続6-何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

続6-何故、欠陥住宅(建築)が生産されるのか・・・

前回のブログでは、施工図作成者及び施工図作成会社の建設産業内における存在意義、及びその存在におけるリスク(瑕疵欠陥の発生)について、お話をさせていただきました。今回もこの件に関して、更に一歩踏み込んだお話をしていきたいと思います。

つまり、施工図作成者は実際の現場でどのような役割を担っているのかと言うと、設計者ないしは工事監理者と現場所長や監督とのインターフェース役なのです。このブログで前提としている、分譲マンション12階建て、平均床面積72.0㎡/戸、50戸で工期を10か月とした場合の、現場職員の数は約2.544名です。この内訳は、現場所長が現場に来現するのが一日おきで、30歳代社員1名と新入社員か実務経験2~3年生が1名といったところだと思われます。そしてこれに、施工図作成者が着工時から3か月から4か月、現場に常駐というパターンだと思われます。発注者によっては5か月になる場合もあるかな!といったとこだと推測します。

それで、何をするかと言いますと、着工時から図面を読み込んで、杭伏図、基礎伏図、各階躯体図(見上げー共通部分はコピペします。見下げーこれは、本当に必要な部分以外は書きません)、平面詳細図(―これも最低限必要な部分のみ作図)、タイル割り(-これも、共通部分はコピペします。)、各種納まり詳細図の作成と、販売業者が配布する住戸別パンフレットのチェック、発注者(デベロッパー)の社員や設計者との打合せ、それらを踏まえての機械設備業者、電気設備業者、消防設備業者との打合せ等々を行いながら、且つ、型枠大工からのクレーム対応(チョット躯体図を変更するだけで、型枠の加工が楽になるのですが、そんな依頼事もこの施工図作成者の処にきます)や、構造設計者との打合せを必要とする、鉄筋業者からの願いごと(構造設計標準仕様書内の鉄筋加工基準の変更依頼等)などの処理を行っているのです。当然、必要に応じて現場所長や監督との打合せもします。また、必然的に、作図作業は端折れるものは端折っていきます。

また、発注者によっては、意匠図+機械設備施工図+電気設備施工図+消防設備施工図を合わせた総合図の作成依頼があったり、各室のクーラーの屋外機までの配管ルートの斜視図の要望があったり、様々です。

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これが総合図です。

クーラー斜視図
ここの部分の斜視図の要望です。

つまり、建物を作って行くうえで重要となる図面の作成の殆どを、この施工図作成者が行っており、勿論、重要な部分は現場所長の判断を仰いだり、現場施工に関するものは、現場監督に確認したりしますが、それ以外の部分はこの施工図作成者が決めているのです。これ程重要な業務である施工図の取り纏めを、請負契約とは法律上の責任を負わない無関係の会社の一社員、若しくは一派遣社員が行っていて良いのでしょうか。正直、私には良くわかりません。

何回もお話をしているように、作図するという行為はその建物をより理解するということです。
なので、その建物を知っているのは、設計者が一番で、施工図作成者が多分二番です。ですから、本来はこの施工図作成者の発言には重みがあるはずです。しかし、現実は悲しいかな、所詮下請けの一社員(一派遣社員)です。元請け会社の現場所長の言うことに逆らうことは、タブーです。結果は、現場所長の読みを超えた事態となって、欠陥ないしは瑕疵の火種を作ることになるのです。

この程度優秀な、施工図作成者であれば、もうこの現場所長はその施工図作成者を手放すことはありません。現場所長の担当現場が、変わる毎に、その現場について廻るという人生を歩むことになります。

文責 釈迦牟尼仏(ニクルベ) 建太

次回に続く施工管理で瑕疵・欠陥の生産!

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