続―何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

続―何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

前回のブログでは一品生産か大量生産か否か、生産環境の違い、部品点数の違い等々という建築(住宅)の、一側面からの欠陥住宅(建築)の生産理由をお話ししました。

今回は、建設産業特有の一側面についてお話ししたいと思います。

ここで質問です。よく建設産業の話をすると、専門工事業者若しくは下請けという言葉を、お聞きになることがあると思いますが、この専門工事業者若しくは下請けという業者数は、いったいどれほどあるかご存知でしょうか?

答え:建設業の許可業者数で、下記の28業種です。
土木一式工事、建築一式工事、大工工事、左官工事、とび・土工・コンクリート工事、石工事、屋根工事、電気工事、管工事、タイル・煉瓦・ブロック工事、鋼構造物工事、鉄筋工事、舗装工事、浚渫工事、板金工事、ガラス工事、塗装工事、防水工事、内装仕上工事、機械器具設置工事、熱絶縁工事、電気通信工事、造園工事、さく井工事、建具工事、水道施設工事、消防施設工事、清掃施設工事の28業種です。

又、この建設業の許可業者の土木一式工事、建築一式工事及び大工工事を除く工事業者に、各業者毎に約10業種程度に分かれ、最終的にはこのブログで想定している鉄筋コンクリート造り高層マンションの場合の業種数は、約300から500業種となります。

因みに、この業種数は何故生まれるかと言えば、例えば、屋根工事では瓦葺き(釉薬・無釉薬、この中でもまた数十種類の違いがあります)、天然スレート葺き、薄型化粧スレート葺き、平波スレート葺き、コロニアル葺き、シングル葺き、セメント瓦葺き、モニエルセメント瓦葺き、ステンレス葺き、ガルバリウム鋼板葺き、ジンカリウム鋼板葺き、チタン葺き、瓦棒葺き、トタン葺き、銅板葺き、折版葺き等々材料の違いによる屋根工事の内容の違いが、キリが無いほどに存在するのです。

建具工事についても同様、大きく分けて木建、金属建具「ステンレス建具、鋼製建具、アルミニウム製建具+サッシ」、シャッター、自動ドア、回転ドア(ステンレス、ブロンズ)等々と異なります。

単純に屋根工事業といっても、瓦工事の出来る業者が金属屋根工事をやれるとは限りませんし、建具工事もまた同様に、木建業者と金属建具業者やシャッター業者は異なるのです。その工事毎にノウハウが異なり、やはり、餅屋は餅屋なのです。

尚且つ、この300から500の業種が、重層下請け構造となっており、今日来た業者や職人が明日来るとは限らないのです。一次下請け、二次下請け、三次下請けとベテランの職人はいざ知らず、新米の職人は親方の指示で今日は埼玉、明日は横浜、明後日は千葉へと行かされることは間々あります。ただ、先輩職人と何処かで合流し、現場に乗り込むことが多いので、問題になるようなことはありませんが。

そして、この重層下請け構造で問題になるのが、ベテランor腕の良い職人の確保が難しいということがあります。金さえ出せば、腕の良い職人は幾らでも確保出来るのではないか!と考えられると諸氏も多いと察せられるのですが、そうはならないのです。幾らでもお金は出すから、来てくれと言ってもダメな時はダメなのです。

何故なら、今日来てくれた業者の職人が非常に腕がよく、且つ良く気が利くような職人だったとします。明日以降も当分の期間その工事が続くとして、明日以降もその職人が来てくれるように、一次下請けにお願いをしたとします。その腕の良い職人はどうするか?次の日に自身の仕事の予定が無ければ、来てくれるかもしれませんが、若しその職人が二次ないし三次下請け業者の職人だとした場合、その二次ないし三次下請け業者が他の建設会社のある現場所長と懇意にしており、常日頃からその現場所長の仕事を一次下請けとしてこなしているようであれば、その職人の確保はかなり難しいと思います。理由は、依頼の来た現場はたまたま応援で行った現場であって、本来自分の信頼する親方が懇意にしている現場所長の担当現場に、その職人の仕事がその日一日だけ無かっただけで、その職人や親方にしてみれば、たまたま応援に行っただけでそれ程恩義のない現場に、利益も薄く(二次や三次であり、一次業者に多少なりともピンハネされているため)且つ将来に渡って、仕事を廻してもらえるか否かも不明な現場に、わざわざ懇意な現場所長に不義理をしてまで赴く必要なないのです。つまり、断るということになります。

人間はやはり弱いもので、どんな職種、どんな立場であっても、アウェーよりはホームが居心地がいいのです。何といっても、人と人の絆、心の繋がりに勝るものは無いのです。

現場仕事の職人の手配は、ほぼ親方の裁量に掛かっています。各職種の親方は親方同士で、幅広いネットワークがあり、これを活用して自分のところの職人の仕事が、切れ目のない様に努力しているのです。忙しい現場もあれば、暇な現場もあります。難しい現場もあれば、簡単な現場もあります。また、人間には相性というものがあります。現場監督との相性、他業種の職長(棒心※)や職人との相性等々、これらを勘案して自分の処の職人の中の誰を棒心として、何人現場(その日の現場仕事の内容と、現場監督から要請された人数から考えて)に出すか等を腐心することが出来る親方が、やはり慕われるのです。

ここで、質問です。
あなたが、建築の購入や建設を考えてから、いま現在に至るまでどのような事をしてきましたか?
また、もしあなたが欠陥住宅を掴んでしまっていたとしたなら、上記の中でどこに問題があったとお考えですか。

文責 釈迦牟尼仏(ニクルベ) 建太

次回に続く(続々―何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

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