激に建物が歪(ゆが)んでいる。6階と9階の南側では、わずか6メートルの距離で8ミリのレベル差が発生している地点もある。この近くの住民は、「浴室のサッシに5ミリほどの隙間ができた」と証言している。
■傾斜のメカニズム
これほどのゆがみが生じた理由について、建築物の基礎構造に詳しい横浜国立大学教授(工学博士)の小長井一男が注目しているのが、鶴見川沿いの地盤の特徴だ。
小長井は、「地層がサンドイッチ状になっていて、上下のパンは固いが、中身はきわめて軟弱な状態。だから、下のパン(支持層)に杭を到達させても、杭に対する負荷は非常に大きい」と指摘する。軟弱な地盤でも、杭がすべて支持層に到達していれば問題はない。だがウェスト棟は、南側だけが6本もの杭が未達。「未達の杭は、支持力がないどころか、地層がからみついて、地盤沈下とともに下に引っ張る力を生み出してしまう」(小長井)。

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明治33年の古地図を見ながら、鶴見川沿いの地盤の特徴を解説する小長井一男・横浜国立大学教授
正常な杭の支持力が上へ向かうのと反対に未達の杭が建物を沈めようとするため、建物が短期間で大きく歪曲する。
そもそも、なぜ、この極めて軟弱な地盤に巨大な700戸ものマンションを建てたのか。三井不動産は12月18日現在、マンション問題に関する取材を拒否している。18年間にわたって三井不動産の代表取締役を務めている会長の岩沙弘道にも、文書で取材を依頼したが、広報を通して、「顧客に対して対応している最中です。また、会見への要望も出ている中で、個別に対応するわけにはいきません」と回答があった。
傾斜マンション問題では、杭打ちを担当した旭化成建材が幾度となく記者会見を開き謝罪したが、三井不動産の会見はこれまでなく、今後も開かれる予定はない。会社が口を閉ざす中、「なぜ傾斜マンションが生まれたのか」を探るため、もう一度現場に立ち戻る。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO95288310Y5A211C1000000/
■洪水と沈下
横浜市都筑区池辺町。問題のマンションは、三井不動産系の商業施設「ららぽーと」に隣接してこの町に建っている。
「以前は田んぼが広がっていて、その昔は池があったと言われている」。池辺町にある宗忠寺の元住職、夏見邦夫(82)はこう話す。それが「池辺」の地名の由来にもなったとされる。鶴見川が蛇行するこの地域は、毎年のように大雨で河川が氾濫していた。そのため地盤は緩く、「田植えをするにも体が沈んでしまう。そこで、板を敷いて作業をしていた」(夏見)
川沿いの土手を歩くと、いたる所に地蔵が建っている。この土地で40年近く飲食店を営む店主は、「洪水のたびに子供が亡くなっていた」と振り返る。
池辺町で農業を営んでいた志田清次郎(89)は、水害対策の工事に参加したこともある。「昔は、ららぽーとの近くにある橋のあたりで決壊していた。最後まで水が引かないから、そこにトンネルを掘って、水を逃がすようにした」

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土地改良事業に関わった志田清次郎一家の倉庫の中には、今でも「池辺土地改良区公図」が残っている
洪水による軟弱な地面に、もう1つの問題が襲う。1963年、一帯が準工業地域に指定されると、2年後に日本コカ・コーラが進出して横浜原液工場が稼働し、大量の地下水をくみ上げた。「ほどなくして住民が『井戸水が出なくなった』と騒ぎ始めた。地盤沈下との関連も指摘され、大騒動になった」(志田)
さらに1969年にはNECが進出し、コカ・コーラ工場の隣に通信機器工場を竣工する。そのNECも1日2000トン以上の地下水をくみ上げて、冷却設備に使用していた。
横浜市は1970年にNEC工場の北東で地盤調査を開始している。当時の記録をたどると、2年連続で7センチ強の激しい地盤沈下が計測されていた。「地下水のくみ上げを抑制するように、強く要請していた」(横浜市環境保全部水・土壌環境課長の武田正善)
■「難開発」の決議
三井不動産は、この土地の歴史を知らずにいたのだろうか。「工場による地下水のくみ上げが終わっても、地盤沈下がいったん始まると、止まることなくダラダラと下がり続ける」(武田)。杭を支持層に到達させることで構造計算上の安全は担保できるが、そうすると地盤沈下によって建物が浮き上がってしまう。
不動産コンサルタントの長嶋修は、「もし、私が担当者だったら、ここにマンションを建てるのは怖いですよ」と指摘する。「鶴見川と丘に挟まれた、地形の変わり目ですから。設計や建築の会社には、『かなり気をつけてやってください』と注意するでしょう」(長嶋)。「三井不動産は、必要なチェックはしているはずだ。従前の土地(の調査)はデベロッパーの仕事だし、建物の配置は彼らが決めるのだから」(国土交通省建設業課室長の三浦逸広)。だが、三井不動産がこの開発案件のリスク管理に、特段の注意を払った形跡は残っていない。
1991年、日本コカ・コーラが撤退した年、横浜市はその隣接地で地盤沈下の計測を開始した。高度成長期が終わってから新たな調査地点を定めるのは異例だ。「最後の追加調査」と言われるコカ・コーラ工場の北端に立つと、はす向かいにウェスト棟がそびえている。その地盤沈下のデータを見ると、2005年に三井不動産が土地を取得してからの10年で5.6センチ、マンションが竣工してからの8年でも4.8センチの地盤沈下が起きている。

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2003年11月27日、三井不動産は取締役会を開き、NEC跡地を184億円で買い取ることを決議した。
この取引について不動産関係者は、「地盤を整えるコストもかかるのに、買い取り価格が高すぎる」といぶかる。当時はライバル会社や投資ファンドとの間で用地獲得競争が激しさを増していた。三井不動産はその競争に勝つために、オフィスビルの顧客企業から遊休地の情報を集め、高値で買い取ろうとしていた。
同社の社史にもそのことが記述されている。「市場の活発化によって用地取得が困難となる状況下で用地取得能力を強化するためには、土地所有者に対してより高い買取価格を提示できる必要がある」(『三井不動産七十年史』)。高値で買い取れば、それを吸収するためコスト削減が必須になる。
■「監理」不全
2005年5月、NECの撤退が完了し、三井不動産の開発がスタート、設計施工は三井住友建設が請け負った。NECの建物が18メートルの杭を使っている場所で、14メートルの杭を打つように三井住友建設が設計し、旭化成建材にもそう指示したことが糾弾されている。だが、土地を調査・取得した開発主である三井不動産が、地盤の問題や従来の建築物の状態を知らなかったはずはない。
ある大手デベロッパーの役員は、「開発用地を取得する時には、建設コストや収益を細かく見積もらなければ、価格が出せない。当然、杭が何メートルになるのかでコストが大きく変わってくるから、材質や長さを想定する」と証言する。軟弱な地盤に注意を払っていたならば、調査設計に慎重を期したはずだ。しかし、三井不動産はグループ企業の三井住友建設に、設計施工を一貫して任せる体制をとった。
建築しやすい設計にできるため、コスト削減につながる半面、チェック機能が損なわれるリスクがある。設計者図面通りに現場が作っているか「監理」する役割を担う。横浜のマンションは、三井住友建設の建築士によって設計され、そのまま監理も務めていた。中堅ゼネコンの社長は「グルになってしまい、ミスを見逃す危険がある」と指摘する。それどころか、自社の設計者に、無理な図面を引かせるリスクもはらむ。開発と設計、そして施工が一体となれば素早く効率的な「総合開発」が可能になるが、その分、相互監視の機能は弱まる。
ある三井不動産の元幹部は「今回の事件は、三井不動産の強みだった総合デベロッパーという業態が、時代に合わなくなった象徴ではないか」と分析する。
グループで開発から建設、運営まで手掛け、ビルや住宅、商業施設を次々と生み出す。その組み合わせによって、あらゆる土地を「都市」に変貌させる。それが、三井不動産の「勝利の方程式」だった。
■土地は創り出せる
売上高は業界トップの1兆5290億円(2014年度)で、2位の三菱地所(1兆1102億円)を引き離している。そもそも三井家が保有する不動産の管理機関として創設されたが、独立したのは1941年と三菱地所に4年遅れた。その影響もあり、戦後になっても、丸の内地区でビル賃貸を展開する三菱地所の後塵を拝していた。
不動産業は土地というストックが収益を生み出すため、安定しているが急成長は難しいというのが常識だった。ところが、三井不動産は1960年代前半に王者の座を奪う。原動力となったのは、浚渫(しゅんせつ)埋立事業だった。工業化による高度成長を見越して、千葉県の京葉工業地帯の開発に乗り出す。自ら竣工船を建造・保有して、市原から五井・姉ヶ崎、そして千葉港中央地区を埋め立てていった。
1961年、自ら埋め立てた市原地区で、その後背地に大規模な宅地を開発する。これが、住宅事業の本格的なスタートとなった。大阪・堺や大分、名古屋など国内の臨海地区で次々と工業用埋め立て地を作り、一方で郊外に住宅を開発していく。
都市は創造できる――。「丸の内の大家」と言われた三菱地所とは対照的に、未開の成長分野に乗り出し、巨額の収益を上げる物件に仕立てていった。
1970年代、公害問題で浚渫埋立が急減すると、マンションや宅地の開発に軸足を移す。さらに、1980年代には、娯楽施設「船橋ヘルスセンター」の再建で、ダイエーと組んで「ららぽーと」を開発、商業施設へと本格参入していく。その過程で、世界に類を見ない「総合デベロッパー」への変貌を遂げた。
オフィスと住宅、商業施設、ホテルを組み合わせて土地の付加価値を跳ね上げる「総合化」戦略が始まった。その象徴が、1986年に着工した「大川端リバーシティ21」(東京・中央)だ。石川島播磨重工業(現IHI)の跡地に高層マンションや文化商業施設を併設、「30万円家賃」として話題となった。
1990年代、バブル崩壊によって、不動産業界は大打撃を被る。ビル賃貸料の下落は経営の根幹を揺るがし、資産売却で決算をしのぐ事態を迎える。だが、この苦境の中で、三井不動産はさらなる「総合化」に突き進んだ。
1990年代後半から加速した三井不動産の総合化を後押ししたのは、小泉純一郎内閣による民間の資金とノウハウを使った都市再開発だ。2002年に都市計画法が改正された直後、横浜市は三井不動産からある計画を持ち込まれる。
■成長の限界
「民間企業から最初に持ち込まれた1つが、池辺町のプロジェクトだった」。横浜市都市計画課長の嶋田稔は、そう振り返る。工業地域だった場所に、商業施設と高層マンションを建設するという。映画館の設置や建築物の高さが問題になったものの、結果的には開発許可が下りた。
しかし、郊外マンションは「総合開発」をしてもコストを極限まで削らなければならないという限界が訪れていた。あるアナリストは「日本は不動産開発の規制が緩いので、どうしてもオーバーサプライになる」と話す。不動産会社ばかりか、鉄道会社や百貨店など、様々な企業が巨大なビルや施設を作り続けるからだ。
「オフィスの空室率が低いのは、建て替え中のビルが多く、一時的に引っ越している企業が多いから。数年後に完成すると、一気に供給過剰に陥る」。三井不動産でビル開発を手がけたオフィス・牧野代表の牧野知弘は、そう言ってはばからない。住宅や商業地も飽和状態だという。「郊外のマンションを求める一次取得者は、もうほとんどいない。商業施設とセットにしても埋まらないだろう」

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マンションに併設されている商業施設「ららぽーと横浜」
予兆はすでに出ている。三井不動産が手掛ける商業施設とマンションの一体開発は、2006年に横浜のマンションを含めて3件あったが、その後は2009年、2014年に1件あっただけ。来年、神奈川県平塚市の物件が完成すると、その後は計画が途絶える。
成長率が停滞する中、ビル賃貸の成長も見込みにくく、収益を支える事業が見つからない。だが業界の盟主、「三井」のブランドだけは健在だ。昨年、3300億円の増資を実施したが、それを見た海外の金融関係者はこうあきれた。「これほど巨額のカネを、資金使途を示さずに調達した会社を見たことがない」
国内で行き場を失ったマネーが、「三井」ブランドに流れている構図だ。しかし、その使い道を「総合化」によって生み出し続けるにも限界がある。横浜のマンションのようなケースは、すでに経営陣の視界から遠ざかっている。
今、経営陣の目が向いているのは、ホテルや海外物件だ。しかし、「ホテル1万室を目指すというが、急拡大してもマネジメントを担う人材が追いつかない」(不動産担当アナリスト)という指摘も聞かれる。
■「想定外」の展開
資金が押し寄せる巨大企業にとって、郊外のマンションで起きた杭工事の不具合は、取るに足りないことなのかもしれない。しかし、問題は、その構図を住民が見抜いていることだ。「三井」ブランドへの不信は、そのまま「ブランドビジネス化」した三井不動産の根幹を揺るがしかねない。それを恐れるからこそ、三井不動産は記者会見を開かず、住民の前で謝罪することもなく息をひそめている。
三井不動産の企業体質を身近で感じてきた住民は、1つのうねりを起こし始めている。11月に実施された住民アンケートで、「全棟建て替え」を希望する人が67.5%に上ることが分かった。一部建て替えを入れると、75.9%に達する。まだ1割の人が回答していないことを考えると、5分の4という建て替え決議のハードルを超える可能性が見えてきた。
三井不動産幹部も、「予想とちょっと違う結果だった」と動揺を隠せない。
アンケートの回答を見ると、「全棟建て替えは不可能だ」とあきらめて、ほかの選択肢を選んだ住民が少なからずいることが分かる。希望者が少しずつ増えていることが周知されれば、こうした票が流れ込む可能性がある。マンション管理組合は、来年1月に2回目のアンケートを取ることを決めた。記名式にして、期限までに提出しなかった人にも、個別に訪問して意志を確認したいという。
この問題を担当している管理組合の理事は、行政との交渉や、弁護士との打ち合わせに明け暮れている。その原動力となっているのは、三井側の不誠実な対応だと打ち明ける。
昨年秋から杭の問題を指摘し続けたが、「3.11の影響だ」と突っぱねられた。担当者は顔をしかめて、「長くこの仕事をやってきたが、こんな事は初めてだ」と吐き捨てた。その後、住民の費用で杭を調査して問題が見えてきても、態度が変わることはなかった。

「最後の1人まで確認をとりたい。そして、100%の合意を目指します」
=敬称略
(編集委員 金田信一郎、飯島圭太郎)

私見です。良くぞここまで取材し、記事にしていただきました!有難うございます。感謝!!!そして、居住者の合意による、全棟建て替えが実現されることを、切に期待します。マンション管理組合の理事の方の、なお一層の尽力に期待します。

2015年11月17日
日経新聞が杭打ち不正を書き始めた
11月3日に書いたブログ「杭打ちって現場作業員で分かるでしょ」でいち早く書いたのですが、杭打ちのデータ流用は日常茶飯事です。だけど1社の特別な事例に終わらせようとした。やっぱり終われませんでしたよ。
さすがに踏み込んだこと書けませんでしたが、いよいよ日経新聞が連載書き出しました。一発目から「悪いのはうちだけか」ですよ。うん正しい。
まず一次下請けの日立ハイテクと元受けゼネコンの三井住友建設の責任に言及してる。そして、ジャパンパイルにもデータ流用が出てきたことで、世の中の常識であることも書いてる。さらに、どこで幕引きを図るかが課題だとも書いてる。やっと書いてくれましたか。
杭打ち機の紙切れによるデータ改ざんなんて日常茶飯事ですよ。だけど杭打ち機を操作してる人間は音と振動で理解してるから杭は支持層に届いてます。だからデータ流用とか改ざんを理由にしてマンションの傾斜問題を解決させようとしたことが問題なんです。
根本的な構造の問題じゃないですか?杭打つ場所合ってたの?設計図面が正しいの?同じ図面で同じ物件造ったら、また斜めになるんじゃないの?ゼネコンの現場監督って建設機械一つ動かせないのに、何が監督できるの?いろいろ疑問はあります。
そもそも、建設現場って設計段階の不具合現場作業員が帳尻合わせて完成させるんです。どんなに大手の設計事務所だってゼネコンだって、別にそこで働いてる人は所詮一流大学出た頭でっかちの現場しらないお子ちゃまですからね。
それにしても日経新聞こんな連載はじめて、世の中混乱に陥らないですかねえ。うちなんかベタ基礎ですんで、地面が斜めになったら家も斜めになるし、直下型地震が来たら飛び跳ねますからもっと問題ですが、少なくとも杭打ち問題とは無縁です。細かいこと気にするなって!
http://hippo.blog.jp/archives/52196403.html

筆者の言われるように、お坊ちゃまだけでは建物は出来ないのですよね!!!

杭打ちデータ毎日要求、大京、マンション建設監視強化。
[ 2015年12月6日 / 日本経済新聞 朝刊 ]
大京はマンションの基礎工事となる杭(くい)打ち工事の管理体制を強化する。計測データの報告を元請けを通じて毎日求め、最初の杭打ちには大京の技術社員が必ず立ち会うようにする。傾斜マンション問題で消費者の不安が広がるなか、売り主である大京が施工現場の監視を直接強めることで品質維持に努める。
主力の「ライオンズマンション」ブランドで年間2千戸程度が対象になる。7日に杭打ちを始める愛知県内のマンション建設現場から新たな管理体制を導入する。
固い地盤の支持層に到達したかを示す電流計データや、支持層に杭を定着させるセメントミルクの流量元請けのゼネコンから報告させる。支持層に届いたかどうかの目安になる、掘り起こした土壌の状態を撮影した画像データも含む。
従来は杭工事が一定期間終わった際にゼネコンがまとめて報告するケースが多い。大京は毎日の報告ルールによって計測忘れや工事ミスを防ぐ。
杭工事の期間は毎日、杭打ちを終えた1本ごとのデータをメールなどで報告させる。大京の本社にいる、マンション構造などに詳しい社員3人が確認する。杭工事の最初に打ち込む「試験杭」では、社員が最低1人立ち会うようにする。
大京は社員の立ち会いを義務づけていなかったが、同社が開発したマンションにも旭化成建材による杭工事のデータ偽装が発覚したこともあり、見直す。大京グループ傘下の穴吹工務店が手掛ける「サーパスマンション」の現場では、売り主と施工が同じ会社なので社員が立ち会っている。
https://messe.nikkei.co.jp/ac/news/132489.html

私見です。欠陥や瑕疵は杭だけでは無い!!!それは、どうする気なのか???もっともっと考えなければならないことがある筈では?

文責 釈迦牟尼仏(ミクルベ) 建太

次回に続く(杭データ改ざん事件160105

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