続々続―何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

続々続―何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

前回のブログでは、気の利く棒心(職人)の話から、最終的には、その現場の現場所長の人間性が、欠陥住宅(建築)を生出すか否かを決める一側面なのだということをお話ししました。

ここで一度、何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのかの要素をおさらいしたいと思います。

まず、一品生産か、大量生産品か?という問いには。
①ー答え:一品生産財です。
地盤やその場所による制約、例えば、敷地面積や方位、長辺の長さと短辺の短さ若しくは多角形等と道路付けとの関係、用途地域※の違い等々がある為、個別・具体的に考えるしかない生産財です。

次に、どのような環境下で生産されているものでしょうか。
②ー答え:屋外現場作業です。
若者が嫌がる3K(きつい、汚い、危険)職場。冬になれば、関東地方だって氷点下での屋外作業、夏になれば照り返しのある場所等では、体感温度は40℃以上になろうかという環境条件です。冬では手足が痺れ、夏には余りの暑さに意識が朦朧とし、下手をすれば熱中症に掛かろうかという環境。

最後に、住宅や建築工事での部品点数はどうか?
③ー答え:このブロウで前提としているマンションでは約200万点以上となります。

自動車産業が、試作を繰り返し、その試作に基づいた生産工程や作業設計、作業ラインの適正化を予め検討できる大量生産財で、生産に適した環境での作業で且つ部品点数も住宅の約1/10程度の自動車産業のクレーム率が28.84%で、それに引換え建築産業(住宅を含む)の各種の条件が上記のように異なれば、欠陥率がインターネット上で言われているように6割や8割程度ではないかと言われるのには、多少納得される部分があのでは。
これから導き出される答えは、
④ー答え:欠陥率60~80%と予想できる。

自動車産業も建築産業も共に、アッセンブリー産業であることに変わりはありませんが、これだけの業者が工程表に従って、日々入れ替わり、立ち代わりし、例えば、雑鍛冶工の場合、昨日はフラットバー手摺の溶接と溶断、今日はスラブデッキのコンクリート止め鉄板の溶接、明日は舞台吊りバトンのスラブデッキ固定金物の溶接等と日々場所も違えば、その工事内容も異なるというのが、建築現場の仕事です。
⑤ー答え:28業種、300から500業者が日々場所も違えば、その工事内容も異なる仕事となる。

プラザ合意→バブル景気→総量規制→バブル崩壊→失われた20年→その間の、建設需要の大幅な減少→その間に、労働者の高齢化による退職(バブル景気で潤った、お金を残しての親方、棒心等の引退)→上記の理由故の、後進の育成不足→カジノ資本主義の台頭→経済効率優先の企業方針→現業部門の子会社化→利益優先の専門工事業者へのダンピング圧力(一層の低賃金化)→上記の理由故の、現業部門の弱体化→人手不足
上記の理由故の、建築産業の実態。
⑥ー答え:気の利いた、腕の良い職人を集めるのが難しい。
⑦ー答え:人間的人格者である現場所長の不在

これが、いまの建設産業の実態であり、これが故の欠陥住宅(建築)を生み出す構造の一側面なのです。

文責 釈迦牟尼仏(ニクルベ) 建太

次回に続く続々続々―何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

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