続5-何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

続5-何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

前回のブログでは、施工図が欠陥住宅(建築)の生産に深く係わっていることの極一部を、お話しさせていただきました。ですが、まだお話しし切れていない部分がありますので、その部分から進めさせていただきます。

まず、欠陥ないしは瑕疵の問題が発生した折に、その当事者として挙がるのが、設計者、施工者と工事監理者です。確かに、発注者と交わした建築工事請負契約と建築設計・監理業務委託契約での契約内容としては、その通りです。異存を挟む余地はありません。また、施工図作成会社の契約は建設会社との契約であり、その内容も常駐の場合は派遣契約で、持帰り業務の場合は請負となっていますので、基本的に全ての責任は、施工会社が負うことになるのが、妥当であると考えます。

ですが、現場の実態と欠陥瑕疵を発生させる要因を作っている当事者は誰かと考えたとき、施工図作成者の役割は大きいものがあります。その理由は、実際の現場での設計者ないしは工事監理者との打ち合わせを行っているのは、まさにこの施工図作成者であり、設計図書から読み取った事柄を、設計者や工事監理者に確認し、且つ、それらを踏まえて他の空調設備業者、給排水設備業者、消防設備業者や電気設備業者らと打合せをし、それを図面化しているのがこの施工図作成者だからです。

私は何も、このような現実だから、施工図作成者が訴訟事件の当事者にならないのは、おかしいのではないのかと、言っているのではないのです。いまのような、状態のまま設計者や施工者と工事監理者に責任を追及しても、確かにその建物の瑕疵欠陥の解決にはなるかもしれませんが、建設産業の病根の根本的な解決策には、ならないのではないかと危惧しているのです。

余談ですが、日本の大手組織事務所の作成している設計図書の、平面詳細図及び矩計図は、その縮尺が1/100です。通常は、いずれも1/50程度で、場合によっては1/30程度が常識です。理由は、この程度にスケールアップして考えないと、本当に納まっているのか否かが、分からないからです。こんなことからも、施工図は現場にとっては絶対条件になってしまっているのです。

先の話に戻ります。つまり、施工図作成者はかなりの部分を自身の経験と知識や知恵で、その建物の方向性を決めてしまっている存在なのです。しかし、厳しいかなこの施工図作成者の能力は、かなり疑わしいものがあります。何故なら、もともと施工図作成会社そのものが、中小零細企業であることから、大手建設会社や大手設計事務所等に就職出来ない者達の就職先であり、学歴も専門学校卒業者というのが大体の相場です。私は何も、大手だから良くて、中小だから駄目だと考えるような、偏見は持ってはおりません。がしかし、私の経験で言わせていただければ、やはり知識・能力共にいま一つ足りていないものがあると言うのが実感です。

施工図作成会社では、大学や専門学校を卒業して、2,3か月の研修後、現場に出向され、そこでオンザ・ジョブ・トレーニングよろしく育てられるというのが、この業界のあり方です。なので、兎に角、知識が断片的で、建築法令等は殆ど理解していないと言っていいほどです。因みに、現場監督も一級建築士の資格は持っていても、法令に関しては殆ど知らないと強弁する、強者揃いです。

実は、このことで何が問題になるかと言えば、設計者の法令上の誤りをチェック出来ずに、施工図だけがどんどん進んでしまって、取り返しがつかなくなった段階で、設計者から変更願いが出されて、大幅な手直しを余儀なくされるということです。現場も進んでしまっていたら、これもストップし、段取り替えと手直し工事となります。そして、こんなことも、欠陥瑕疵の要因となるのです。

建設産業には、二つの呪縛があります。
その一つが、「請け負け」というものです。請負った段階で、既に発注者と設計者に負けているというものです。
いま一つが、「知りて告げざりしは、請負業者の責任=民法第634条、第635条」、変更の内容やその時の状況もありますが、施工会社の多くは、一級建築士事務所登録をしているので、この条文を使われてしまったら、手直し工事分全額負担ということになります。ましてや、大手組織事務所を相手では、もう、猫ににらまれたネズミ状態です。

文責 釈迦牟尼仏(ニクルベ) 建太

次回に続く続6-何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

One thought on “続5-何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

  1. 怒っています。
    注文住宅の中古なので越してきたら、玄関の雨樋と屋根の隙間が広く、雨がたたきにぼとぼと落ちてくる。
    屋根裏にコウモリが入ってくる。ベランダの笠木と壁のところから雨漏りが酷かった。ベランダに出るドアのところからも水が浸入する、。
    都会の施工業者は本当に基本もできていない!
    田舎の弟や姉の家は全く問題がないというのに! がっかりだし、怒りが収まらない。

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